第二十二話 夏祭りの舞台へ向かう一歩(パート一)
---
朝の空気は、どこか違う一日を迎えていた——とはいえ、どこか以前と似ている気もした。
真夏の中に張りつめた涼しさが漂うこの空気は、少なくともここ二年間、この村では当たり前のようになっている。
「行ってきます」とコウタのおじが言いながら、肩にカバンをかけた。
「いってらっしゃい」とおばが優しく微笑み、コウタの母と一緒に縁側に立ち、温かく手を振った。
彼らは家を後にし、まだ湿った土の道を歩いていった。
「昨夜、雨が降ったのかな?」とコウタは地面を見ながら考えた。
かつては見慣れなかった風景も、今ではもはや驚きにはならない。
以前は好奇心のまま村中を歩き回っていたコウタとハクボは、今や広がる田んぼ、静かに流れる小さな川、木陰が道を覆う小道、そして本来なら多くの動物がいるはずの広い草原にもすっかり慣れていた。
しかし、そこには...空虚さが漂っていた。
かつて子供たちの笑い声が響いていた場所も、今は静まり返っていた。
「歩いて行くと、こんなに時間かかったっけ?バイクで行ってたから気づかなかったのかな?」とコウタは少し愚痴っぽく呟いた。
「ほんとに!あたしもそう感じてた!」とハクボが半笑いで答えた。
「最近の若い奴はこんなにひ弱なのか?」とコウタの父が目を細めて言った。「俺たちみたいに人生の達人からもっと学ばないとな。」
「うんうん、その通りだよ。まったくその通りだ」とコウタのおじも小さく笑いながら続けた。
「はいはい…どうぞ教えてください、お願いだから」とコウタが皮肉混じりに、だるそうに返した。
彼らの道のりはそれほど長くはなかった。遠くに村の集会所が見えてきた——伝統的な建築でありながら、しっかりとした造りの大きな建物。災害時の避難所としても使われている場所だ。
キィィ——
コウタのおじがゆっくりと扉を押すと、軋む音が中の賑やかさの中に一瞬だけ響いた。
「おお…すごく賑やかだ」とコウタが第一声を漏らした。
「本当にな」と父も小さく頷いた。
扉の向こうには、村の集会所が活気に満ちていた。
楽器を調整している人もいれば、踊りの練習をしている人もいる。季節の飾りつけをしている者や、発声練習をしている者もいた。
コウタの伯母が作ったような白い提灯を持って歩き回る村人たちの姿が、会場の華やかさをさらに引き立てている。
机や椅子も整然と並べられ、まるで全てが計画通りに進んでいるかのようだった。
コウタたちは賑やかな会場を歩きながら、その熱気に圧倒された。
コウタは右へ左へと顔を動かし、細部を見逃すまいと目を凝らしたが、見るものすべてが多すぎて一度には捉えきれなかった。
「おっ、来てくれたのか」と、コウタの耳に馴染みのある声が聞こえた。
「自ずと閉ざされた社」の神主、白月氏がまっすぐに歩み寄り、コウタに声をかけた。
「君も来てくれてありがとう、コウタくん。」
「来ましたよ」とコウタのおじが穏やかに答えた。「今日の活動は?いつも通りですか?」
「まあ、だいたい同じだね…ああ、それと、少ししたら会議が始まるよ」と白月さんがやや重い口調で答えた。
「彼…まだ固執してるんですか?」とコウタの父が不安げに尋ねる。
「そうなんだ。」
その短い言葉には、深い意味が込められていた。
---
あるスタッフが腕時計に目をやる。
短針は「八」を、長針はちょうど「六」を指していた。
「さあ皆さん、そろそろ会議を始めましょう!」と彼が大きな声で呼びかけた。
その声と同時に、皆がそれぞれの席に向かって動き始め、室内に足音が響いた。
椅子は円形に配置されており、左前の列は右を向き、右前の列は左を向き、中央の列は後ろを向いていて——中心に配置された多くの椅子を囲む形になっていた。
前方の席には、村の重要な人物たちが座っていた:装飾チームのリーダー、踊りの指導者、音楽担当、そして村の長老たちとともに、コウタのおじ、父、そして白月氏の姿もあった。
その一方で、中央の席にはチームの一般メンバーたちが着席。
コウタとハクボは後方中央の席に並んで座り、静かに様子を見守っていた。
---
---
「第二部へ続く……静けさの中に、怒声が響く。」
---




