控え室にて
「お帰りなさい。おめでとうじゃない」
控え室で明治が横になって休んでいると秋大が沙理を秋大が連れてきた。
片足がかなりひどくダメージを受けていたため、秋大が肩を貸していた。
おんぶやお姫様だっこを所望されたが、目立つし、会場内でやるのは恥ずかしいという理由で断った。
ただし、会場内を理由にしたために後々やる約束をさせられてしまった。
「……ふぅ。危なかったわ。あのテクニックは驚異ね……」
「全く避けない沙理にも問題があるぞ」
「……回避なんて私学んでないもの……」
圧倒的防御力に頼ってごり押しばかりしてきた沙理は、回避のテクニックは学んでいなかった。
それでも相手のテクニックが大したことがなければ問題ないが、松本は日本の学生の中でもトップクラスのテクニシャンで防御もうまい。
初めのダウンで五分五分に持ち込めたが相性でいえばかなり不利としか言えなかった。
「とにかく足を冷やしておくぞ。後1試合あるんだから」
そう言って沙理の左足をもって治療する。
服装自由とは言え、やはり制服が最も動きやすく人気があり、全員が制服である。
沙理はスカートがほぼ膝まであり、あまり遊びがない服装である。
靴下も長めのニーソックスで、初夏にも関わらず上も長袖で一切露出が無い。
理由は秋大以外に肌を見せるのが許されないのと、体全体が隠れている方が闇魔法使いっぽいからである。
後者は後付けで、前者は秋大も知らない。作者と読者しか知らない。
「じゃあ失礼してと」
足を冷やすには肌を出さなければならないので、左足のニーソックスを脱がすことになる。
沙理のとても真っ白で綺麗な足を秋大が触る。
「……あっ……」
「変な声を出すなよ」
「なんか嫌らしいじゃない」
端から見るとかなり怪しい。ただの治療なのに。
「それよりも乱数復讐なんて使ってるんじゃないよ。審判に俺が呼ばれて説明させられたんだ」
「……だって、ああしないと倒れそうだったんだもの……」
乱数復讐自体かなりリスクの高い技であり、押されていたとはいえ、ダウンを1回とっていた沙理がやることではない。
「乱数復讐が禁止技じゃなくてよかったね。反則負けとか嫌じゃない」
「全くだよ」
「……フフフ。勝てばいいのよ勝てば……」
「まぁいいか。めいじはもう大丈夫か?」
「何とかね。頑張るだけじゃない」
1回戦のダメージはかなり残っているように見えたが起き上がって答える。
「次勝てばさーちゃんと戦えるんだから勝たなきゃね」




