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第79話 親馬鹿と馬鹿親って意味違うよね

遅れてすみません。今NBAでプレイオフやってるので、そっちに熱中していたら遅くなりました。


NBA知ってる人にしかわからないと思いますけど、ウォリアーズ強すぎて草。

「なあシスティア。もう殴って起こしたらどうかと思い始めたんだけど、システィアはどう思う?」


「やめなさい。悪印象を与えてどうするのよ」


キリナの父親を蹴り飛ばして気絶させてから数十分。一向に起きる気配がない。俺もう待つの疲れた。出来ればさっさと起きてほしい。というか無理やりにでも起こしたい。


「ししょー。お父さんに起きてほしいんですかー?」


さっきまで謎の猫と戯れていたキリナが声を掛けてきた。いつも思うけど、あの猫どこから召喚してんの?キリナは魔法を一生使えないはずなのに、何故か少し目を離すといつも猫と戯れている。凄い不思議。


「あー、うん。だらだら待ってても仕方ないしな」


「分かりました!えい!」


可愛らしい掛け声とともに、キリナが自身の父親を蹴り飛ばした。ちょっ。


「何してるんですかキリナさぁん!?」


「何って、起こしたんですよー?」


肉親を思いっきり蹴飛ばして起きながら、ほわほわと可愛らしいが見てて心配になる笑顔を浮かべるキリナ。なんて事を。


「うう・・・この内臓に直接ダメージを与えてくる一撃はキリナの・・・キリナ!?」


蹴られたのにも関わらず、元気に跳ね起きるキリナの父親。結構な威力で蹴られたようだけど、なかなか耐久力がありますね。


それにしても、その台詞・・・。初犯じゃなかったのかキリナ・・・。そんなに親を蹴るものじゃないと思うけど、エルフってこんなものなのだろうか。


「相変わらず手加減抜き・・・いや、キリナだから仕方ないんだけど・・・。あ、そういえば人間!なんでこんなところにいるんだ!キリナから離れろ!」


よろよろと結構辛そうな様子で立ち上がるキリナの父。なかなかダメージ大きそうですね。だいたいキリナの所為だと思うけど。


「キリナ。俺とシスティアの説明してくれ」


「分かりました!お父さん、この二人は師匠とシスティアさんです!」


元気に俺とシスティアの名前を言うキリナ。俺のは本名じゃないけど別に良いや。


「・・・・・・」


何故かそこから喋らないキリナ。


「キリナ、それだけなの?」


「えー、何か駄目ですか?」


「駄目っていうか・・・ほら、俺達とどう出会ったのかとか、どういう人柄なのかとかそういうのは?」


「えーっと・・・あれ?どうやって出会ったんでしたっけ?忘れちゃいました!」


記憶力・・・。仕方ない、俺から話そう。


「キリナ。もし俺が嘘をついていたら、嘘だと言ってくれ」


「はい!分かりました」


キリナの父親に向き直る。


「キリナのお父さん。俺と彼女は、貴方はもちろんキリナも害するつもりはありません。警戒心を解けとは言いませんが、ひとまず俺の話を聞いていただけないでしょうか」


「煩い黙れ!人間の言う事なんて誰が聞くか!」


何だこの人腹立つんだけど。人の話を聞かない人はこれだから・・・


「アキラがそれを言うのはどうかと思うんだけど」


「ごめんシスティアいつの間に読心スキル身に付けたの?」


俺の考えを見抜いたの?怖いんだけど。


「そんなもの無いわよ。ただアキラの考えが顔に出てるってだけ」


「マジかよ」


人の考えを読むのは俺の専売特許(の予定)なのに・・・。明るく振る舞うのは良いけど、顔に感情が出やすいのは良く無いな・・・


「俺のことは今は良いとして・・・。ではキリナのお父さん、説明します。奴隷商人に捕まっていたキリナを救出して届けに来ました終わり!」


びっくりするくらい簡潔にまとめた。長々言っても疲れるだけだしね、分かりやすくて良いよね。


「そういえばそんなこともありましたね〜。懐かしいです!」


アホみた・・・何も考えてなさそうな笑顔を浮かべるキリナ。


貴女一歩間違えれば一生を奴隷として過ごすことになっていたかもしれないんですけどね。その辺分かってるのだろうか。


分かってないんだろうなぁ・・・。キリナだし。


「え・・・キリナが奴隷商人に!?」


「感謝していただきたいですね。俺が助けなければ、今頃奴隷生活を送っていたかもしれませんよ?」


「・・・本当なのか、キリナ?」


「よく分からないですけど、多分そうです!」


何で分からないのだろうか。難しいところが一つでもあったのだろうか。


キリナが捕まる、俺が助けて届けに来る。この文の中に分かりづらいところが果たしてあるのだろうか。


「・・・取り敢えず、今行ったことは信じよう。だけど、お前!助けた礼をしろとか言って、うちのキリナにあんなことやそんなことをしなかったか!いや、したに決まってる!だってうちの子可愛いから!」


「してねぇわボケ!」


「アキラ口調」


何だこのバカ親。はっ倒して良いかな?あとシスティアが何か言ってるけど気にしない。


「嘘つくな!下劣な人間が、うちの子に邪な感情を抱かなかったわけがない!だってうちの子可愛いし!


「抱かねぇわ死ね!」


「だから口調」


何なのこいつ。鬱陶しいんだけど。あとまたシスティアが何か言ってるけど気にしない。


「おいキリナ。俺はキリナに何か嫌な事をしたか?したかしてないか、あの馬鹿に言ってやってくれ」


「うーん、してないですよ?師匠優しいですし」


「ほらー。聞きましたかそこの馬鹿。俺は何もしてません天に召されてくださいカス」


「口調を直せば良いわけじゃないんだけど」


俺がキリナに何かするわけないだろう。俺はアレだから、ジェントルマンだから。ついでにシスティアが何か言ってるけどスルースルー。


「くっ・・・」


何でそんなに苦々しい表情浮かべてんのこの人。そんなに俺を悪人にしたいのか。


「・・・よし分かった。人間、キリナを助けてくれたことには感謝する。だが、ここは人間がいて良い場所じゃない。さっさとここを立ち去れ」


そう来たか。まあ、こうなった時にどうするかは決めてある。スキル『誘導』を使う。


『誘導』は、『範囲誘導』と違って個人にしか効果が無いがその分複雑な誘導が出来る。これを使って、俺とシスティアを歓待したくなるように気持ちを誘導する。


え?そんなこと出来るのかって?多分出来るよ、だってスキルの可能性は無限大だから。


早速『誘導』を使おうとしたら、


「お父さん!折角来てくれたのに、すぐ帰らせようなんて酷いですよ!私、家に招待するって言ったんですから!」


キリナが援護してくれた。ありがとうキリナ。初めてキリナが役に立ってくれた気がするよ。


「いやでもキリナ」


「お父さん!嫌いになりますよ!」


「ごめんなさい」


すぐさま謝るキリナの父親。俺としてはありがたいけど、それで良いのか父親として。娘に嫌われるのがそんなに嫌なのか。


「・・・分かった、うちに来い。大したもてなしは出来ないがな」


「いえ、気にしないでください。いきなり来たのは俺達の方ですから」


エルフの里に侵入することに成功。やったぜ。現時点では予定通りだ。このまま目標を達成しよう。

正直この辺の話の構想あまりやってなかったので、話考えるの大変です。あんまり矛盾とか生まないように頑張ります。

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