第二話 ~意思疎通について考えてみよう~
はい、二話目です。ここで一旦更新停止。
時は巻き戻る。うん、そうなんだ。ドコゾノ国の重鎮達が召喚やらかす前の異世界なんだ。ここは。
・・・・・・
ここは、ドコゾノ国の王城、その地下に極秘に設けられた「召喚の間」。
そこに、数名のドコゾノ国の重 鎮達が集まっている。
石造りの床に描かれた召喚陣の上で、触媒霊木が熱のない光を放ちつつ消えてゆき……
代わりに石造りの床に描かれた召喚陣から、今、「何か」が現れようとしていた。
「なんか儂、死んだような覚えがあるんだが……気の所為だろうか?」と【国王】が呟く。
と、彼の横に居た【魔導師】も
「【国王】様もですか? 私もそうなのですが……何かあったのでしょうか」と応え……
その他の重鎮達も体のアチコチを触りながら何か言っている。けど、そんなの関係ねぇ(古っ!)
一際激しい光が「召喚の間」を満たし、それが消えた後の召喚陣には、如何にも強そうな戦士が仁王立ちしていた。
何? 戦士の描 写? 物語の目的と違うからしないよ。
「ウホッ! いい戦士っ。もといっ……『今回は』ちゃんと人型してるのを喚び出せたか」と【国王】は喜び、
「は、はい『今回は』召喚陣をちゃんと【人型の最強の存在】を喚ぶように調整いたしました」と【魔導師】も応えるが……
二人とも『『今回は』?……『今回は』って何?』と思ったのは秘密だ。
「ま、まぁいい。まずは話しかけてみよう」
【国王】は、戦士の前に進み出て……
殴り飛ばされた。地下室の石壁にめり込んでる。いわゆる『かべのなかにいる』状態ね。
「OnoreAyasinoMonodomo! KonoWasiwoDaredatoOmotteoru! OnoreraniMuzamuzaYarareruWasidehanaiWa!」
はい、意思疎通まで考えてませんでした(笑)
その後、ギッタンギッタンバッコンバッコンに戦士にどつかれまくったドコゾノ国は崩壊し……
戦士は?……
どっかに行ってしまってその後どうなったのか知る者はいない。けど、生きてるとは思うよ。多分。
【被召喚先の世界でのちょっとした後日談】
「なぁ、最近『前将軍』見かけないけどどうしたんだろう?」
「あの【人類最強生命体】が死ぬわけないだろ? 何処に行っても平気な顔して生きてるって」
「だよなぁ」
書いてみて思った。召喚陣って一朝一夕にゃ作れんな。って。
ちなみに、『前将軍』はその世界(のその在住する国の称号? 的に)【人類最強生命体】ですので念の為。もっと強い人が居るかどうかは不明。