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EXIT8

作者: 淡水
掲載日:2012/01/04

「…メイ」

俺の一声は絶望の海に溺れたような声だった。


◇~男は送られる~◆

あなたは想像できますか?目の前で彼女が爆発で死ぬということを…

中東にでも送られた気分が全身を通る。

俺はぐちそうさく。そして、俺の彼女 がみメイ。

正確にはメイは既に死んでいる。僅か小学6年生にして、最愛の彼女をまるで戦場のような死に方で失って早3年。中学に進級するとともに俺は引越しをし、田舎で生活をしていた。

夜は暗く、外灯のあかりなど数十メートルに一本あるかないかの場所。

学校までは6キロ近く離れており、登下校だけでも厄介である。


しかし、所詮人などどこにでもいて、どれも同じようなことをする。


いじめ…


俺はその現場の目撃をしっかりとしていた。注意するわけでもなく、ただボーっと。それが親友だと気づくまで。


少年は気づく。

少年は制服のポッケから何かを取り出す。

少年はそれを強く投げる。

少年は一瞬伏せ、それは大きな音と共に爆発する。

少年は誰より早く立ち直り、親友と苛めっ子がそれぞれ怪我がないことを確認する。

少年は気づく、火災報知機が作動し、いつの間にか自分は捕らえられていることに。


「君の件について全部含め、とあるところに移動することになった」と担任の北川から言われ、バスに移された。


そして、次気が付いたときには俺は空を飛んでいた。パラシュートも着用せず。

「なあぁぁぁぁ!!!!!」

情けない声を出し続けながら下に落ちていく。アトラクションというよりはただ恐怖が俺の全身を電気のように走る。

ドスンと土ぼこりをたて、しりもち状態であたりを見渡す。

「森…?」

目の前に生い茂る木々の間に太陽の光は近寄ろうとはしない。

だが、落ちた衝撃から起き上がる気分はまるで生まれようとはしない。何も考えず、ただ呆然と土の上に座り続ける。

「ないや?兄ちゃんも落ちたかいな?」

「あなたは?」

俺の目の前に現れたのは若い男。明らかに堅気ではない屈強な男。サングラスをパチリとかけるがやけに似合って見える。

「わしか?わしは飯島組の師範ちゅうもんや。」

「えっと俺は出口。出口創作と言います」

「変わった名前やな」

堅気ではないとは言えども普通に接していればなんら差し支えのなさそうな男とまずは森を出ることにした。

 出るなり俺等を待ち受けていたのは市場のような場所。そして、その全員が明らかに日本人であった。

話が通じるならと俺は師範と共に近くの男に話しかけた。

「ここはどこなんです?」

「…ここは罪人が来る島。通称「ヘブンズ・ドア諸島」です」

何かのゲームかアニメに出てきそうな名前を俺はよく思わなかった。と同時に俺に一筋の疑問が生まれる。

罪ってなんだ?と…

「あのあなたは何でここに着たんですか?」失礼を承知の上、気にしてはいられなかった。

「…妻をね。包丁で…それも何人も。僕はこう見えても人を騙すのがうまかったからなのかすぐに飛びつく女性も多くてね。なんか自慢ぽくてごめんね」

「いえいえ」と顔を笑顔にしているつもりだが、心は穏やかでは決してなかった。

すると師範が満足したような顔で俺の元へ帰ってきていた。

しかし、この男を見るとやはり罪人がこの島に落とされるのは間違いではなさそうだ。

それに言われてから気が付いたといえば事実なのだが、潮の匂いが激しい。

つまり本当に島流し…いや島落としにあったようだ。

「しっかし、ここで君みたいに若い子を見るのは始めてだな。もう10年はいるが」

「え?そんなに!?」

「あぁ…ここは脱出不可能の場所」

「…俺はなんもしてないんです。強いて言えば友達守るために癇癪玉を投げたんです」

そう、あれは爆弾ではなくただの癇癪玉だ。人を殺したわけでもなく、純粋にいじめを止めさせるつもりだったと話した。

「…冤罪で来る奴も多いからなぁ」

「冤罪でって…」

俺の心境はまさしく迷い。これから一生、80歳まで生きるなら65年はここにいることになる。

「…終戦記念日並みにここにいることになるとは…」


今にも泣きそうな俺の元へ一人の女がやってくる。

「どもっ!千夏です」

「え?…!?」

俺は顔を見た瞬間凍ってしまった。

「…メイ?」

「…めい??」

千夏は少し驚いた様子で俺を伺う。

「いや・・ミスだ」

俺にはあの女の顔を見ることは出来ない。あまりにも似すぎているから。

あいつが生きてたときの笑顔、声がそっくりなのだ。

着ている服もどことなくよく似ている。

下手すれば趣味まで合いそうだ。

市場から少し離れた辺りになにやら建物が聳え立つ。

屋上にアンテナが建っているのが見える。

その前に立つのはフェンス。フェンスに掲げられた看板はKEEP OUTとだけ書かれたのシンプルな看板。

「あれは連絡室よ」

千夏はいつの間にか俺の背後にいた。が、俺は愛想もつかず市場へくるり180度体を回転させ向かう。

やはり、あいつの顔を見ることは出来ない。


そして千夏は俺の後ろを付いて回る。

「…何の用だ?」

とうとうプレッシャーに負けた俺は振り向かず、そして立ち止まらず聞いた。

「…え?君がツンケンするから。ねぇ。何でそんな私を嫌うの?メイって人が関係してるの?」

「メイの名前を出すな!!!!!!」

俺はついカッとなって、とうとう千夏のほうへ顔を向け、怒鳴ってしまう。

彼女もさぞかし驚いた表情を顔に浮かべている。驚愕から徐々に不安へと表情は塗り替えられていく。

「…教えてよ。その人のこと」

めげずにやはり聞いてくる。さすがに二回も怒鳴るほど俺は元気があるわけじゃない。

俺は仕方なしと口を開いた。

「俺の彼女―最上メイは小学6年のときの彼女だった。メイとはよく遊んだ。家は東京だからデートも毎日のように出て行った。まぁ、体が弱くてね。薬をよく服用していたよ。…でもね、あるときドッチボールをクラスでしていたとき。彼女の体がいきなりボン!と音を立てて、爆破したんだ。後で医者から聞いたんだが肺が爆発したんだと。原因は不明のままだが…。結局メイは即死。俺は転校したんだ。まぁあんたがメイにそっくりなんだよ。声も姿も着ているものも。」

「なんか悪いことしたね…」

千夏はそれだけ言って、暫くは二人の間に緊張の沈黙が訪れる。

「いいよ。別に」とは言ったもののやはり心ではさみしさが支配する。


◇~男は試みる~◆

「メイの形見。結局返せなかったなぁ。あの日返せば良かったのに」

俺とメイの二人が映る写真。これが最初で最後の写真。

パソコン関係に強かった俺は自分の分とメイの分の二つを用意していた。

結局渡そうとした日にメイは死んでしまった。

「…その写真は?」

千夏は横からひょいと首を出し、写真を覗き込む。

「あんたとメイちゃん?てかメイちゃん可愛いね。」

「あんたに会わなかったら素直にそう思うよ」

「ひどいね。それ返さないの?」

どうやら宛名がメイと書かれていたのを察知したのかそう俺に聞いた。

「冤罪でここに着たとはいえ、戻るのは不可能だろ…」

俺の情けない発言に彼女はピンと質問する。

「返したいの?返さなくていいの?」

「…返したいさ。」

「じゃ逃げだそ!」

「はぁ?」

俺にとっては意味不明としかとれようもない。

しかし、いつの間に来ていつの間に話を聞いたのか師範もそれに賛同してきた。

「たくっ兄ちゃんら。わしも入れてくれてええんとちゃいますか?ハハハ」

師範が着てからは沈黙が彼によってかき消されたかのように会話が弾んだ。


そして、深夜のこと。

俺と千夏、師範はこの地から脱出すべく、連絡室の辺りへ向かう。

KEEP OUT

の看板を横目に俺たちはフェンスによじ登って行く。

夜中だというのに常備国連軍の兵士が施設内を歩き回る。手にはカービン、胸元にはグレネード等の武装も見られる。

車周辺の捜索中千夏は俺にいきなり話かける。

「…何やっての?」

「!?わわ!き…気にするな」

「気になるわよ」

「何か持ってないのか?」

俺はそっと話を逸らす。

銃のオタクだったが俺はその武装に俺等が勝てないということは千夏を置いて、誰もが理解していた。

「なんも…チャカも没収されたしな…」

「それね。」

周りから見ればジョークに取れる発言もこの場で、しかもこの男の場合、本当になってしまう。

俺たちは施設内を何か無いかと探していた。

「何か…何か~。?」


…これだ!!


◇~連絡室~◆

「…」

「どうされました?司令官」

「…マッチ」

「マッチ…ですか?」

「ここに山積みされたマッチがあったろ?」

「はぁ…」


<全員集合~>

その大きな音は俺達にも聞こえた。

出入りの激しくないところで様子を伺う。

すると、全員が集合し終えたのか一人の男が演台に上る。

「…私のマッチを知らんかね~」


うげ!マッチ探してやがる…。

そう俺があの時見つけたのはマッチ。何でマッチかというと…

「What are you doing here? (ここで何をしている?)」

「「へぇ??」」

突然の英語に俺と千夏はついていけなかった。

「I don't know (分からない)」

「…Shat up!(黙れ) Catch quickly (さっさと捕らえろ)」

よくは分からないがどうやら師範と兵士は言い合っているようだ。

すると、いきなりひとりの兵士が俺達を捕らえる。

武装も何もしていない俺たちは何もできずに国連軍の兵士達に囲まれ、真ん中で縄にくくられた。

「What to do!!(何をする)」

師範は英語で反抗をしているように感じる。

…英語しゃべると今度はマフィアに見えるなぁ・・・

俺はこの状況には似合わない言葉を心の中で呟いた。


万事休す…

俺達の状況は最悪…に見えかけた。

バァっといきなり火の手が連絡室を襲う。施設はいきなり燃え、兵士たちはただ呆然とした顔をしていた。

この状況を見て、理解できたのは俺だけだった。

そう、千夏に何をしているかと迫られたとき、俺は近くにあった車のガソリンを周辺に撒いていたのだ。

火の手は車を、建物を燃やし尽くす。


火の手が収まった頃には「No guys ...(奴等が…いません)」と騒いでいたと師範は言った。

連絡室を抜け、ヘブンズ・ドア諸島は軍事的な面でほとんどが占拠されていることが分かった。

「…まさかここまでちゅうのは…」

どうやら師範も同様にこの島の軍備に驚いている。

「ねぇ。いけないの?」

最新装備やら施設を見ても千夏は理解していないようで、俺と師範の顔を見比べる。

「取りあえず出口よ、なんか、ええ策はないんかいな?」

「…あれ、港か?」

俺が指差した方向に二人も目を向ける。

「ぽいね」

「多分あそこに行けば座標や詳しい位置なら分かるはず。どうせ、ここに物を輸入するには船か飛行機じゃないと不可能だからな。と、ずれば位置が分からなきゃ意味ないしな。」

「その前にちゅうこっちゃ」

「まぁ、港の前にいろいろあるっていうのも問題だが…」

港の前に大量の軍事施設が目立つ。しかもそのどこにも兵士がいることも間違いない。


◇〜分裂、集結〜◆

「分かれよう。」

「・・・しゃあないな」

どう分担をするか・・・。俺的には千夏はあぶないと思っている。

だが・・・ここであきらめるわけにはいかない。

「俺が囮になる。音で引きつける。」

「・・・いや、わしがやる」

そういって、俺の爆弾をひょいと手から奪う。

「あ・・・」

「代わりにわしのドスを頼む。飯島組に伝わる特別なものや・・・頼むで」

「・・・分かった」

そういって俺と千夏は師範と別れた。

暫く付近のロッカーで身を隠していたら、バン、バンと乾いた音が大きく連発される。

「・・・・・・始まったか」


「行こう千夏さん」

「さんじゃなくていいよ・・・呼び捨てていいから」

「嫌なのか?」

俺は皮肉めいた笑みを見せる。千夏はそれに気がついていないのか見もせず走り出す。

どうやら陽動作戦は順調のようで中々兵士は現れない。

「いないね」

走っては止まり、隠れ、走っては止まり、しゃがむの繰り返し。


港付近の鉄橋。

二台のトラックが鉄橋を塞ぐ。

「通れないじゃない?」

「あそこに小屋がある。暫く身を潜めるぞ」

小さな小屋を指差し、中にはいる。中は小さな真ん中にテーブルだけ置かれているだけだった。

港は近い。この下を通ればすぐに付くように思えた

「・・・あ!誰か来たよ!!」

「!?」


「・・・いねえじゃねえか」

「確かに隔離者達の姿がみえたのだが・・・」

「あのヤクザは死んだしな」


地下施設。

「まさか地下があるなんて・・・」

「まぁ地下と言っても大したことは…!?師範?」

そう、そこにはスーツ姿でサングラスをつけた男だった。

「…あの男なら死んだぞ?」

「「!?」」


◇~師範の死亡通告~◆

「死んだってどういうことだよ?」

…死んだ!?嘘だろ…あの…あのドスはどうなるんだ?

心ではそう考えていたがいつの間にか師範の服装を着ていた兵士をいつの間にか俺は師範のドスで殺害していた。

「…殺したの?」

「はぁはぁ…は!。はぁはぁ…気が付いたら」

俺は息切れしながら、そのときの心情をうまくは出来ないが事細かに伝えようと努力する。

が、やはりうまく伝えられず、その場から逃げるように走り去る。

「「…」」

沈黙が二人の中に漂う。

「ねぇ師範さんはやっぱり死んだの?…」

チャリン。その質問への回答とも言わんばかりに俺はポッケから鍵を取り出す。

「その鍵は?」

「⑤-A室の牢獄の鍵」

「何でそんなもの持ってるの?」

確かに普通の人間ならそう考えてもおかしくはない。だが、俺は一筋の希望というものを鍵から感じていた。そう、さっきの兵士は師範の服装を着ており、しかも牢獄の鍵を持っていた。

どこかの看守でもしていたのだろうか…。

しかし、一か八かで俺はもしかしたら師範は今、拷問にあっているかも知れないと考えた。

「師範が生きているかも知れない」

「え?」

⑤―A室まではさほど遠くはなかった。実際あの時点で既に俺たちは⑤館いに進入していた。

壁に書かれたC室の文字。千夏も取りあえず俺についていくことにしたらしく、どうようにCの文字を見つめる。

「近くっぽそうね」


しかし、もう少しといったところで、敵が多くなっているような気がし始める。

それは徐々に気ではなくなり始めていた。

「了解。二人組みを探します」

いる兵士全員といっても過言では人数の兵士が無線を手に持ち、二人組みを探すという命令を受けている。無論、二人組みは創作と千夏であろう。

さらにあの地下が⑤館に直結していることも踏まえ、この館はかなりの応援部隊が配置されているようだ。

「こりゃ難問だな。というか対人用にガトリングとはいかがなもんですかね?」

アメリカ兵の手元にある、なんとも持ち運びに窮屈そうな大型の銃。

俗にガトリング銃といわれる代物である。俺たちは少し身震いしながらも、徐々に隙間をつめていく。

ガッ!俺は後ろから腕でアメリカ兵の首を締め付ける。そして、その隙に千夏は無線を取り上げる。

取りあえず、たまたま落ちていた縄でくくることに…。

「See ya!」

俺は使えもしない英語で笑いながら手を振ってみせる。

アメリカ兵はとてつもなく怒っている様が目を見るだけで理解できた。


しかし、あれを排除して程度ではあまり状況は変わらない。

強行突破か?いや…


◇~銃と救助~◆

バンッ!!。俺の爆弾がカラッと炸裂する。

「What!?」

「はっはぁ~アメリカ兵の行く末が見えるわ~」


勿論武力には武力と言わんばかりに銃の連射を行う。兵士達。

しかし、彼等の弾が被弾しないが彼等は次々に倒れていく。

「…あれは日本の殺し屋!!!!!」

どうやら騒動に巻き込まれた日本人の声のようだ。

「元スナイパーだっけか?」

「元スナイパーてどゆことよ?」

千夏はプロの殺し屋。ようはそれでここに入れられたらしい。

「敵に回したら死にそうだな…まじで」

「なんて?」

「いえ、何でもありません」

―ちっ。あれは演技かよ。

俺は千夏があまりにも武器や武装に関する知識がないと馬鹿にしていたがどうやら一番弱いのは俺のようだな。

⑤―B室。館長室。

「館長!脱走者共が⑤付近にいたそうなのですが…次々にやられている模様」

「大同千夏…世界の殺し屋の中では5本の指に入るとされる人間…」


「大同千夏…聞いたことはあるなぁ。というかニュースで見た」

俺は千夏の本名を聞きながらA室へ向かう。しかし、B室の一番先端に来たものの…行き止まり。

…どゆことよ?

そして、俺達の横にある豪華な扉。

「…長の部屋ってとこか。」


「えっと…出口創作君と飯島千夏さんだっけか?」

「!?」

「私はこの⑤館の館長だ。」

「へぇ…で?」

二人の冗談の真ん中には3丁の煌びやかな銃の数々。

要は2対1である。

「くったばれぇぇぇ!!!!!!」

「どりゃぁぁぁぁ」

ババババ!!!!二丁の銃は何回か強烈な光を放ちながら金属の弾を打ち出す。

それはしっかりと眼前の男の頭めがけてであった。

しかし、その男はいつの間にか自分達の背後に立っており、さらには二丁の銃を頭につきつけている。

「…」

「!?」

ポタ…ポタ。血が床のフローリングへ落ちる。

流しているのでは俺でも千夏でもなく、敵だった。敵の腹には一筋のナイフ。

師範のドスであった。

「がはっ!!」

バタっとその場に膝をつく。

「師範のことはこれでチャラだ!!」

俺は決めゼリフを吐きながら敵を見下す。

俺は血を見ることに慣れていた。それが怖かったといえば事実である。

そんな自分自身の生み出した恐怖に溺れる中、本棚がガラリと開く。


そこから暗いものの階段がうっすら見える。

「…師範はこの下?」

「多分な…」

壁には赤いペンキで塗られた尋問部屋の文字。

5番5番と一つひとつ丁寧に牢屋を見ていく。


―8―

暗闇。足音が近づく。どこかの牢屋のようだ。近くでは銃声が絶えず聞こえる。

「5番君…」

「…なんだよ」

「この薬を飲みたまえ」

「?」

薄暗いライトが牢屋を照らす。そこにはスーツを来た男が一人足元で手足を縛られた男を見下ろす。

「君は超心理学を知っているかね?」

「さぁ?」

「通常の感覚器による知覚を超えた知覚を持つ者」

「…ESPのことか!?」

「如何にも。超能力と呼称する人間がほとんどだがね。」

「そういえば今、君を助けようとしている少年の彼女。最上ちゃんだっけ?彼女はこの薬に適用しなかったらしくてね…。実験は失敗。死んだんだっけかな?」


―8―

「師範!!!」

目の前には5番の文字、中には衰弱した師範の姿があった。

「よかった!。港はすぐ近くだ。脱出してすぐに逃げよう!」

「………あぁ」


ボーッ。ボートが何回も何回も跳ねる。島から逃げるように。


数日後。

ガチャン。キーーーーッ。バタン!

トットットット。ドスッ!


チーン…

「ちょうど今日だっけか?。ほらあの日の写真だ。飾っとくよ。」

「…焦ったぜー。何もしちゃいないのに変な島に入れられてさー。すっげぇ怖かった。」

「…銃持った…………帰るわ」


スッ。トットットット。

ガチャン。キーーーーーッ。バタン!


―8―

「出口創作。まだ逃がさないからな。お前の彼女を奪った薬を作ったのは…くっくっく」

―8―


END


この小説は、自分の中で一番謎の作品です。見てもらって分かるように続編はつくります。最後まで読まないと何がなにやら…

―8―は話の核心へ迫る内容です。―8―が鍵です。


謎の薬が出てきましたねー。超能力(ESP)。これがどんな風に出口さんに関わってくるのか、必見です

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― 新着の感想 ―
[一言] 「謎」を作るのは良いと思いますが状況描写がもう少しあると有りがたいな。 と思いました。 小さいことだと、何故国連軍と分かったのか。 飛び降りさせられるまでの間に何があったのか? 破裂した少女…
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