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魔法の才能  作者: 35
27/205

これならもしかしたら

「では3つ目ですが、まず軽いのが魅力です。指輪型で指輪を1つ1つに簡単な魔法を入れてシンプルに仕上げてあります。合計8個の指輪を使い分けます。攻撃力がかなり低いですが、守備は非常に優秀です」

「今回は何か希望にかなっていないところがあるのでしょうか? 今まで以上に説明されていないところが多くあるように思われますが」

「価格が6万4千円で少し高いです。使い捨てではありませんがメンテナンスをサボるとすぐに修理になりますので管理が難しいです。魔法そのものはシンプルですが、8個を同時にこなさなければならないので、慣れるまでが大変ですから1ヶ月でものにできるかわかりませんし、使用者にかかる負担も大きいです」

「多いですね……、1個1個はそこまでだめではありませんが。6万4千円でしたら、ギリギリですが何とかできます。メンテナンスは私今の道具もしておりますので、継続してきちんとやればよいですね。1ヶ月でものにできるかどうかは私の努力次第ですよね。負担というのは?」

「使う魔法は1つの道具に複数の魔法が入っているのではなく、1つにつき1つ魔法を入れるので魔力、適応力、応用力は必要ないんですが、いろんな魔法を使うので体への負担がありますから、魔法防御力はかなり必要です。防御中心なので、相手が長い魔法、連続する魔法に対して常に魔法を受けられるように、持久力。とっさの判断ができるように発動速度。この3つが高い必要があります。ランクA、最低でもBはほしいですね。」これが1番問題なんですよ。本来オーダーメイドなのに、ランクB以上が3つも求められるというのが。これだけのランクがあれば、大量生産品の方を普通は学生は使います」

学生に限らず、大量生産品はオーダーメイド品と比べて品質で上回る。

あらゆる人が使う大量生産品は、研究に研究を重ねて問題が起こらないように組まれたもの。何年間も何十年も多くの人に研究される大量生産品と比べ、数人のグループ、時には1人で制作されるオーダーメイド品は原則として劣化品である。

第1種魔法使いにも劣らないレベルの第3種魔法使いでも、約8割は大量生産品を使う。オーダーメイド品は、大量生産品にない多様性と意表で対抗しなければならないのだが、それが難しいことはオーダーメイド品を使う者の少なさを考えれば自明の理である。

ある程度のランクがあれば、大量生産品を使うのは当たり前であるため、この道具が現実的には実用性がない。

この件は最も秋大が教官に忠告された部分で、彼を不機嫌にした原因である。

「あのー、私のランクなんですけど……」

1人でぶつぶつ言っている秋大に海泉が話しかける。

「……、何ですかこれは?」

「私の成績です」

海泉は期待はあまりしていなかったが、魔法の道具を作る以上は成績を教える必要があると思い、資料を持ってきていたのでそれを秋大に見せた。

「ああ、そういえばランクが偏りすぎて使える道具がないんでしたっけ。これははじめに聞かなきゃいけませんでしたね。どんな感じなんですか?」

秋大は資料を見た。そして驚愕した。

「これ本当ですか……、これならもしかしたら使えるんじゃないですかね?」

「私もさきほどの話を聞いて同じように思いました……。これは運命ですね。自分の偏った3つが生かされる道具とは。いろいろ厳しい条件はありますが」

「これで行ってみますか?」

「はい、お願いしてもよろしいでしょうか」


この後1ヶ月、苦労に苦労を重ねて、大会前に彼女は魔法を自分のものとした。


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