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ボクのおばさんは忙しい  作者: 銀杏玲
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備忘録の6

おばさんの近頃の口癖は「つかれた」。

「つかれた」の毎日の原因のばあちゃんは自分が原因だとは知らず、

「私もあんたとゆっくり温泉に行きたいよ」と言ってくれるのだが、

おばさんはいつも小声でつぶやく。

「ひとりにさせてくれ」

ボクはそれを知っている。

そんなおばさんの楽しみは何か。

あなたにだけおばさんの年に一回の楽しみをこっそり教える。


ボクのかあちゃんは、ある昭和の男性トップスターの40年来の大ファン。

ばあちゃんが70代の時までは、かあちゃんとふたりでその方のライブに行っていた。

ということは・・・・・。

そう。今はおばさんがかあちゃんとその方のライブに行っている。

ファンになってしまったのだ。

なんでばあちゃんは行かなくなったのか。


ライブに行くとかあちゃんは、ペンライトを振ってノリノリで飛び跳ねる。

ばあちゃんもとりあえず立ってみている。

もちろん会場はファンが飛び跳ねるので揺れる。

「ちょっと!ちょっと!地震だよ、あんた」

もちろん地震ではない。


それ以来、かあちゃんはばあちゃんと行くのをやめ、おばさんを引き入れた。

今年もふたりで行った。


ボクはばあちゃんと留守番。

ふたりでかに飯を食べた。

たまには、ばあちゃんとふたりもいい。


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