表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】会社を辞めて不死身のフェニックスとのんびりスローライフ&ダンジョン配信生活!  作者: 菊池 快晴@書籍化決定


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

122/123

【 特別編 】六話 プレゼント、ゲットだぜっ!

 サンタクロースは伝説の人物だ。赤い服を着て白い髯を生やし、老人の姿をしていることが多い。

 また良い子と悪い子を見抜くことができる能力を持っている。


 クリスマスの夜、良い子にはプレゼントを持ってきてくれるらしいが、あいにく俺はもらったことがない。

 昔は素行が悪かったからだろうか。でも一番の問題は……家族がいなかったことだろう。


 なんでかって? それはまあ、そういうことだ。


 で、それもあって俺はクリスマスがずっと好きじゃなかった。

 でもこの時期になると嫌でも目に入る。


 イルミネーションや家族の笑顔、スーパーへ行けばクリスマスケーキや七面鳥が並んでいる。


 誕生日も一人だった。


 でも――。


『キュウ!』

『おもち、君はおもちだ!』


 おもちと出会ってからすべてが変わった。


 誰かといることが当たり前になった。

 自然と笑顔が増えていた。


『じゃあこれからみんなで頑張ろうね』御崎がアシスタントに来てくれた。


『ボクは悪いファイアスライムじゃないよー!』


 田所と出会って。


『私もみんなと仲良くしたい』

『はいでちゅ! ご主人ちゃま!』

『恐悦至極に存じます』

『がうう!』


 雨流、ドラちゃん、佐藤さん、グミ。


 だから今の俺は心から胸を張っていえる。


 ――クリスマスが、好きだ!


「――プレゼントはい”ら”ね”えがあああ!!!!!!!」


 いやでもやっぱり、このデカイサンタは好きじゃないんだが!?


 “問答無用で踏みつぶそうとしてきてわろた”

 “このサンタ、こえええ”

 “いったい何の恨みが”

 “デスをプレゼント?”

 “アトリたちでも苦労しそう”

 “無理しないでね!”


 サンタは白い袋を抱えている。

 突然ごそごそと何かを取り出す。


 その手には――手りゅう弾!?


「――プレゼントはい”ら”ね”えがあああ!!!!!!!」


「田所は御崎を! おもちは破片をブレスではじき返してくれ! 雨流は自分を守ってくれ!! グミ、なんとか俺を助けて!」


 “的確な指示だけど最後おもろい”

 “お”れ”を”た”す”け”ろ”!!”

 “これはリーダーの素質”


 俺の指示通りに全員が動く。

 ちなみにグミは水の壁を出してくれた。


 直後、手りゅう弾が爆発する。破片が飛び散り、壁にぶち当たると轟音が響いた。

 地面にもちらばっているが、一つ一つがかなり大きい。


 サンタ(こいつ)、ちょっと強すぎないか!?


「――ピイイイイイイイイイ」


 しかしそこでおもちが炎のブレスを放った。

 サンタが攻撃に気づくも余裕の笑みを見せる。


「ふぉふぉふぉふぉっ」


 またもや白い袋からごそごそ。

 次に取り出したのは赤いマントだ。


 なんとそれを使って炎のブレスを――ひらりと反らした。


 “闘牛サンタ!?”

 “おもちのブレスを避けるってすごいぞ”

 “こりゃやべえダンジョンだわ”


 しかし雨流はいたって冷静だった。流石S級だ。


「あーくん、どーする? 私が攻撃する?」

「そうだな。けどあの袋から何されるかわからない。一斉で攻撃するぞ!」


 次の攻撃を待たずに、おもちは炎のブレスを放った。

 雨流は手を翳し、御崎が動かしてあげる(サイコキネシス)を発動。

 そしてグミの水弾(ウォーターバレッド)


 攻撃を受けたサンタは足を折りたたみ、つらそうにする。


「――悪い子、悪い子があ”あ”あ”あ”!!!!!!!」


 “怖いサンタさん”

 “セナちゃんの攻撃を耐えている!?”

 “凄い”


「田所、行くぞ!」

「まかせてーっ!」


 俺がまっすぐ駆けると田所が剣になってくれた。

 猛攻撃のおかげでサンタはきつそうだ。このまま一撃を与えて倒す。


「――プレゼントはい”ら”ね”えがあああ!!!!!!!」


 わりぃなサンタさん。今の俺はクリスマスが好きだ。


 でも、みんなのために倒すぜ!


「――じゃあな!」


 俺はサンタに一撃を与えた。だがなぜか手ごたえがない。

 な、なぜだ!?


 そのままはじき返されると、次の瞬間、サンタが小さくなっていく。


 “やっつけたか!?”

 “ちぢんでいく”

 “さすが!”


 それでもまだ警戒していたら次の瞬間サンタの姿が消えていた。

 慌てて回りを見渡すと、なんと雨流の前に移動していた。


「――いいごか? わるいごが?」

「え? いい子だよー」

「――ふむ、ほうがほうが」


 “会話してる!?”

 “ちゃんと対応しててワロタ”

 “どういうこと!?”


 するとサンタはまたもや白い袋をごそごそ。

 攻撃かと思ったら、今度はなんと――おもちそっくりのぬいぐるみを手渡した。


「え、くれるの!? わーい! サンタさん、ありがとう!」

「んむんむ、おまえら、いいごが?」


 次は御崎だった。

 困惑しながらも答える。


「は、はい」

「あげる、あげる」

「え、え、こ、これは! 幻の日本酒、膝の乾杯!?」


 “対応力がレベチ”

 “酒w”

 “膝の乾杯ってなにw”

 “なんで急に優しくなったんだ?”


 続いておもち。


「キュウキュウ!」


 何と全国うどん食べ比べセットだ。美味しそう。

 田所はなぜか手で持てるマッサージガンだった。意外と身体が凝ってるのか?

 グミはデカイ水鉄砲だった。なくても撃てるくない!?


「――良い子か? 悪い子か?」


 最後は俺だ。俺は決して良い子ではなかった。

 昔は悪いこともしたし、サンタなんてきたことがない。


 でも今は……それなりに、いい子でいれてるんじゃないだろうか。


「……いい子だ」

「んむっ」


 するとサンタは、三メートルほどのもみの木を出してくれた。

 デカすぎて笑ってしまったが、まさに俺が欲しいものだった。


「――ではまたのおおおおおおおお」


 満足したのか、さっきの自動ソリがやってきて、サンタは空高く消えていく。

 あのソリ、サンタのだったのか。


 “さよならサンタ”

 “何で急に優しくなったんだ?”

 “あれが負けたってことじゃないの?”

 “ダメージを受けた結果、敗北を認めたってことか”


 俺は、そびえたつもみの木を眺めていた。

 そこにおもちが下りてくる。


「キュウー!」

「お疲れ様。ま、なんにせよこれで倒したってことか?」

「ダンジョンはまだまだわからないことだらけだしね。でも、これでいいんじゃない? 目当てのものも手に入ったし。日本酒も早く飲みたいし」

「めちゃくちゃ飲みたそうだな」


 とはいえまさにその通りだ。

 田所が、剣から元の姿に戻っていく。


「みんなっ、おつかれー!」

「がうがう!」

「おもち抱き枕もちもち! うれしいー!」


 “みんな無事でよかった”

 “いいねえ、お疲れ様”

 “無事でよかった”


 何はともあれ目的達成だ。

 むしろ完璧。


「さて、帰ったらみんなでクリスマスパーティーだ!」

 11月22日に『会社を辞めて不死身のフェニックスとのんびりスローライフ&ダンジョン配信生活!』が発売されます。


 書籍、絶賛予約受付中です!

 よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

-


会社を辞めて不死身のフェニックスとのんびりスローライフ&ダンジョン配信生活!

☆書籍版、ご購入はこちらをクリックで確認できます☆

-

会社を辞めて不死身のフェニックスとのんびりスローライフ&ダンジョン配信生活!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ