その効果
秋大がグラウンドに姿を現すと、先ほど倒れていたレインのメンバーも起き上がってベストメンバーで待ち構えていた。
「逃げるのはやめたのですか? それとも、唯一魔法の使えないあなたを使って時間稼ぎですか?」
高ノ宮はまったく秋大を警戒していない。
秋大は武器を2本とも隠し持ち、見せていなかった。
「秋ちゃんの武器は完全に気配を消すこともできます。秋ちゃんはいつも武器を持ち歩いているんですが誰も気づかないじゃない」
『高ノ宮さん、あいつが他の第1種魔法使いに声をかけて指示をしていました。何か策があるのかもしれません。ご注意を』
周りにいた兵士の1人が声をかける。
その考えは正しかったが、彼らの考えは、沙理や明治に何かをさせるための作戦を考えているとの読みであり、
『な、なんだ、あの光り輝く白い槍は!』
まさか秋大自ら何かをするとは思わず、その対応は遅れた。
「神聖なる宣告」
「秋ちゃんの使う聖槍の攻撃はそこまで種類は多くないけど、1つ1つとてつもなく強い、そのうちの1つの神聖なる宣告はかなり効力が強いじゃない」
秋大が魔法を唱えると、高ノ宮と一部幹部を除いたレインのメンバーが倒れていた。
『お、おい、お前らどうした!』
あわてるのも当然である。100人近くいたメンバーが数人を残して倒れてしまっているのだ。
「神聖なる宣告。悪をすべて裁く魔法。ただしその『悪』の基準は。『術者が悪と判断したもの』っていう基準だから本当に凶悪な魔法なんじゃない』
「ふ~ん、あなたたちは倒れないんですね。罪悪感があるのに今回の騒ぎを起こしている人を悪と判断したので、あなたたちは本当に今回の行動を正しいと思ってやっているんですか」
「もちろんではありませんか。今回の騒動にはかなりの時間や予算や人員をかけているんです。むしろ一介の学生に邪魔されるような計画を立てた覚えはありませんよ」
高ノ宮がずっと冷静であった顔を少しだけしかめて言う。
「君が何をしたか分からないが、その力はすばらしい。君もおそらく周りから虐げられてきたはずだ。ぜひ同士としてあなたが欲しいですね」
「あの力は隠しきれなくて、秋ちゃんにいくつも誘いの話が来たけど、最後まで秋ちゃんの顔がばれることは無くて、おかげで魔法学校に通えることになったじゃない」




