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第23話 事務所襲撃

遅れてすみません

ーーとある建物内ーー


「なあ」


「なんだよ」


「あのカジノで荒稼ぎした奴さ、ジャッカルさん達が捕まえに行って来んだろ?」


「そうだな」


「その時にさ、あの一緒に居た女も連れて来てくんねぇかなぁ」


「あの女か?良い女だったよなぁ。あの透き通った銀の髪と目、あの起伏に富んだ体、んで眼つきがちょっとキツイが綺麗な顔、確かに最高だった。けどジャッカルさんだろ?あの人そうやって嫌がる女を無理矢理ってのはやらない人だからなぁ。紳士的っていうか。まあまず連れてこないだろ」


「やっぱそうだよなぁ。くそっ、ちょっとで良いから味見したかったぜ。今からでもやってきてぇなあ」


「止めとけって、ボスに怒られるぞ?ボスはそういうのあんまり好きじゃないし。そもそも勝手な行動は駄目だろ」


「そうかぁ。仕方ねぇ。あの黒髪の野郎を殴って気を晴らすとするか。俺、イケメン嫌いなんだよ。ああいう調子乗ってるような奴は特にな。もう女に見向きもされないくらいに顔面をグチャグチャにしてやる」


「完全に僻みじゃねぇかよ」


「うっせえよ。ああいうやつがいるから女が俺に靡いてくれないんだ・・・」


「お前はこの世からイケメンが居なくなってもモテなさそうだけどな」


「なんだと!」


「あー、そんな怒るなって」


と、その時、誰かが勢いよくドアを開け建物内に入って来た。


「誰だ!・・・ってお前かよ。ジャッカルさんはどうした」


「はぁ、はぁ、みんな聞いてくれ!奴はバケモンだ!俺たちじゃどうしようもなかった!ジャッカルさんもやられた!早くボスを呼んできてくれ!」


「・・・は?お前何言ってんだ?今ボスは忙しい。呼べるわけないだろ」


「そんなこと言ってる場合か!今すぐボスをーー「呼べば良いじゃないか」


「なっ!?」


真後ろに、黒髪の少年が立っていた。


「な、なんでこの場所が・・・」


「そんなことはどうでもいいだろ?とにかくボスってのを呼ぶなら早くした方が良いぞ?なんたって今からーーー」


黒髪の少年は嗤う。


「殺戮タイムだからな」





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「殺戮タイムだからな」


さて、やるか・・・。と言っても殺さないけどな。ジャッカルのアニキ倒した後、わざわざ逃げた奴らをおいかけてきたけど、別に殺したいわけじゃない。俺はあまり人殺しはしたくないんだ。


殺戮タイムとか言ってたけど、殺さないです。唯カッコつけてみたかっただけなんです。悪役っぽく振る舞いたかっただけなんです。ちょっと痛めつけたら、終わりにするつもりなんです。だって、何もせずされるがままにしてたら舐められるだろ?反撃しなかったら、これからも襲撃されそうじゃん?

武力には武力で対抗するしかないんです。全員病院送りにしたら止めます。嘘じゃないぞ?実際、俺この世界に来てから、というより生まれてこのかた人殺ししたことないし。


何度か誰かを襲撃してた盗賊とかと戦ったこともあるけど、その時だって基本的に無力化しただけだし。まあその後、襲われていた奴に盗賊が殺されたりしていたけど・・・。俺は直接手にかけてないし?殺した内にカウントされないだろ?


「チッ仕方ねぇ・・・。おい!念の為ボスを呼べ!」


お、遂に呼ばれるかボス。会ったことないけど。


「確かに呼ぶには呼ぶが・・・あくまで念の為だ。俺らで片付けるぞ。ありがたいことに、あっちからこっちの本拠地に来てくれたんだからなぁ」


そう言うと、沢山人が出てきた。43人か。『索敵』で調べる限り、これで全部みたいだ。俺の『索敵』から逃れられる奴が居るわけないし、これで全部なんだろう。結構多い。


「まあ、楽しむ時間が増えて良いか」


さて、どうやって潰してやろうかな。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「死ねやゴルァ!」


髪を逆立てた男がナイフ片手に飛びかかってきた。こいつを便宜チンピラAと呼ぶ。


「お前が死ねよ」


「がっ!?」


普通に攻撃外したので、頬を裏拳で殴ってやる。あ、骨が折れた感触がする・・・。ごめん、やり過ぎた。でも斬りかかってきたのはそっちなので俺悪くない。残念だったなチンピラA!精進したまえ。


「オラァァァ!」


「フッ!」


また二人が攻撃してきた。こいつらを便宜上チンピラBとチンピラCと呼ぼう。


「なっ!?」

「あれっ!?」


いつも通り外す。外してしまう。


「吹っ飛べ」


「ゴフッ!?」

「うおっ!?」


チンピラBを蹴り飛ばし、チンピラCに当てると、そのまま二人共吹っ飛んでいった。弱い、精進したまえ。


「ロックシュート!」


杖持った奴が魔法で直径五十センチ位の石を魔法で飛ばしてきた。こいつを便宜上チンピラDと呼ぼう。


「ピッチャー返し」


「ギャアァァァァァ!?」


当たらない弾道だったが、蹴り返してやる。残念だったなチンピラD!もっと精進したまえ。というかよく蹴った時に壊れなかったなこの石。


「チッ、一人や二人じゃ駄目そうだな・・・。仕方ねぇ、全員で掛かるぞ!」


「「「「「オオオオオオオ!!」」」」」


なんかいっぱい来た。えっと、チンピラEからーー


「って、いちいち数えてられるか!全員叩き潰してやる!かかって来い!」


「「「「「死ねぇぇぇぇぇ!!」」」」」


熱き戦いが今始まる!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして勝った。無傷で。


「面倒くさかった・・・」


流石に人数が多過ぎた。罠の使用禁止という縛りをしていたせいで結構時間が掛かった。


「まあ、結構楽しめたから良いか」


目の前は、死屍累々といった様子だ。いや、死んでないけど。基本的には無殺を貫いていますが故。


「あれ?なんかぐったりしてる」


身動き一つ取らない奴が何人か居る。やばい、もしかして殺っちゃった・・・?どうしよう、これで俺も殺人デビューか?


と、そこで、


「ん?」


ナイフが飛んで来た。結構速い。当たったら痛そう。というか多分死ぬ。


「テメェ、よくもまあここまでやってくれたもんだ・・・。ぶっ殺してやる!」


1人の青年が怒りに染まりながら叫んで来た。これは、ボスの登場みたいだ。

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