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雷神様の言うとおり!  作者: ミズキ
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わたしたち、行きました

意識を取り戻した麻衣たちがいたのは、神様と死んだ魂が静かに暮らす世界である『スカイピア』。元の世界に戻るために『スカイピア』を仕切る「仏様」に謁見するため、『天神会議てんじんかいぎ』へ向かうことになったのだが・・・。


・・・・・なぜ、こうなったのだろうか?

私の目は、目の前にある建築物に向いていた。


『ウーラノス』。そこは、神たちが勤める場所。私たち3人が地上へ戻せる可能性を持つ「仏様」に頼みに行くのが私たちの目的だ。

っていうか、帰りたくなってきたんですけど・・・。

「・・・麻衣、大丈夫?」

「顔色悪いぞ?」

「き、緊張してるだけだって。」

と身を固くしながら話していた私たちに声をかけてきた雷神。

「君たち、入り口はこっちだよ。」

「えっ?もうここは、ウーラノスじゃ・・・?」

「ここは、まだウーラノスの入り口の入り口だ。」

えっ!?まだウーラノスにすら入ってなかったの?

「えっと・・・ここは何て言うんですか?」

「ここはウーラノスの第一の門・『クストーデ』です。ここは一般の魂や人神が入れる門で、それ以降の門は権限がある神ではないと入れません。しかし、あなた方は雷神様の許可があるから入れる、というわけです。」

「そ、そうだったんですか。」

答えてくれた雨音さんは、すぐ雷神さんの後に続いて中へ入って行ってしまう。周りの目を気にしながらも、私たち3人も2人の後に続いた。


   - 第二の門  ウッシャーレ -

「こ、ここもでっかいですね・・・。」

「だろう?ここが『ウーラノス』に通じる門・『ウッシャーレ』だよ。ここをくぐれば『ウーラノス』に着くよ。」

「と、遠くないですか?」

そう。私がこういうのは仕方がないと言えよう。ここをくぐれば『ウーラノス』だと言っても、くぐっても、まだそれらしい場所までかなりの距離があるのだ。歩いても多分、一時間ほどだろうか・・・。

「大丈夫だよ。ここからは歩かないから。」

「えっ?」

「どういう・・・事ですか?」

私と詩織は、雷神さんに聞いてみた。そしたら、雷神さんの腰あたりにホログラムのようなパネルが出てきて雷神さんはそこに何かを打ち込んでいく。そしたら、いきなり地面が動き始めて私たちは、『ウーラノス』方面へ向かっていることを知った。

「こ、これって・・・・。」

「下界のモノで言うと、エスカレーターというらしいよ。元々は、天界が開発したモノだというのに・・・。」

「えっ、そうだったんですか?」

「あぁ。ある日、人間が迷い込んで来たのに気づかなくて、スカイピアの技術や発明品を盗んでいったんだよ。そして、昇天したときには、こってり絞って『奈落送り』だけれどもね。」

「奈落送り?」

と私たちは同時に質問した。すると、雷神さんではなく、雨音さんが質問に答えてくれた。

「奈落送りとは、ここ、スカイピアで罪を犯した魂が送られる場所であり、転生することができない罪人たちを就任する場所です。下界で言うと、地獄。ですね。」

「じ、地獄・・・。」

「えぇ。あなた方が思っている地獄とは違うと思いますが、説明した方がよろしいでしょうか?今後、ここに来たときの保険として。そして、詳しい内容などを今からでもご説明を」

ちょっと待ってください、雨音さん・・・目が据わっていて怖いんですけど!!それに、そのまま話を続けないで~!!

雨音さんの話す内容は怖くて、具体的すぎて、今にも吐きそうな壮絶な内容だった。雷神さんが止めてくれたのは、私たちの体が、心が失神するほどの恐怖を思い知らされた後だった。

「こら、雨音。三人を怖がらせちゃいけないだろう?ほら、チワワのようにぷるぷと震えているじゃないか・・・。」

「いえ、まだ本題の半分もしゃべっていないのですが」

「うん。もう良いから。程々にしないと、この三人は本当にあの世へ召されちゃうよ?」

「・・・納得は行きませんが、雷神様の命令ならば、致し方ありません。これくらいにしときましょう。」

・・・・そう思っているのならば、なぜ止めなかったのだろうか。あの話は多分、一生忘れられないだろう・・・。

「ほら、君たち、もうすぐ着いてしまうよ?」

「えっ?」

「うそ?」

「早くないか?」

いつの間にか、ウーラノスらしき建物が100メートル弱くらいの距離に着いていた。後ろを振り返ると、私たちがいたらしい場所からもう遙か彼方にあった。いつの間に?

「よし、次はこれに乗り換えて。一気に飛ぶから。」

と着いた先で見たモノは、私たちが普段見る乗り物だった。それは・・・。

「・・・・エレベーター?」

「エレベーターだな。」

「エレベーターです。」

と雨音さんが説明を

「しなくても分かりますって!」

「じゃあ、乗り方も分かるよね?とにかく早く乗ってよ。このままだと『天神会議』に間に合わなくなるから。」

「雷神様に迷惑をかけないでください!とにかくお乗りください!」

「きゃっ!?」

「何っ?」

「お、押さないでよ!」

私たちは雨音さんに無理矢理エレベーターに押し込まれてしまい、最後に雨音さんと雷神さんが乗り込み、扉が閉まる。

意外と中は広かった。天井に電車でよく見かける手すりがぶら下がっていた。しかも、つかむ形が手錠の形みたいになっており、嫌な感じがする。それを除いて一見は普通のエレベーターに見えるけど、さっきの「飛ぶ」って一体・・・?

「麻衣君、詩織君、友樹君、どこでも良いから何かに捕まって。そうしないと、どこかに飛ばされてしまうから。」

「「え?」」

と声を出した瞬間、いきなりエレベーターが「横」に動いたのだ。

「ちょっ!?」

「な、何で横に?」

「・・・二人とも、捕まった方が良いよ。何か嫌な予感がするから。」

「わ、わかった。」

「これで良いのかしら?」

私と詩織は、入ったときから気になっていた物質の手錠の形をした手すりをつかむ。

「あっ、それは・・・・」

と言われた瞬間、その手錠が私の手を捕らえ、「ガチャッ」と小気味の悪い音が聞こえる。

・・・・ガチャ?

とおそるおそる手すりをつかんだ手を見ると、見事に手錠にはまってしまった私の手が出来上がってる。

「・・・あの、この手錠は?」

「それは罪を犯した罪人を運ぶ用の手錠です。こんな狭い中で暴れられては困りますので。」

「な、何でそんなのがこのエレベーターに?」

「罪人を連行するのもこのエレベーターですし、しょうがありません。」

「普通、この手錠を隠すとか・・・・何かあるでしょ!?」

「もう遅いです。そこにいる人も諦めて繋がれていてください。」

横を見ると、同じように繋がれてしまった人が・・・もちろん詩織である。

「・・・詩織、あなた」

「言わないでよ!」

「おしゃべりはしない方が良いですよ。もう「上がります」から。」

「・・・上がる?」

とその瞬間、「ふわっ」と私たちの体が浮かんだ瞬間、私たちが乗っているエレベーターがいきなり急な速度で上がっていく!?

「きゃぁぁぁぁぁぁぁああ!!!?」

「おぉ、上がってる上がってる。」

「ちょっ!?ら、雷神さん、これって・・・?」

「天神会議の会場は地下にあるんだよ。それとこの急な上昇速度は、遅刻してしまった神様専用のペナルティだよ。いやぁ、やっぱり遅刻していたか・・・。」

「雷神様、笑い事ではありません。また仏様に怒られてしまいますよ?」

「あははは。何とかなるさ。」

「雷神様・・・。」

今にも魂が昇天してしまいそうな勢いで上がっていているエレベーター。私たちが仏様に会うときが刻々と近づいていった。


半月ぐらい遅くなってすいませんでした。勉学により、少し遅れてしまいました。

これからは、活動報告に逐一、報告していくのでよろしくお願いいたします。

コメント、お待ちしています。

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