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水は存在を呑む

作者: 漉餡 春
掲載日:2025/07/03

 もうすぐで夏休みになる学校で私たちは話していた。

「夏休み何する?」

「やりたいこと別にないな〜」

「海にでも行く」

「遠いからやだー」

 私たち4人は生産性のない会話を続けていた。

「それだったらさ、近くの川に肝試しに行こうよ」

「川に肝試し?」

 1人の発言に3人は聞き返した。

「そうそう、そこに3人から5人くらいの集団で行くと川から悲鳴が聞こえるんだって」

「えー、こわ〜い」

 私は冗談っぽく言った。

「いいでしょ、行こうよ」

「そうだね、暇だし行こう」

 こうして夏休みの1日だけ予定が埋まった。


 夏休みに入った、肝試し当日。

「ついにきたね肝試し」

「そうだね〜」

「じゃあ、川に行こうか」

「出発」

 私たちは近くの川へ向かった。

「さすがにこの時間になると暗いね」

「そりゃそうだろ。もう10時になるんだから」

 そんなことを話しながら向かった。


 そうして、私たちは川に着いた。

「着いたね、肝試しって何すればいいの?」

「何も考えてないのか」

「確かに何すればいいんだろう?」

「とりあえず考えるか」

 私たちは考えた。そして、私は思いついた案を言う。

「このペットボトルを1人が橋の下に置いてきて2人目がそれをとってくるのはどう」

「いいね」

 3人は意見に賛成した。

「じゃあ、言い出しっぺが最初に言ってね」

 3人が私に行くように言った。

「えー、肝試し行くって言った人が行ったら」

 私は少し言い返してみた。

「怖いからいやー」

「じゃあなんで肝試しやろうって言ったんだよ」

 みんなからツッコミが入る。

「じゃあ、私から言ってくるね」

 私はそう言って橋の下に向かった。

「いってらっしゃい」


 橋の下までは思ったよりも距離があった。

「あっ、もう目の前じゃん」

 懐中電灯で少し上を照らした。

 その時、私はこけた。

「いったー」

 私は立とうとした時に違和感を覚えた。

 左の足首が少し濡れていた。

 私は懐中電灯で怪我したと思われる足を照らす。

 怪我はしていなかった。だが、左足首にまるで手に掴まれたような跡があった。

「えっ」

 私は声が出なかった。

 私は周りを見渡す。

 次の瞬間、足を掴まれた。

「きゃっ」

 私は驚いた反動で懐中電灯を落としてしまった。

 懐中電灯は壊れてしまったのか消えてしまった。

 私は恐怖に染まりながら川に引き摺り込まれた。

 そして、私は恐怖のあまり悲鳴を上げる。

「イヤァーーー、た…」

 そのまま川に呑まれた。


「肝試しにきたけど何すればいいの?」

「どうしようね」

「何もすることがないなら帰る?」

 3人が話している時に遠くから何かが聞こえる。

 “イヤァーーー"

「えっ、ほんとに悲鳴が聞こえた」

「肝試しに来るんじゃなかった」

「もう帰ろ」

 3人は恐怖のあまり急ぎ足で帰る。

 1人の存在を忘れて……


 助けて……

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