第62話 諦めた
「よし、システィアを崇拝しているお前らに聞きたいことがある」
システィアを崇拝し、俺の事を存在すら知らないシャイニング・・・今シャイニングはユナイテッドと合併したから組織名どうなってんのか知らないけど、まあそのメンバー共。
あっ、そうだ。俺もう俺がボスだって言うのやめることにするよ。だって存在すら知られてないんじゃどうしようもねぇし。
「さっきシャイニングのメンバーだっていうゴミ共に、うちの可愛いキリナちゃんが襲われそうになってたんだが・・・。どういうことだ？エイラの奴から、シャイニングは大切な人を奴隷にされた奴らが、それを助けるために存在するって聞いたんだが？それなのに、お前らが俺の大切な子に手を出すってどういうことだ？あ？」
ちなみにその可愛いキリナちゃんは、今部屋の隅で猫と戯れている。今からするのは大人の話だからね。キリナには聞かせられないよね。
何で猫がいるのかは知らん。
「えっ・・・そんな事したんですかあいつら・・・」
驚いている。恐らくこの支部の幹部であるこいつらは、誘拐染みたことが行われていることを知らなかったようだな。
「すみません・・・そいつらは多分、最近入ってきた奴らだと思います」
「謝罪は求めてねぇよ。なんでそんなことをしたのかって聞いているんだ。誰がやったのか分かったって事は、原因も分かってんだろ？」
最近入ってきた奴らねぇ・・・。何となく、原因が想像出来てきたな。
「はい。つい先日、シャイニングはブレイカーを潰しましたよね？」
「ああ。それで？」
「ブレイカーを潰したシャイニングは、実質的にこの国最強の組織になりました。それで、そのシャイニングの名を借りて好き放題やろうって奴らが沢山入ってきたんですよ・・・。多分、皆さんにちょっかいを出したのはそいつらだと思います」
なるほど。虎の威を借りて悪さをする狐共がいるってことか・・・
「そいつらにも、悪い事はしないようにと言っておいたんですけどね・・・。止められなかったみたいです。俺らの管理不足です。本当に申し訳ありませんでした！」
話していた奴が土下座をし、他の連中もそれに習い土下座をする。
「ねえアキラ。この人達が悪い訳じゃないみたいだし、許してあげたら？」
システィアがそう言ってくる。
「・・・まあ、そうだな。管理不足ってのは否めないが、一応止めたって話だし、こいつらは許すか」
流石の俺も、悪意も罪も無い奴をいたぶったりはしない。別に俺人を傷つけるのが好きなわけじゃないし。ただ、俺TUEEEEEE！！って言って手に入れた力をひけらかしたいだけだし。
「よし、じゃあゴミ共を粛清するか」
「えっ？」
システィアが驚いている。
「こいつらは許すけど、キリナに手を出すような奴らを許すつもりは無い。そういうことをするような連中はみんな処刑です。お前らも手伝えよ？」
土下座をしてる連中に向かって言う。俺一人でゴミ掃除をするのは大変だし、こいつらにも頑張っていただきたい。
「粛清って・・・何をする気よアキラ」
「そうだな〜。取り敢えず拉致とか誘拐した奴らを一通り半殺しにして、次やったら殺すって言っとくかな？まだ未遂の奴らも、それを見ればやらなくなるだろうし」
まあ、骨の数本折っとけば良いだろ。トラウマ産みつければ良いだけだし、すぐさま殺す必要は無いかな。
「まあ、それくらいなら良いかしら・・・」
半殺しがそれくらいって・・・流石システィアさんだぜ！俺がまだ弱かった時に、幾度と無く俺を半殺しにしてきただけはある！一度思いっきり腹パンされて3分くらい息出来なくなった時は、マジで死を覚悟したぜ！
・・・あの時は、マジで辛かった。呼吸出来ないのって、あんなにも苦しいんだね。
「よし、システィアの許可も下りたことだし・・・キリナ！来い！」
「何でしょうか！」
一瞬で俺の目の前に来た。足速っ！
「今からご飯を食べに行きます。付いてきなさい！」
「えっ、粛清するんじゃないの！？」
なんかシスティアが驚いている。
「知るかそんな事！俺は腹が減ったんだ！飯食うぞ飯！」
「師匠！猫ちゃんを連れて行っても良いでしょうか！」
戯れていた猫を胸に抱えているキリナ。
「衛生上よろしくないから置いてきなさい！」
「えー・・・寂しいです・・・」
「後でまた会えるから！今生の別れってわけじゃないから！」
「分かりました！また会おうね？」
キリナが猫を離し、バイバイと手を振っている。・・・俺、猫はあんまり好きじゃないんだよなぁ。可愛いとは思うけどね？
「じゃ、行くかー。何食う？」
「何でも良いわよ」
「じゃあ焼肉にするか。システィアは玉ねぎだけな？」
「何よその微妙な嫌がらせは・・・」
こんな会話をしながら、ご飯を食べに行く。
だけどこの時は、これが最後のご飯になるとは思ってもみなかったんだ・・・
だって実際これが最後じゃねえもん。特に何も起こりません。
なんかこれまで結構頑張って書いたなーって思ったけど、今後の展開を考えたら全然まだまだである事に戦慄した。何年後に終わんだこれ。
艦これの小説で、陽抜か鶴翼買おうと思うんですけど、どっちがオススメですか？もし、読んだ事ある人がいたら教えて欲しいです。
