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第38話 嫌な予感がする

ツイッター、始めました。


何故か妙にやる気が湧いたので頑張って投稿しました。

「何拗ねてるのよアキラ」


戦争が終わり、その処理ーーを雑用係に丸投げし、シャイニングの本拠地で不貞腐れていると、システィアが来た。


「別に拗ねてないから。ただちょっとへそ曲げてるだけだから」


「それを拗ねてるって言うんじゃない・・・」


煩いな。俺がそう言ってるからそうなんだよ。


「そもそも、ブレイカーのボスを生け捕りにしろと言ったのはアキラでしょう?ちゃんと実行したのに何で拗ねてるのよ」


今回の戦争。その作戦は、俺やその他有象無象が暴れて目立ち、そこでシスティアがこっそりとブレイカーのボスを襲撃、捕縛してブレイカーに降伏を促すというものだった。


「だから別に拗ねてないって。ただ、ベルゼルガは俺が倒したかったなぁ・・・」


「別に誰が倒してもいいじゃない。結果は変わらないんだから」


「確かにそうだけどさ・・・。俺はベルゼルガを圧倒してカッコつけたかったんだよ。周りに尊敬されたかったんだよ・・・」


雑用係とかいう奴が倒しちゃって、その計画は水の泡となったが。


「アキラ・・・」


「止めろシスティア。そんな憐れむような目で見るんじゃない」


マジで悲しくなってくるから。


「もうやだ。システィア、膝枕してくれ」


「なんでしなくちゃいけないのよ・・・」


「いや、この前一生膝枕してもらうって言っただろ?」


「え、あれ本気だったの?」


「当たり前だろ」


俺がそうだと言ったらそうなんです。


「システィアが膝枕してくれないと悲しいなー。俺、また拗ねるだろうなー」


「・・・子ども?」


煩いな。俺はまだ子どもだよ。17歳だぞ?ガキじゃん。


「仕方ないわね・・・」


「なんだかんだ言ってやってくれるシスティアさん素敵。愛してる」


「な!愛してるって・・・」


システィア、初心(うぶ)だなー。愛してるって言われるだけで顔を赤くするなんて。


「アキラ、膝枕しないわよ?」


「ごめん許して」


「はいはい・・・」


システィア、やっぱり優しいな。愛してるっていうのも、あながち間違いじゃない・・・かな?





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「システィアお姉ちゃーん!!」


「あ?」


暫くシスティアに膝枕してもらっていると、そんな声が聞こえた。システィアお姉ちゃん?システィアは一人っ子だった筈だが。


「ああ、フィア。お兄さんはどうしたの?」


「お兄ちゃんなんてどうでもいいよ!それよりお姉ちゃん・・・って、お姉ちゃんが膝枕してる!」


どっかで見た女の子が来た。フィアって名前も、どっかで聞いたな・・・。どこだっけ?


「おーいフィア!置いてかないで!お兄ちゃんを一人にしないで!」


気持ち悪い声が聞こえた。この声は・・・


「フィア、置いていくなんて酷いな。俺たちの仲だろう?」


「うわっ、お兄ちゃんが来た!お姉ちゃん助けて!」


案の定雑用係だった。となると、雑用係をお兄ちゃんと呼んでいるこの子は、噂のフィアちゃんか。全然雑用係に似ず可愛いな。


「フィア、なんで逃げるんだよ。たった二人の兄妹だろう?」


「だってお兄ちゃんキモいもん!」


「キモい!?なんでだよ!さっきは抱き付いてくれたじゃないか!」


「それは久し振りにあった所為でちょっと気が昂ぶっていたからだよ!それに、私聞いたよ?兄妹は必ず結婚しなきゃいけないっていうのは嘘なんでしょ?なんで嘘ついてたの!」


雑用係。お前は妹に何を吹き込んでいるんだ。


「何言っているんだフィア。他の兄妹はそうかもしれないが、ウチはそうなんだぞ?愛し合っているんだから」


「システィアお姉ちゃーん!お兄ちゃんがキモいよ!助けて!」


「はいはい・・・じゃあアキラ、退いて」


システィアが膝枕を止めた。


「・・・雑用係。テメェ、許さねぇ!!」


俺、マジ切れモード。


「いきなりどうした!?」


雑用係がビビっている。


「テメェの所為でシスティアが膝枕止めたじゃねぇか!絶対に許さん!」


「え、俺が悪いの!?」


当たり前。


「システィア、ここは俺に任せろ。こいつに地獄を見せてやる!」


「いや、そこまでしなくてもいいんですけど・・・」


フィアちゃんがそう言う。仕方ない、手加減してやるか。微粒子レベルで。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


30秒後。


「手加減してくれても、良かったんじゃないか・・・?」


雑用係、瀕死。まあ元々ベルゼルガにやられて重傷だったしね。


「手加減はした。俺の攻撃を防げなかったお前が悪い」


「理不尽過ぎる・・・」


雑用係が何か言ってるが、気にしない。


「システィアお姉ちゃん。この人、凄いね」


「悪い意味でね・・・」


システィアとフィアちゃんが話し合っている。システィア、悪い意味でってどういう事だ。


「システィア、なんでその子とそんなに仲がいいんだ?」


一体なんの接点が?


「ああ、ブレイカーのボスを捕獲しに行った時、ブレイカーの本部にフィアが居たのよ。ついでに助けたら、仲良くなったの」


なるほど、そういうことか。どうりであの時戦場にフィアちゃんがいきなり現れたのか。納得。


「さてシスティア、膝枕よろしく」


「またやるの・・・?」


「当たり前」


再びシスティアに膝枕をしてもらう。ああ、凄く良い・・・


「システィアお姉ちゃん、良いなぁ・・・。私もかっこいい彼氏欲しいなぁ・・・」


「フィア?私とアキラは別に恋人同士じゃないわよ?」


システィアがそんな悲しい事を言う。


「・・・え、付き合ってないの?じゃあ、なんで膝枕してるの?」


「これは先日、色々あってね・・・」


「えー、お似合いなのに・・・」


フィアちゃんが複雑そうな顔で言う。


「じゃあ、私と付き合ってみませんか!?えっと・・・」


「アキラだ」


「アキラさん!」


え、いきなり?どうしよっかな。


「テメェェェェェ!!フィアに手を出すとか何様のつもりだぁぁぁぁぁ!!」


「少なくともお前の上司だよ」


雑用係が立ち上がって叫んで来た。なんで立てるんだこいつ・・・


「アキラさん、真っ黒で綺麗な髪と目ですよね。どこの国の人ですか?」


「ああ、俺は異世界人なんだ」


「「異世界人!?」」


雑用係も驚いている。そういえば言ってなかったな。


「そういえば、半年くらい前にエンデス王国で勇者召喚をしたとかいう噂があったな・・・」


「ああ、それでこの世界に来たんだよ」


「そうだったのか・・・。どうりで強いわけだ。ところで、なんで召喚されたんだ?」


は?


「そんなの魔王を倒すために決まってるだろ」


「魔王?なんだそれ」


・・・は?


「お前、魔王を知らないのか?人類共通の敵らしいぞ?じゃあ魔族はどうだ?知ってるだろ?」


「知らねぇな・・・。フィアも知らないだろ?」


「うん。私も魔王や魔族なんて初めて聞いたよ」


・・・一体どういう事だ?魔王は、人類に攻撃しようとしているんだろ?何故、奴隷生活を送っていたフィアちゃんはともかく、こんな巨大な組織のボスだった雑用係が知らないんだ?


「システィア。魔王は、魔族は存在するんだよな・・・?」


「ええ。城のメイドが何人か実際に見たと言っていたから、間違いないわ」


・・・どういう事だ?分からない。全く意味が分からない。


まあ良い。とにかく、俺はやるべき事をやった。今は休もう。


「システィア、宿に戻るぞ」


「ええ」


雑用係に全てを任せ、俺とシスティアは宿に戻った。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


真夜中。


システィアは既に眠っている。今ならアレをシスティアに気づかれずにやる事ができる。


だが、思うのは・・・魔王についてだ。魔族は、城のメイドが見たという。だが、それが嘘だったとしたら?


魔王や魔族なんて存在せず、それは誰かが故意に流した虚偽の情報だったとしたら?


こう考えるのは、俺の邪推、杞憂かもしれない。


だがもし、もしだ。もし、本当に魔王が存在しなかったら、







俺達は一体、何の為に、この世界に呼ばれたんだ・・・?


それは今考えても仕方ない事だ。俺には今、何の情報もない。


・・・情報を集める必要があるな。魔王とは何か?魔族とは何か?各地から情報を集める必要が。


知らなければ、誰かの掌で踊らされていても、気づく事が出来ない・・・


今後の方針は決まった。ならば、後は最善を尽くすだけ。まずは、手始めに訓練をしよう。


さて、今日は、どこまで耐えられるかな・・・?

漸く第一部が終わりました!これまで大体10ヶ月です。このペースでいくと・・・終わるの何年後だ?どう頑張っても2、3年じゃ終わらないんですけど・・・。頑張りたいです。


とにかく、これで序盤は終わったので、ここからガンガン伏線とか張っていこうと思います。これからも、異世界で罠師になって無双するを宜しくお願いします。多分その内タイトル変わりますけど。

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