第24話 VSボス
遅くなってすみません。バトルシーンの描写が難しくて・・・。今回である程度慣れたので更新早くしていきたいです。
「テメェ!よくもこいつらを!」
雑魚を片付けたところ、新しくちょっとカッコいいお兄さんが出てきた。多分こいつがボスなんだろう。
「一応聞くけど、お前がこいつらのボスってことで間違いない?」
「ああ!俺がこの『シャイニング』のボスだ!」
「へー」
「それだけ!?」
だって予想付いてたし・・・。特になんとも思わないし・・・。あ、組織名輝いてるな、とは思った。まあとりあえずーー
「くたばれ」
「そんな攻撃当たるか!」
「なん、だと・・・!?」
近くにあった何かの破片を投げてみたところ避けられた。ちょっと悔しい。
「不意打ちとは卑怯者が!」
え、お前の手下が散々やってきたのに駄目なの?だがーー
「関係ないな!死ね!」
落ちていたチンピラ共が使っていたナイフを投げてみる。
「はっ!」
剣で弾かれた。どーしよーこいつつえー。
「お前の攻撃など通用しない!」
え、マジ?どうしよう勝てないじゃん。
「今度はこっちから行くぞ!」
一気に肉薄してきた。速っ。マジで強いなこいつ。
「はっ!・・・って何!?」
切れ味良さそうな剣で斬りつけようとするもーーーあっさり外れ、その勢いのままヘッドスライディングした。・・・痛そうだなあれ。暴れたせいで置いてあった椅子とか机とかバラバラになって散らばっているから、あんなことしたら皮膚ズタズタになるんじゃね?
「ぐ、何だ今のは・・・。斬りつける直前に剣の動きが変わったぞ・・・?」
意外な事に結構元気だった。でも、変わったのは剣の動きじゃなくてお前の腕自体の動きだぞ?教えないけど。タネがバレたら困るし。
「・・・もしかして幻術系のスキルか?」
違う。幻術スキル使えるけど今は使ってない。というか分析してんじゃねえよタネがバレたら俺凄く困るんだけど。
「ふっ!」
ナイフを投げてきた。こいつらの部下もそうだったけど、ナイフ投げるの好きだな。
そのナイフは当然外れーー
「ギャアアアアアア!?」
「レイクゥゥゥゥゥ!?」
そこに転がっていた奴の部下の頭に直撃した。あれ死んだんじゃね?レイク、ご臨終。
「貴様ァァァァァァ!」
「え、俺が悪いの?」
ナイフ投げたのお前じゃん。
「お前が幻覚スキル使ってなければこんな事には!」
「えー・・・」
そんな事言われても・・・。そもそも幻覚スキル使ってないし・・・
「レイク、仇は取ってやる!」
「勝手に、殺さないでください・・・」
「レイクゥゥゥゥゥ!」
あ、レイク生きてた。よくナイフが頭に刺さってんのに生きてんな。その耐久性は素晴らしいなと思います。
「生きていて良かった・・・」
殺しかけたのお前。
「おいお前、場所を変えないか?これじゃ俺の部下が巻き込まれちまう」
「断る。精々部下に気を遣いながら戦うといい」
「この卑怯者め・・・!」
何が悪い。戦場では卑怯な事した方が勝つんだ。ルール無いし、どんな事やってもいいんだ。人質取らないだけ感謝して欲しい。
「じゃあ、今度はこっちから行かせてもらおうか」
アイテムボックスから、『聖剣アルスト』を取り出す。
「なんだその剣・・・」
「どうでもいいだろ。とにかく喰らえ」
肉薄し、真っ直ぐ剣を振り下ろす。
「ぐっ!」
技も何も無い攻撃だが、防ごうと構えていた剣をあっさり斬り裂いた。
そして、相手の頭にあたる直前、剣を止め、代わりに腹を蹴り飛ばす。
これも技ではない。ステータスに任せてただ蹴っただけだ。だが、それでも相手は簡単に吹っ飛んでいった。
「か、は・・・」
ん?意識が有るのか。一応気絶させるつもりで蹴ったんだが・・・。まあ、チンピラグループのボスやってるんだし、この位じゃ大丈夫か。
「くそ、速過ぎるだろ・・・。これは俺も腹をくくらなきゃ駄目か・・・」
奴は真っ二つに切断された剣を支えにし、立ち上がった。そのガッツは素晴らしいなと思います。
「『熱闘』!」
そう叫ぶと、奴の体から赤いオーラっぽいのが出てきた。何アレ。熱湯?着色したの?
「行くぞっ!」
そう叫び、殴りかかってきた。そのスピードはさっきよりも一段と速い。というか剣は捨てるんですね。
「吹っ飛べ!」
顔面を殴ろうとしてくるがーーー、普通にはずれ、またヘッドスライディングしていった。バカなのかこいつ。学習しろ。
「くそ、なんで当たらないんだ・・・?幻覚系スキルを使ってるんじゃないのか?」
違います。というかその台詞からして、さっきのオーラは幻覚系スキル無効化でも出来るのか?まあどうでもいいが。
「おい、そろそろ飽きてきたから終わらせるぞ」
こいつがヘッドスライディングしてるのを見るのはもう飽きた。というかシスティア待たせてるし、あんまり時間をかけたくない。
「なんだと!もう勝ったつもりか!」
逆に言いたい。お前俺に攻撃当たらないのに勝てんの?
「ああ」
相手に向かって斜に構え、強者っぽいオーラを出す。ちなみにこのオーラは目に見えません。何の効果もありません。ただ、相手が少しビビる。
「くっ・・・」
おお、何もしてないのにたじろいでる。流石俺の強者っぽい立ち振る舞い。これだけで敵を退けれる気がする。
「うおおおおお!!」
馬鹿がわざわざ突っ込んで来た。なら俺のやることは一つ。
「必殺!睡眠地雷!」
スキル『遠距離設置』を使い、奴が踏み込む場所に直接罠を仕掛ける。『遠距離設置』は、離れた場所に罠を仕掛けるスキルだ。
「うおっ!?」
仕掛けた罠は『睡眠地雷』。要は踏むと爆発するのではなく睡眠ガスが出る。その威力は、よっぽどレベルの高い相手ではない限り即座に眠らせれるほどだ。まあ、俺が自分で創ったんだ。弱かったら困る。
「うっ・・・」
そして狙い通り、奴は直ぐに眠った。そして、
「あ」
綺麗にヘッドスライディングを決めた。
「・・・うわぁ」
髪を掴んで顔を上げさせると、奴の顔はズタズタになっていた。
「・・・ふう。『ヒール』!」
傷を治す。証拠隠滅完了。これから俺がやることを考えると、こいつらのボスが傷だらけっていうのは印象悪いし・・・
「ボスゥゥゥゥゥゥ!!」
「あ、お前いたな」
レイクが起きてたので、殴って気絶させる。これでこいつら全員、意識無いな。
「よし」
『アイテムボックス』から、縄を取り出す。そして、チンピラ共を縛っていく。男を縛る趣味は無いが、仕方ない。これも平和的解決の為だ。そこ!もう暴力振るってるとか言わない!
「多い・・・」
40人以上居るのでかなり面倒だ。まあ、仕方ないか・・・。というより、
「システィア待たせちゃうな・・・」
まあ良いか。こいつらが悪い。こいつらが大人しく全員屈服してれば良かったんだ。俺悪く無い。でも心配させたらごめん、システィア。
・・・いや、心配して無いか。あいつ、戦闘面では俺の事信頼してるみたいだし。なら待たせても大丈夫だな。
「さて、楽しく交渉しようか」
俺の計画の為、こいつらには手下になってもらうとしよう。




