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ありがち

 何かを決めなければいけない時、例えば20人ほどで一緒にできるだけ短時間で、Aという場所からBという場所へ移動するとする。1、2、3の三つのコースから、全員の話し合いで自分達が辿るコースを決める。

 コース決めの最初の段階で半数に近い人達が、第一印象で1コースが良いと言い始める。それに他の何人かも賛同して、1コースで行くことに決まりかける。

 ところが、黙って考えていた一人が、1コースの欠点を指摘し始める。その人の言っていることについて皆で検証してみると、成程1コースは難しいことが分かってくる。大方の意見が一致して、それでは1コースはなしだということになる。

 そこで、1コース以外の2つのコースについて改めて考えてみる。2コースはどうか、或いは3コースはどうか?ところが、2コースにも3コースにもそれぞれ難点があることに気が付く。

 もう一度3つのコースそれぞれについて、良い点と悪い点を挙げてみる。すると、やっぱり1コースが一番良い点が多く、悪い点が少ないという話になる。それで、結局1コースで行くことに決まる。

 

 こういう場合決まって、やっぱり最初から1コースに決めておけば良かったのにと誰しもが思う。最初に決まりかけた時に決めておけば、その後の話し合いは必要がなかったのに、無駄に時間を使ってしまったと。

 でも、その話し合いは絶対に無駄ではなかった。むしろ必要だった。安易に決めてしまわずゆっくり検証したからこそ、皆が納得できる結果になった。これが幾つかのチームによる競争だったとして、もしも負けてしまった場合にも不満は残らないのではないだろうか。

 日常生活の中で、場面は違えどこういう事はよくある。

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