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魔法の才能  作者: 35
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1回戦を振り替えって

『さて、これで1回戦は全て終了です。軽く休憩を挟んで、準決勝に参りたいと思いますが、宍戸さん、菊地さん。1回戦はいかがでした』


『では、私から。いずれも過去最高のレベルの試合だと思いました。ダークホース2人が共に突破するという完全に優勝者が読めなくなった展開も驚きの一言です』

『ありがとうございます宍戸さん』


『私は山本選手が気になります。豊本選手がどのような試合展開に持っていくかが気になります』


『ありがとうございます。ネットでの優勝予想も出揃っています。優勝者と準優勝者を予想する企画で1人100円で応募し、当選者は全員が賞金を山分けできます。参加者は726.548人ですから、金額は72.654.800円です。えーと、6割は井上選手を優勝、2位はほぼ豊本選手か中田選手にされてます』

『この時点でほぼ外れですね。なかなか当選者は高額になるのでは?』

『残りは2割ほど松本選手を優勝にして、2位は同じ。1.5割ほど中田選手と豊本選手を優勝にして、2位を井上選手にしています。残りはその他の人が優勝としています』

『1番少ないのは兼田選手1位と山本選手2位の組み合わせですね、応募者が700人しかいないですよ』

『まさか兼田選手が井上選手と松本選手に連勝するとは考えにくいですからね。でも、あり得ますよ』

『これも楽しみですね。史上初の初参戦同士の決勝も見てみたいです』



「2人ともお疲れ様。次も頑張れよ」

明治と沙理は控え室は別に用意されているが、今は2人とも明治の控え室にいる。


「……井上にリベンジできたし、松本には勝てるんじゃないかしら……?」

「油断するなよ。確かに松本さんは井上さんより攻撃力は低いが、機動力、守備力ではひけを取らない。しかも、1回戦で予定より手の内を見せたから対策されかねない。松本さんはバトルセンスの塊だから、何をしてくるか分からない」

「……いざとなれば「チョーカーは絶対とるなよ」

「……分かってるわ……」

顔は明らかに不服だったが、納得した。


「……それより、これは何かしら……?」

沙理が納得いっていないのは秋大の膝を枕に寝ている明治であった。

「1回戦で熱戦だったからね。起きてるのも大変だから横になるのは仕方ないじゃない」

「……そこで寝なくてもいいでしょう……」

「枕が変わると寝られないタイプじゃない」

「……秋大? そんなに頻繁に明治にしてるの……?」

「してない! 2日に1回くらいだ!」

「……十分多いわ……」

沙理は怒りが顔には出ていなかったがオーラに出ていた。

「痛い痛い! 首を掴むな」

そのまま沙理は秋大を引っ張り自身の頭を秋大の膝に持っていく。

その勢いで明治が秋大の膝からずれて、床に落下した。


「……どう……?」

「どうと言われても。次すぐ試合なんだから休めよ。」

「……フフフ……」

秋大が優しく頭を撫でてくるので、つい沙理は笑う。

「痛いな~。あれ、秋ちゃんがサーちゃんを膝枕してるじゃない」

「……明治。いいわねこれは。今後もやりましょう」


2人にに勝手に枕にされそうになる秋大だが、試合前の2人を無下にはできずなすがままになっていた。





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