第13話 色々話をしておく
「貴様。一体どういうことだ」
ダンジョンから城に帰ってくると、白髪混じりの変なジジイから呼び出されていた。誰だっけこいつ。
「おい貴様!さっさと答えろ!国王陛下がお聴きになっているのだぞ!」
あ、そうか国王か。忘れてたわ。
「話聞いてなかった。もう一度言ってください」
「ふざけてるのか貴様!」
割と全力でふざけてますがなにか?
「うっせー黙れ」
「なんだと!」
ホント煩いなこいつは。俺の鼓膜が破れたらどうしてくれる。
「で、何の用すか王様。大したことじゃないなら部屋に戻りたいんですけど」
「貴様ァ・・・!陛下に対してなんて無礼な!」
もうこいつ力づくで黙らせよっかな。
黙らせ方を考えていると、
「よい騎士団長。もうこやつには礼など期待しておらん」
と王様が言った。それどういう意味だコラ。場合によっては戦争も辞さない所存である。
「ところで貴様。とてつもない強さを手に入れたと聞いたが、一体どうやって手に入れた?」
ああ、そのことか。
「教えるわけないだろ。俺もう帰っていい?あんたらの顔見てると精神衛生上よろしくないんで」
「貴様。そんなこと言ってただで済むと思っているのか?」
「あー煩い煩い」
シカトして平然と部屋に戻る。いやー気分良いなー強くなって良かった。強くなったらテメェらにへりくだる必要は無いんだよ!
ちらりと後ろを見ると凄い目つきで俺を睨んでいた。
よし、かかったな。もうここでやることは何もない。あとはまあ、手紙でも書いておくか。
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「おーい雪菜。あ、あとモブ」
「なんで思い出した風に言ったの!?」
老害共(王とか)の醜い顔を見てきた後、俺は雪菜たちに会いに来ていた。
「どうしたの水瀬君。なにかあった?」
雪菜が話しかけてくる。醜悪なフェイスを見た後だと雪菜は更に可愛く見えるな。・・・俺、さっきから心の中で言いたい放題だな。まあいいけど。
「いや、ちょっとこれを渡しておこうと思ってな」
雪菜とモブに手紙を渡す。
「なんだこれ。手紙か?」
「見て分かんないのかよ。これだからモブは・・・」
「扱い酷くない!?」
お前も俺の鼓膜に対する扱いかなり酷いよ。さっきから冗談抜きで鼓膜破れそうなんだけど。
「まあ手紙だな。これを明日にでも見てくれ」
「どうして?」
雪菜が聞いてくる。そりゃ気になるか。
「それは聞かないでもらえるか?」
言いたくないんで。
「・・・うん分かった。明日開けるね」
「頼むな」
よし、これでいい。あとやることは・・・あれだな。
「じゃあ俺やることあるから。行ってくる」
手を振り立ち去る。正直もっと話していたかったが仕方ない。俺にはやることがある。
「待って水瀬君!」
「・・・どうした雪菜」
雪菜が呼び止めてきた。
「特に用はないんだけど・・・」
俺の目を見つめてくる。
「その、またね」
「ああ、またな」
なにか気づいたのかな?まあいい。最後に二人の顔を心に刻む。ここで別れるのは寂しいな。なぜなら。
当分2人には会えないだろうからな。




