邪属性
「邪属性の魔法はほとんどが禁止魔法になっていて、とても簡単には使えない。でもその中でも秋ちゃんはなんとか使える技を3つ備えたじゃない」
「……、本当なら1人の魔法使いで、ようやく1つの技が使えるんだけど、私の魔力は思ったより大きくてさらに3つ魔法を入れられたそうよ」
「消滅希望」
「1つ目の魔法は消滅希望。この技を受けた人は一切の運から見放されるじゃない」
『うわっ、何で』
その技を受けたレインのメンバーは自らの放った技が不発になったり、武器に躓いたり、完全に運を失っていた。
「再起不能」
「2つ目の魔法は再起不能。これを 食らったら最後、傷、病気、毒、体力、魔力、精神力が一切復活しなくなるじゃない」
『傷が治らない! 疲れも取れない! 倒れた仲間も起き上がらないぞ!」
先ほどまでは倒れても倒れても立ち上がっていた仲間が倒れたまま起き上がらないので、パニックになっていた。
それであせって助けようとしたり、逃げようとするので、消滅希望の効果で運の悪いことが起こってまた倒れてしまい、その人たちが立ち上がれない。
「貴様、名前は?」
「角田秋大、ただの学生の第3種魔法使いですよ。それにしても高ノ宮さん、どちらも防御されるとは思いませんでしたよ、まさかこれを見せることになるとは」
「何かする前に止めてみせる! こんなところで計画を失敗するわけには行かないんだ!」
高ノ宮は秋大に近づく。その動きは洗練された動きで、消滅希望の効果など関係なかった。
「魔力強制放出」
「ぐ、ぐがぁぁぁ!」
「最後の技は魔力強制放出。自身の魔力を放出する。そうすると、相手の魔力や体力もそれに呼応して放出される。本来は自分の魔力を放出しちゃうから使いどころが低いんだけど、さーちゃんから魔力が常に異常な量が供給されてること、再起不能を発動していれば、相手の魔力や体力が戻らないことで、邪斧にとっては最強の技としてコンボが決められるじゃない」
「や、やめろ!」
高ノ宮が体を抑えて転がりまわる。
「さすが秋ちゃん、ここまでやれば勝ちが決まったじゃない」
いつの間にか明治たちは外に出てきていた。
その彼らが見たのはたくさんいたレインのメンバーが、リーダーの高ノ宮も含めて全員倒れている光景だった。
秋大が立っているのを見て明治と沙理は笑顔で迎えに行ったが、聡美と真澄はその光景が信じられなくてすぐには動けなかった。




