天体観測
北海道の冬は寒い、
夜になるとそれ以上だ。
誰もが外に出たがらないなか
少年と少女は、川べりで空を見ていた。
「寒くない?」
「大丈夫」
「星見えた?」
「まだ」
「いつになったら見えるかな?」
「わかんない」
「もう1月だよ」
「うん」
「あたしのこと好き?」
「・・・うん」
「彼女は誘わなっかたの?」
「寒いからいやだって・・・」
少年は双眼鏡のレンズから暗い空を見る
少女はその後ろで少年を見る
「いつ終わるかなぁ?この関係・・・」
「・・・」
少年が後ろを振り向くことは無い
少女が泣き出すことも無い
「あっ・・・」
「見えた?」
「うん」
「なんて言う星?」
「わかんない・・・」
「わかんないのに好きなの?」
「好きだよ」
「どっちが?」
「・・・どっちも・・・」
「ずるくない?」
「わかってる・・・」
「・・・大丈夫、待ってるから」
少年は立ち上がった
少女も立ち上がった
「帰ろうか」
「そうだね」
「寒い?」
「ちょっとだけ」
少年は手を触わる
少女は手を触られる
「・・・別れたら・・・」
「え?」
「彼女と別れたら一緒にいてくれる?」
「別れなくても一緒にいたじゃん」
「そっか」
「そうだよ」
少年と少女は手をつないで帰って行った。
初めてこういう小説を書きました。
なんか背中がかゆくなります