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第一話 アルケミスト・ホープ錬金国にて

新シリーズ開幕!

舞台はアルケミスト・ホープ錬金国…通称ケミスト錬金国。

数年前からこの国にて住んでいた雪紀・アイリスはこの日の王への報告を最後にこの国を出る決意を固める。

だがその雪紀・アイリスに降りかかる悪意とは…

本編どうぞ!

「んん…眩しい…」

太陽の眩しさである者は目を覚ます。

「あー眠い…眠い…朝に弱いんだよ俺はぁ…なんでこんな朝早くなんだよあの馬鹿王は…」

そう言ってまだ意識がハッキリとしないが仕方なくまだ眠い目をこすりながらゆっくり体を起こす。

彼の名前は雪紀(ゆき)。この世界に多くある国のうち、ここ錬金術で栄えてる大国、アルケミスト・ホープ錬金国(れんきんこく)…略称ケミスト錬金国に数年間住んでいる割と有名な錬金術師だ。

そして今から雪紀はこの国の王様、(かい)寿()・リンという人に会いに行くようだ。定期的にある錬金術の研究に関する報告をしにいくらしい。

ちなみにこの国の人は基本的に漢字とカタカナの名前で構成されてる。雪紀だと雪紀・アイリスだ。

雪紀「はぁ…王に会いに行くの…ダルい…だってダルいじゃん…王様だよ?なんかヘマしたら罰じゃん?怖いよ?まぁうちの国の王はそんなことしないと思うけどさぁ〜…はぁ…しゃーない。行くか」

そう思った雪紀達は重い腰を上げて用意を始めるのでありました

〜数十分後〜

雪紀「…よし、こんなもんか?」

雪紀は身支度を整えていた。

あくまで王に会いに行くのだ。気をつけなければならないだろう。

雪紀「こんなもんでいいよな?アイリス。」

雪紀は虚空に話しかける。

雪紀「…お前ならこの時間まだ寝てるか。んじゃ…」

雪紀は荷物を持ち、最終確認を済ませ…

雪紀「行ってきまーす。」

と、誰も返事をするはずのない家に言って出かけるのであった。

〜数十分後、アルケミスト城〜

雪紀「着いた…」

数十分の距離を歩き、この国の王族が住んでいるアルケミスト城に着いた雪紀。

守羅・ロクト「ん?ああ、これはこれはアイリス殿!お久しぶりですな!」

アルケミスト城の門番、守羅(しゅら)・ロクトが笑顔で話しかけている。

雪紀「…あ、俺か!」

何故か自分の名を忘れていた雪紀。理由は…まぁ、後に分かるだろう。

守羅「はは、貴方以外に誰がいるというのですか!

王がお待ちです。どうぞお通りください。」

と、守羅は笑顔で門を開けてくれた。

雪紀「サンキュ、また後で会おうな。」

雪紀は守羅に感謝を伝える。

守羅「ええ、行ってらっしゃいませ!」

そして雪紀は門番に一旦別れを告げ、お城の中に入って行くのでありました。

〜アルケミスト城・城内〜

雪紀「相変わらずデケェなここ…」

雪紀はアルケミスト城の大きさに度肝を抜かれていた。

雪紀「迷わず行けるかな〜…こんな時にアイツがいればいいのに寝てやがるし…」

雪紀がアイツと呼んでいるのは…まぁ後で出てくるだろう。(2回目)

ちなみに雪紀は方向音痴だ。

雪紀「はぁ…頑張るしかねぇな。」

そして雪紀は感覚で王室に向けて歩き出すのでありました。

〜数分後〜

雪紀「ここ何処だよー!!!!!!!」

感覚で行った雪紀は見事に迷子になっていた。

雪紀「あれ?俺何回か来てるよな?なんで?だーもうダルいぃぃぃぃ!」

と雪紀が叫んでいると。

『うるさいよ雪紀。起きちゃったじゃん。』

突如雪紀の頭に響く謎の声。が雪紀は驚きもせず…

雪紀『あ!やっと起きたかバカアイリス!』

と思いっきりキツイ言葉を言う。

アイリスとは…雪紀の第二の人格である。細かい説明は省くが…まぁ、簡単に言うとチートスキル持ちだ。

アイリス『相変わらずだね君は…仕方ないなぁ、ほら。』

アイリスがそう言った途端雪紀の頭に脳内マップが映し出される。

雪紀『サンキュー!後でアイス奢ってやるよ!』

アイリス『ホント!?ラッキー!』

アイリスと他愛ない会話をする雪紀。アイスで買収される図である。

そして雪紀は脳内マップを頼りに王室に向かった。

〜王室〜

雪紀は結局数分遅刻した。そんな雪紀に対し王の界寿は…

界寿「今まで遅刻したことなかったのに珍しいねぇ…?まぁ初めてだから全然いいよ。次から気をつけてね〜」

と、軽い感じで流された。王がこれで良いのか?という疑問は心のうちにしまっておこう。

界寿「で、今日もいつもと同じ呼び出し理由だよ。最近の錬金術の研究成果はどうかな?」

その問に対し、姿勢を正した雪紀。そして…

雪紀「それでは報告させていただきます。近頃の研究では―――」

作者の語彙力では表現できないので割愛…

〜報告後〜

雪紀「―――…で以上でございます。」

雪紀が研究していることとは。雪紀以外も錬金術を使えないか、錬金術とは何か、魔法との違い…等、雪紀は様々な事を話し終わり、報告を終わった。

界寿「今回も興味深い報告をありがとう雪紀。やはり君がいないとこの国はここまで発展しなかった。君をこの城の研究者代表にしたいのだが…」

そのようなことを言う界寿。だが雪紀は…

雪紀「恐れながら王。私は責任者等は向いていません。そして…本日を最後に私はこの国を出ようと思っています。」

界寿「何!?国を出るだと!?」

界寿からの申し出を丁重に断り、驚愕している界寿に今後の目的を話し始める雪紀。

雪紀「はい。この国は素敵ですし、今の仕事もやり甲斐があります。ですが…私はこの広い世界を見てみたいと存じます。錬金術に関する文献などもこの国にないものもあるかもしれません。そして…これは数年前から考えていた事です。例え王の頼みとは言え…この気持ちは変わりません。自分勝手な考えをお許しください。」

これ以外にも雪紀は今後、何があるか分からないという考えもあるのだろう。その時の為に備えていたいのだろう。

界寿「そうか…それならば私も止める理由は無い。寂しくなるな…だが、時々国に帰ってくるといい。その時は歓迎しよう。」

雪紀「お心遣い感謝します。それではこれにて私は失礼させていただきます。」

と言い、雪紀は王室を出ようとした。その時

界寿「雪紀!」

界寿に呼び止められる。雪紀がどうしたのかと思い振り向いたら…

界寿「…これまでの功績、大義であった!また帰ってこい!」

と笑顔で言われる。雪紀は思わず笑みがこぼれ…

雪紀「…はは、そんだけかよ…!」

そう言ってしまう雪紀。だが界寿は気にせず…

界寿「いつでも帰ってこい!」

そう声をかける。そして雪紀は…

雪紀「…ええ、時々帰らせてもらいます!」

と返すのでありました。

〜アルケミスト城・門前〜

雪紀は帰りながら思考を巡らせる。

雪紀(今日なんかアイリス起きるの遅かったよな…アイツが起きるの遅いときって大抵なんか嫌なことが起きるんだが…ま、考えたってしゃーねぇか。)

と思い門を出る。が…

雪紀(…あれ?守羅何処へ行った?それだけじゃねぇ。他の門番も居ない…)

守羅含めた門番が全員居なくなっていた。仕事を放棄した?それはありえないだろう。彼達がそんな事をするわけがない。

雪紀「なーんかおかしいような…まさか……あー…面倒くさいな…はぁ…」

雪紀は短剣を腰から抜いて警戒する。

アイリス『あちゃーこんな時に来ちゃったか〜…相変わらず人気者だね〜』

雪紀『こんな時にまで茶化すな!』

雪紀の存在は有名ではある。がこの国に居ることは一部の人以外に知られてはいない。雪紀が王にそう頼んだのだ。だから知られてるとしたら王の近くにいる者…つまり基本強いというわけだ。

その者達に比べて雪紀はたった今王から報酬を貰ったこの世界初の錬金術が使えるというだけの研究者という側面を持つだけの何処にでもいる一般人。カモだろうな。

アイリス『変わる?まだ君より私の方が戦闘は得意だと思うけど。』

そう言ってくるアイリスに対し

雪紀『あー…その通りなんだが…少し様子を見てからだ。お前が苦手な相手なら俺が相手する。』

雪紀はそう返す。

アイリス『はーい』

大人しく引っ込むアイリス。そして…

雪紀「―――――――――…再錬成。」

雪紀がそう言った途端短剣が薙刀に変わる。

これが錬金術だ。急場凌ぎだが戦闘は問題無くこなせるだろう

この世界における錬金術とは。

その真髄とは等価交換。こちらが差し出したものが等価、またはそれ以上の場合。求めているものを連成…つまり生み出すことができる。

細かい条件を含むと少し面倒くさいが、大体こんなものだ。

今したのは短剣を分解して構成されてた材料を薙刀に再錬成した…という感じだ。だがこれを使えるのはこの世界では雪紀のみ。そして雪紀でも詠唱は必須。詠唱無しでやるのはリスクが高い。

何が起こるかと言うと……不明だ。不明だからこそ雪紀達は細心の注意を払っている。

雪紀(…どっかから見られてるが…襲ってくる気配は無いな…だが殺気はある…いつでも殺せるってか?錬金術師舐めてんじゃねぇぞ。)

雪紀はアイリスのスキルを借り発動する。

スキル発動『探索(サーチ)

探索(サーチ)とは。その名の通り周囲の状況等を手に入れる、この世界では初歩的なスキルだ。

雪紀(…そこか!)

敵を発見したであろうはずの雪紀…だが、何も無いところを切った…ように見えたが。

雪紀「…当たりっ!」

切った場所から人の手が見えた。雪紀はその手を掴み、引っ張り出して助ける。

すると、守羅が出てきた。

雪紀「おい!大丈夫か!?」

雪紀は守羅に声を掛ける。が返答はない。

雪紀(息は…してるな。生きている。なら俺はコイツを守りながら…)

雪紀が応急処置をしていると…

???「全く…痛いじゃないか。世界で一人の錬金術師さん?」

そのようなことを言いながら切った場所からナイフを持った人間?が出てきた。

雪紀『見た感じ…俺が苦手なタイプだから少し後にお前出ろ。』

雪紀は冷静に分析し、自分の苦手な相手と分かったのでアイリスにパスする気だ。

アイリス『はーい♪』

そう伝えた後雪紀は守羅を守る為、錬金術を行使する

雪紀「…………………よし」

地面の石を分解し、守羅を守る為に錬成する。

???「…ほう…それが錬金術というものか…」

その言葉を無視し、雪紀は…

雪紀『よし…変われ、アイリス。』

変われ、とアイリスに言う。

アイリス『はいよ…暴れちゃうよ!』

そして雪紀の意識は落ちていくのであった。



アイリス「さーて…久しぶりに暴れるかぁ♪」

準備運動をしながらアイリスは笑って謎の人物に声を掛ける

アイリス「やぁ悪い人!元気?」

謎の距離感の近さに困惑している謎の人物。

刹那「悪い人とは…私の名前は刹那(せつな)・アヴィと言うんだが…そして体調自体はイマイチだな。」

そう返す刹那

アイリス「刹那ちゃんか〜元気じゃないって大丈夫〜?」

距離感の近さに困惑している刹那。

刹那「距離感が近いな君は。さっきまでの錬金術師君とは違うようだ。」

確信を突いたようなことを言う刹那。

アイリス「ありゃまバレてるか…まぁそれを知ったところで何の意味もないでしょう?」

刹那「何故だ?」

疑問をこぼす刹那。何故意味がないのが。

アイリス「だって…」

刹那「なっ…!?」

アイリスはいつの間にか刹那の懐に潜っていた。そして…

アイリス「…あなたはもう負けてるんだもの。」

刹那の鳩尾に薙刀を深く突き刺した。

刹那「が…ァ…!?」

混乱している刹那。当然だろう。刹那は恐らくこの世界でも有数の実力者…だが。

刹那(なんだ今のは…反応できなかった?私が?)

アイリス「ふふ、私は強いんだよ?雪紀が錬金術というこの世で一人しか居ない天才としたら、私は…」

刹那は手に持ったナイフを振るい、アイリスに攻撃をしようとする、が…

刹那「な…にっ…!?」

アイリスは軽々と片手でそれを受け止め…

アイリス「誰でも出来る、そんな…凡才を極める才能を持つ人、だよ」

薙刀を横向きにし、体を一刀両断した。

刹那「が…はっ…!?」

一刀両断された刹那。だがまだ死んでいない。

刹那「ふ…ははは…残念だったな…私を殺すのは…貴様には不可能だ…!」

そう言う刹那に対し。

アイリス「あれま、魔人だったか。」

とすぐに見破るアイリス。

刹那「何…!?何故…分かっ…」

刹那が言い切る前に首を切り落としたアイリス。

そして頭を潰した。

アイリス「ふ〜、終わりっと…疲れた疲れた。」

この世界での魔人の殺し方は一つ。

頭…脳を潰すことだ。魔人は思考が出来る限り生き続けて回復してしまう。思考を止めるためには脳を潰すしかない、ということだ。

アイリス「っと、後処理…はお城の人に任せるとして。」

アイリスは土煙が舞ったことで服についた土や埃などを軽くはたく。そして…

アイリス「じゃ、早めに帰ろっと。」

そして、ゆっくり帰路に付くのでありました。

〜次の日〜

雪紀「…ん…んん…」

と変な声を上げながら雪紀は起きる。

雪紀「…家、そして服が変わってる…てことはアイリスがしっかりしてくれたんだな。」

昨日。アイリスが家に帰った後に、ご飯や風呂を代わりに済ませてくれていたらしい。助かっているのだろう。

雪紀「さてと、用意するか。」

そして雪紀は荷造りを始める。今日雪紀はこの国を出る。

名残惜しさはあるのだろう。が…昔から考えていた雪紀の一番したいことらしい。

…そうこう言ってるうちに荷造りが終わったようだ。。

〜数分後〜

雪紀「…着替えを済ませて…飯も食った!荷物は何度も確認した!用意はバッチリだな!」

そして雪紀は…玄関のドアノブに手をかける。

雪紀「…考えてみれば長いことこの国にいたな…数年か?」

思い出は沢山ある。が、それはまた今度の機会にお話しよう。

雪紀「それじゃ…」

雪紀は一歩足を踏み出して

雪紀・アイリス「…行ってきます!」

そう言って、未知の世界に飛び出ていくのでありました。

次回に続く!

滅茶苦茶長くなりましたね。ハイ。

まぁ、これは月1投稿くらいにします。

この長さを周一は他の作品書きながらはちょっとキツくて…

それじゃ、次の投稿まで〜バイッ!

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