一任
『この部屋に逃げ込んだようです』
レインのメンバーの一部が秋大達を追いかけて、4人の隠れている部屋の前に並んだ。
『魔法が使えない魔法使いなんか怖くは無いが、下手に抵抗される前に攻め込んでしまおう』
『行くぞ!』
中にいる魔法使いが魔法を使えないことは分かっていたので、魔封石などの魔法への対策をせずに一気に突っ込んでいった。
「そうはいかないじゃない」
「……、無用心よ……」
「本当に魔法が使えるわ」
「威力も落ちてないわ」
そのメンバーに一気に魔法が放たれる。
『ま、魔法は使えないはずでは……』
その攻撃に一気に相手は倒れ、一瞬で静寂になる。
「でも角田先輩。普通の相手はこれでいいですけど、高ノ宮のとその取り巻きはどうするんです?」
聡美が不安そうに質問する。
魔法が使えても高ノ宮には魔法が効かないので倒すことができない。
仮に高ノ宮達に攻め込まれたら、どちらにしても対応はできない。
「でも、若ちゃんがあのままじゃ……」
「まーくんのことも心配じゃない」
真澄と明治は捕まっている友人を心配していた。
戦闘の最中に拘束されていた人たちが何かしらの方法で洗脳されていたのを見たためである。
洗脳をされた後では、助けられたとしてもすぐにもとの状態に戻せる確証が無かったので不安になっていた。
「俺が行ってくるしかないか。明治、心配するな。俺が助けてくる。明治と沙理はなんとか情報が出回らないようにだけしてくれないか」
軽く明治の頭をなでてから、沙理にも同じようにして、斧と槍を持ち上げて立ち上がる。
「角田先輩が1人で行くんですか? でしたら私も……」
立ち上がろうとする聡美を明治が無言で抑える。
「ここは秋ちゃんに任せよう。ごめんね秋ちゃん、もしかしかしたらごまかせないかもしれないじゃない」
「いい。この2人はもうこの槍と斧を見て明らかに普通じゃないことは分かっちゃってるだろう。下手なことをいうより、話しても大丈夫だから」
そういって、1人で控え室の外に出て行った。




