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序文

書くのが20年遅かった。

『DEATHNOTE』連載当時から、「これは少年ジャンプ版『銀河英雄伝説』なんだ!」と思いながら毎週追っていました(いきなり飛ばすなあ……)。


 その影響は物語の随所で確認できますし、銀英伝のエッセンスを最も忠実に受け継いだ作品はデスノートだと今でも思ってます。作者のガモ……大場つぐみ先生もまず間違いなく意識していたんじゃないかなあ。


 ……といった内容のことを以前リアルの知り合いに話したら、「何言ってんだこいつ」と言わんばかりの白い眼を向けられました。ネット上でもついぞ同意見の方は見かけません。


 万人の共通理解だと思っていた我が見解はどうやら相当マイナーな部類らしいぞ、ということに最近になって気づいた次第です(遅いよ)。


 まあ一見すると世界観もジャンルもまるで異なる二作です。「アニメ版の主演が◯野真守なことくらいしか共通点ねえぞ」と思われても仕方ないかもしれません。個人的にはノイエのラインハルトが(ライト)と同じ声になった時は運命を感じたんですけどね、それはさておき。




 そこでこんなマイナー(?)な見解を文章にしてネット上に残しておくのもまた一興かなと思い立ち、私なりに両作に共通する要素を取り上げひとつひとう分析してみようと試みたわけなのです。「思い立ったが吉日」の言葉にすがって筆を進めていく所存です。


 ホントはあと20年ほど早く思い立つべきだったかもしれませんが、考え出したら気が遠くなりそうなのでその点は無視することにしましょう。どっちも未だにメディア展開するくらい人気なんだからいいだろ!


 なお、両作の似通った部分を挙げるからといってそれを以て「デスノは銀英伝のパクリだ!」などと幼稚かつ不毛な批判を繰り出す意図は私には毛頭ない、ということだけはここで明言させていただきます。私は銀英伝と同じくらいデスノートに心酔している人間です、それを(おとし)めていると思われるのは(はなは)だ不本意です。


 新しい作品が過去の名作にインスパイアされて発展するのは当然の流れと私は思っていますし、その意味でデスノは極めて魅力的な銀英伝の発展型だったと個人的に考えております(デスノの方が銀英伝より上、というのではなく新しい時代に合わせてチューニングされたという意味です)。そのことに感謝の念さえ抱いています。その点どうかご了承いただき、デスノファンの方々にはくれぐれも誤解から気分を害するようなこと無きよう、伏してお願い申し上げます。


 また本エッセイの性質上、両作の内容に詳しく踏み入ることになります。当然重大なネタバレも本文中に含まれます。どちらか、あるいは両方まだ未読未見という方は、何卒ご注意ください。「ネタバレ踏みたくない」という方は、ここで去ることをお奨めします。




 ……




 ……去りましたね? 警告はしましたよ?


 ではさっそくですが私が思う両作に共通する要素を、まずはざっくり並べていこうと思います。目に焼き付けるがいい、我が箇条書きマジック!


 ①天才主人公2人が繰り広げる頭脳戦である

 ②第一主人公の立ち位置、キャラクター

 ③第二主人公の立ち位置、キャラクター

 ④2人にしか到達できない”知の領域”を用意している

 ⑤第三勢力の立ち居振る舞い、それに対しての第二主人公による洞察

 ⑥物語中盤、第一主人公が作品世界を掌握する

 ⑦第二主人公が物語途中で退場する

 ⑧第二主人公の後継者が遺志を継ぎ、物語の幕引きに重大な役割を果たす

 ⑨第一主人公の死を以て物語が終わる


 こんなとこでしょうか? 我ながらちょっと主人公2人の動きに偏り過ぎじゃないかと思わんでもないですが……脇役にまで目を向けると重箱の隅をつつくことになりかねませんからね。論旨はある程度絞るべきでしょう。




 というわけで、次項からこれらの要素をひとつずつ検証しながら、両作の比較を行っていきたいと思います。

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