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魔法の才能  作者: 35
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今年を占う大事な一戦になる

久々の休みだから二つ目の投稿です!

紆余曲折あったが、聡美は無事に会長との対戦権を賭けて戦うことになった。

聡美は情報を集めた。

聡美は自分の魔法がばれていないのだから、相手である明治の情報を知るのはフェアではないと言ったが、『完全に脳筋の発想だ。大体、戦う上で全力を尽くさないこと自体失礼だぞ』と要約すると二行文だが、実際にはかなりぼろくそに言われてちょっと泣きかけていた。

元生徒会長であり、現在も生徒会に所属する彼は情報を集めるのが容易であった。

彼は、第1種魔法使いのBランク。ランクは聡美と互角である。


魔法には、大きく分けると3種類存在する。

攻撃力が自慢の火属性。

防御が優秀な水属性。

バランスのよい自然属性。

自然属性はさらに、雷、風、土の3属性に別れる。

第3種魔法、つまり後天的に魔法を覚える場合は上記の魔法をいずれか学ぶことになる。

3種類より多いじゃないか。


聡美は火属性、いかにもまっすぐな彼女らしい。

明治は氷属性。水属性の変則型である。

第3種魔法使いには扱えず、非常にまれな属性が変則型なのだ。

また、新しい属性が出てきた。3種類と言わない方がよかっただろう。


属性には相性がある。

火属性は自然属性すべてに強い。自然属性はすべて水属性に強く、水属性は火属性に強い。

一見三すくみだが火属性が、やや有利になっている。

魔法使いの上位はそれもあって火属性が多い。

しかし、変則型にはこの条件は当てはまらない。

単純に考えると、氷属性なのだから、火属性は有利に感じる。

だが明治の1つ前の会長であり、元会計の先輩は火属性であった。

変則型は中学生時代から強者と戦ってきた彼女もめったに戦ったことのない相手だった。

そして、魔法を自分のものとしてから負け知らずの彼女にとって敗北の可能性がある戦いをするのは久しぶりであった。

そして何より驚いたことがあった。

「明治さんって、3年生だったのね……」

童顔で中学生にすら見えた明治が2歳も年上であったことが1番の衝撃であった。


『ではこれより生徒会書記所属、3-A、豊本明治と、1-A、飯田聡美の生徒会特別試合を行います』

校内放送に学校がざわつく。

もちろん、学校にいる生徒がざわついているのであって、学校がざわついているわけではない。魔法がある世界とはいえそこまでメルヘンではない。

「なんだなんだ」

「生徒会長と戦う権利を賭けたバトルだって」

「そんなのまた生徒会が勝つでしょ」

「いや、今回の相手はあの中学時代から有名な飯田聡美さんだぞ。これまでの相手よりずっと強い。ランクも同等だ」

「何だと! それは見物だ」 

「逆に彼女が勝てなければ、今年の生徒会は崩れないだろう」


バトル用にスペースをとったグラウンドに、バトルフィールドが、設置される。

今年を占う大事な一戦になるということ、最近生徒会側が勝ちすぎてマンネリ化してきたこともあり、いつも以上にギャラリーが多くなった。


『どうも! 毎度お馴染み放送部の平原サキです! 本日は実況を担当させていただきます! 私の台詞は二重カッコで失礼します』

「何ぬかしてるんですか」

『解説には生徒会副会長の毒舌メガネをお呼びしました』

「誰が毒舌メガネだ」

『間違ってないでしょう、本日はよろしくお願いします』

「間違ってないけどよろしくお願いします」

『では改めて、新入生の方も多いのでルールの確認をしたいと思います』

試合はラウンド制で行われる。1ラウンド5分で最大3ラウンド。

主審が1人と各選手の近くで試合を見る副審が2人の計3人で試合を判断する。

勝敗条件は以下の通りである。

①、3人の審判が1ラウンド中に合わせて3回の有効宣言をした場合。

※有効 試合続行不可能ではないが、適格な攻撃が入り、ダウンしたと判断された場合。

※3回の有効は1回は主審の有効が必要。

②、主審を含む2人以上が試合続行不可能と判断する場合。

※審判は旗を2つ持つ。有効は白旗、試合続行不可能は赤旗をあげる。

③、3ラウンド中に①、②いずれかの形で決着がつかない場合は、3人の審判で判定を行い、どちらかを優勢とする場合。ここで、どちらかに主審を含む2人以上が優勢としない場合、1ラウンドずつ延長戦をする。

主審1人と副審2人という別れかたをした場合は延長戦をする。

『以上、世界魔法機構、通称、WMBの公式ルールになります、では選手入場です!』



いよいよ次はバトります。

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