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弓使いが魔法を覚えたら  作者: 肝臓の支配者(ノンアルコールマスター)
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JOBは3つ持ってます

長めの文章作成を心掛けた拙い文章作成能力ですが週2.3本あげれるように努力するので見てやってくれるとありがたいです。

感想とかも待ってまーす



「クソッ、おりゃ!……はっおい!待てよ!」


はぁ

また相棒のジョナスが勝手に突っ込んでいって死にやがった。

お前俺の役に立つ設定のNPCじゃ無いのかよ

マジで使えねぇな。


さっきからちょこちょこ攻撃してやっと敵がダウンしそうなところまでHP削ったのにお前のせいでまた最初からじゃねぇかよ。ホントこいつ置いて行こうかな。



『ジョブ・モブ・ドライブ・オンライン』と言う結構評判のいいオンラインゲームをダウンロードしてまだ1週間も経っていないけど、毎回俺の相棒ジョナスがクソプレイかますから全然先に進めない。


このゲームは様々なジョブやアビリティやスキルが存在して数万通りのキャラ構成を作ることができるとゲーム要素の評判はとても高い。しかし、ゲームを進めていくと必ず相棒キャラを作ることになるのだが、誰が作っても同じようなポンコツキャラにしかならないとある意味でも評判となっている。

このポンコツをいかに有効活用するかがこのゲームのストーリーを進めるキーワードになっている。


「はぁ〜マジ使いもんならねぇよなこいつ。RPGに戻ろうかな。」


俺はもともとオンラインゲームをする事に対して関心がなかった。リアルでもネットでもコミュ障で、どちらかと言うとネット民の方が怖いと言う脆弱な精神の持ち主だと自負している。


そもそも俺がなぜオンラインゲームをやり始めたかと言うと『小説読んじゃえよ』というネット小説を読んだ時に少しだけオークとかエルフに興味を持ったからという結構安直な理由からだ。

やっぱり想像と現実は違うようだ。

オークがやたら強そうだった。てゆうか俺のやってるゲームにオーク魔王説まであったからな。


「まぁそれでもジョナスはいてくれた方がいい時もあるんだけどな」


一応ヒーラー職を与えているジョナスなんだが敵が近くにいると特攻をかます癖があることだけが欠点というやつだ。

ヒーラーとしての腕前は一流なのだが、アタッカーの才能はゴミレベル。

防御力も皆無だからたまにlv1のゴブリンにやられたりする。そんなやつだけどいないよりはいてくれた方が助かる事もあるから、なんだかんだ結局連れてきてしまうわけだ。


ちなみに俺は弓使いのハンターだ。

最初俺は魔法を使いたくてオンラインゲームを始めたんだが、魔法使いの職はほぼヒーラーだから純粋に魔法使う事に憧れるなら全ジョブを一定のレベルに上げた後に出てくる進化職にすることを攻略サイトで勧められたから、次点でやりたかった弓使いを選んだだけだ。


地味にハンター楽しい。

やってみた感想だ。

通常の矢は弾数無制限だし、初期装備の弓は弱いけど壊れない優れものだしでなんだかんだ使い続けている。

今日も朝からぶっ通しで平原を駆け回り薬草やゴブリンを暗殺しまくる日々を送っている。

もちろんジョナスのお供付きで。


「レーン!ちょっと買い物行ってきてくれないかしら〜」


「え〜、今じゃ無いとダメなん?」


「あんたの好きな全部ワサビの軍艦巻き作るのにワサビが足りないのよ!買ってきてくれる?」


「すぐ行ってくる!」


やっほーい!

わっさび寿司!わっさび寿司!

超テンション上がるわ〜。はよ、夜なってくれ〜。

俺は母さんの手の上にあった金をふんだくると足取り軽く駆け足でワサビを買いに出かけた。



「痛っーーーーーーー!」


急な激痛で目を覚ますと1人がけのテーブルと椅子のセットが置いてあり、証明らしいものが一切見当たらないのにいい感じの明るさを保ってるなんとも不思議な場所だった。


「ってとりあえずここどこやねん」


俺は玄関を出て右に曲がるとすぐ見つかるスーパー目掛けて走り出したはずだ。

でもそっからの記憶がない。


うんうん唸りながら必死にその後何があったのか考えているとテーブルの上に一枚のプレートがある事に気づいた。否、気付かされた。不自然に自己主張するかのように突然光り始めたのだ。

気になったのでテーブルの方に近づく。そしてプレートを手に持とうとするも何か壁のようなものがあって触れない。どうしたものかと考えていると目の前に文字が浮かんできて「座れ」と書いてあった。

俺は指示通りに座ると今度はプレートを持つことができた。


プレートを持ち上げるとプレートが起動?し始めたのか真っ黒な画面だったのが光り始め、勾玉みたいなマークが浮かんだ。

俺はついついそのマークを指で触れるとそのマークに力を吸われるような、献血をやっているような感覚に襲われた。でも不思議と嫌な感覚ではなかったのでされるがままに吸わせた。

しばらくするとプレートがやっと起動してそれらしい画面になった。


「この画面ってよく見れば『愛プレート』だよな?ちょっと違うけどアプリとかそれっぽいし」


俺が持っていたやつに少しばかり似てる気がする。どうしてこんなところにあるのかはわからんが俺は考えるのをやめて操作を続けた。


「えぇ、なになに、【あなたは死にました、死ぬ直前を再生しますか?yes/no】なんだよこのクソみたいな選択!えっ?俺死んだの?マジかよ」


まっ!まさか!トラックに轢かれた系のやつ??

そんなテンプレで死にたくないぞ!

俺は確認のためにyesを選択した。

すると画面には誰かが俺の家を玄関に向けて駆けていく映像となった。FPS視点で展開されていて見やすい。てゆうかこれ俺か?

玄関を出て右に曲がると道路幅ギリギリを激走する大型トラックに今にも轢かれそうになっている近所のガキという嫌な展開だった。普段の思考の俺だったら無視していただろうけど咄嗟に身体が動いてガキをトラックの進路外に突き飛ばして俺が轢かれた。

そこで別視点に切り替わると俺が血飛沫をあげながらボールを蹴り上げたみたいに吹き飛んでいる俺の姿が映っていた。

綺麗な放物線を描いて吹っ飛んで俺の家の窓に突っ込んで行った。

窓ガラスは割れ中に入っってしまった。ジーザス。突然窓ガラスを破って入ってきた瀕死の俺という状況に母さんが一瞬「おかえり」とこの状況にして言うことそれ?と言いたくなるようなセリフを言ってくれた後に、やっと頭が状況に追いついた母さんは電話片手に絶叫していた。

そこで映像が終了した。


「なんてゆうか思ってたよりひどい死に方だったな。ガキを助けて死んだとかカッコいいけど、テンプレの方が後が引かなくてよかったのに…」


若干暗い気持ちにはなる。死んだと言うことは母さんと弟の純にもう会えないと言う事になる。それはそれで寂しいけど、どうにもなるもんじゃない事は分かってるから思考を切り替える。


また画面に目を落とすと【もう一度再生しますか?yes/no】と書かれていて今度はnoを選択した。


すると画面が変わり何か表のようなものが浮かび上がった。


【総獲得点

誕生日プレゼント ーーー 500点

誕生日死 ーーー 500点

おつかい死 ーーー 100点

救助 ーーー 1500点

奇跡のような帰還 ーーー 300点(100点×3倍)

日頃の行い ーーー 50点

お悔やみ ーーー 100点

TOTAL ーーー 3050点


ポイントを割り振ってください】


すぐに画面が切り替わり、キャクターメイキングのような画面へと変わっていった。

そこには現在の等身大の俺の全体像とか色々とありそこにポイントを割り振る事で好きなキャラを作ることができるようだ。


これはなんとも言えない高揚感。

最後の一文とキャクターメイキング画像で一気にテンションが上がった。

俺は早速ポイントを割り振りはじめる。



「こんなもんでいいかな〜」


この場所に時計がないから正確な時間は全くわからないけど多分結構長い時間操作していたはずだ。

その長い時間かけて作り上げた俺のステータス?は十分といっていいほどの出来にはなった。

ただ自分の全身画像はほとんどいじることができなかったけど……ちょっと顔をカッコ良くしたいってのはあったからそこだけ未練が残る。


俺が【決定】を押すと画面が切り替わる。

某世界を股にかける泥棒のアニメのタイトル画面のようにタイピングされた文字が画面に次々と浮かび始める。

【それでは頑張ってください。see you】


それを読み終えると目の前が暗くなった。

何も見えない状況に一瞬身構えるがすぐに自然体に戻すことができた。さっきのキャラクター作成の時にこうなる事は分かっていたからだ。


徐々に視界が明るくなってくると俺は森の中に立っていた。森と言っても俺が前世で見たことのある林のようなちっぽけなやつではなく、屋久杉のような胴回りをした木や、天高く伸びているように見える木などの種類の全く違う木が生えている謎の場所だ。

見たことのない虫やウサギみたいだけどカンガルーのような跳躍力を見せるやつもいる。


俺は辺りを確認するとすぐに自分の装備とステータスを確認する事にした。


【名前/(れん)

性別/男

年齢/16歳

職業/狩人、回復職、生成士


武器/初心者ハンターボウ/初心者魔法の杖/体温調節マント(防水)

防具/初心者皮鎧

持ち物/魔法筆(マジックペン)、携帯食料3日分、ナイフ、矢∞、水筒、経験値の指輪、回復のネックレス


能力/インベントリ、生成、回復魔法、魔力操作、魔力感知、遠見、我が物、地図


ステータス

HP30

MP60

筋力100

運110


残りポイント500P】


ステータスと持ち物を確認しながら理想のハンターとしての動きを確認していた。

ゲームでは弓を使っていたけど現実で持ったのは初めてのことだから確認は必要だろう。次に木に登ったり

ちょっと走ってみたりと体に不具合がないかも確認はした。ステータスに映るらしいけど一応な。


とりあえず地図は持ってるけどここがどこだか分かんないから現状はあんまり動くことができないことも鑑みてあたりの散策をしながらキャンプを張ろうとかんがえた。


幸いにもまだポイントはそこそこあるから困ったらポイントで取得すればいいと、少しだけ気が楽になった。































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