惨状の跡
更新が遅れて申し訳ありません。
ちょっと色々ありまして。ってこんなところに言い訳なんて書かない方がいいですよね。エタらないように頑張ります!
僕とペロンギさんは森を急いで移動していた。
最小限の動きで枝を避ける。根を飛び越える。
「おい、なんだか行きよりも速くなってるんじゃないか?」
ペロンギさんが走りながら僕に尋ねてくる。
「確かにそうかもしれません。体の調子がすこぶるいいです。もっとスピードあげられます」
「く・・・残念だがこれ以上スピードを上げると私がついていけそうもない。今でさえ結構無理をしている」
「そんな、またまた。ペロンギさんが僕のスピードで根を上げるわけないじゃないですか。からかわないでくださいよ」
「いや、わりとまじだぞ」
「ははは」
本当に僕にはまだまだ余裕があった。怪我が治ったばかりだから元気づけてくれてるのかな。
ペロンギさんは優しいな。
しかし、ペロンギさんはここにくるまでも走ってきていて疲れているのかもしれない。
まだまだスピードは出せるけど、この速さで向かおう。
そして黙々と走っていると遂に見慣れた丘が見えてきた。
「ペロンギさん、丘が見えてきました」
「おう、もう少しだな」
そして昔ピクニックでやってきた丘の上にやってきた。ここからならペニーニャ城が見渡せる。
「そんな・・・ばかな・・・・」
本来なら美しい景色と立派な城が見えるはずのそこには、みるも無残な光景が広がっていた。
「これは酷い・・・・」
草原にはいたるところにクレーターができており、また、ここからでも無数の魔物や人が倒れているのが見える。魔物の大群が攻めてきた時以上の悲惨な光景が広がっていた。そして、なによりも酷かったのが城である。大きな城とその下に広がる城下町が一望できるはずが、綺麗に半分が消失していた。
「どうしたらこうなるんだ」
仮にミサイルが落とされたとしてもここまで綺麗に半分にはならない。半壊ではなく半分になっているのだ。町や城があったはずのそこにはまっさらな土地が広がっている。
「急ごう」
「はい」
ここから見る限りでは戦闘は既に終わっているように見える。
しかしここまでの惨状である。油断は禁物だ。何が起きるかわからない。
僕達は不安な気持ちを抑え、城に向かって再度駆け出した。
そして、ついに元々は門があった場所にやってきた。
もちろん綺麗に半分が消失していて、最早何も阻むことはできない。
「ペロンギさんですか!」
元門の近くに経っていた若い男の騎士がこちらに向かってくる。
「一体何があったんだ?どうしたらこんなことに」
ペロンギさんの問いかけに、男は苦い顔を作った後に応える。
「あなたがいない間に色々あったんですが・・・・。端的にいいますと魔王が攻めてきたんです」
「なんだって!?」
僕は若い騎士の肩をつかむ。
「どういうことです!?魔王?がこんな酷いことをしたんですか!?」
「お、落ち着いてください。気持ちはわかりますがそんなにゆすられては答えられません」
「す・・・すみません」
僕は騎士の肩から手を離した。
騎士はいきなり問い詰められたにも関わらず嫌な顔をせず、こちらの質問に答える。
「とりみだすのも無理はありません。私たちもあまりに突然のことに未だに夢なんじゃないかと思う時がありますから」
「何があったんですか」
「私たちが国を挙げて反逆者を追い詰めようとしていた時に、いきなり魔王が魔物を連れてやってきたのです。3日前です。魔王が連れてきた魔物は今までみたどの魔物よりも強力で、外での戦闘で多くの兵士がやられてしまいました―――」
反逆者というのが和田君達のことなのではないかと一瞬脳裏をよぎったものの、あえてつっこまずに話を聞く。
「しかしなんとか長い戦いの末魔物達を打倒し、勇者と魔王の一騎打ちになったのです。そしてあと一歩で魔王を討ちとろうとした時、反逆者達が勇者の邪魔をしたのです。そのせいで絶好のチャンスを不意にしてしまいました。すると急に魔王が苦しみはじめまして、体から魔力があふれだし、一気に町が消滅してしまったのです」
「そんな!じゃあ勇者達と反逆者達も全員消滅してしまったんですか??」
「いえ、彼らはとっさに勇者が剣でバリアをはったために無事にすみました。しかし、勇者のバリアに守られなかった住民達はみな・・・・・」
「そんな・・・・じゃあ、魔王は町と住民の半分を道連れに自爆したんですね・・・・」
僕は間に合わなかったのか。
なんでこんなことに。
「いえ、それが。魔王はまだ死んでいないのです。体から魔力が爆発した後に一気に魔王のもとへと収束していきまして、今は被災地の中心で黒い玉の中にいます。一体これからどうなるのか。生き残った住民達はみんな隣町に避難し、今は騎士と勇者達しかこの町にいません。ペロンギさんもどうか私たちを手伝ってください。今は1人でも多くの人でが必要なのです」
「わかった。ともたけ、お前はどうする?」
「僕は残っているという神宮寺君達と合流します。多分みんなもいると思うので」
「わかった。まだ何があるかわからない。無茶はするなよ」
「ペロンギさんも気をつけて」
僕はペロンギさんとわかれて走りだした。
事情を聞いて気配を研ぎ澄ましてみれば、消失した町の真ん中あたりに強い魔力を複数感じる。おそらく神宮寺君達がいるのだろう。
一体どうしてこんなことに。
何が起こってるんだ。
そして、消失した中央にやってきた。
「みんな・・・・」
そこには神宮寺君達勇者組5人と、和田君、林君、東堂さん、三上さん、タッタさんとなぜか飯室君がいた。




