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異能力者達の午後  作者: ゆーろ
異能力者達の午前
16/32

裏切り者達の週末

0:『裏切り者達の週末』



0:登場キャラ


アインズ:男


カルビス:男


グローザ:女


ラインハルト:かるびす



0:ロック・ストーン監獄





カルビス:ここか?



アインズ:ああ、ここだ



カルビス:よし。じゃあ、見張り番頼むわ



0:



アインズ:(M)人類の原罪は。林檎を食べた事だという



カルビス:よお。辻斬り



グローザ:……誰だ。お前は



アインズ:(M)世の中には色んな奴がいる。本当に。色んな、屑がいる



カルビス:はっ。私は当308号室、専属看守。アレジ・アンドレイでありますっ!



グローザ:つまらない茶番に付き合うつもりは無い。お前は誰だ



アインズ:(M)だからどうやら。あいつらは世界にナイフを突き立てたらしい



カルビス:はっはぁ。怖い、目。だなぁ。アンダンテ・S・グローザ



グローザ:…もう。飽き飽きだ。



0:グローザは手を向けた



グローザ:ラストチャンスだ。お前は――



カルビス:――偽装



アインズ:(M)曰く。そいつぁ感情であり、人間性



ラインハルト:俺は。カルビス・ラングナー。



グローザ:……は?



ラインハルト:お前を地獄に連れていく。最低最悪の、クソ野郎の名前だ。覚えてけ



アインズ:(M)端的に言うなら。それが、林檎だった



0:場面転換



0:どこともしれない場所



グローザ:…おい。



カルビス:はあい?



グローザ:ここはどこだ



カルビス:相棒の箱の中だよ



グローザ:どういう意味だそれは



カルビス:俺の相棒は異常体なんだよ



グローザ:情報局員でありながら、か



カルビス:ああ。そうだ



0:『沈黙』



グローザ:…。どこまで歩くんだ



カルビス:いいじゃなあい。散歩は嫌いか?



グローザ:無意味な事をする意義が分からないだけだ



カルビス:無駄を楽しめよお。いいもんだぞ



グローザ:…。何が目的だ。なぜ私を釈放した



カルビス:さっきから質問が多いな。お前の異常性で覗けばいいだろ。



グローザ:…。



カルビス:ま。確かにこのまま散歩してても本題に入れねぇのはあんたさんの仰る通りだな。



0:タバコを吸った



カルビス:単刀直入に行こうか



グローザ:ああ



カルビス:俺と一緒に来い。



グローザ:(M)また…。か



カルビス:お前の異常性は俺たちにとって脅威だ。懐柔する。もしくは、ここでお前を殺さないと。いつか俺らの首が締まる。そう思った



グローザ:…そうか



カルビス:だから。俺と一緒に来い。こないならお前を殺す



グローザ:殺せばいい



カルビス:…



グローザ:私はもう。あの場で死ぬ筈だった。なぜ生きていなくちゃならない。そもそも、私はもう死んでいる



カルビス:でたよ。でたでた。なんつーのぉ。生きる希望を見失ったっていうやつ?



グローザ:…



カルビス:いやあ。希望もくそもねえか。お前の場合はなあ。そもそも、なあ?



グローザ:御託はいい。私はお前についていくつもりは無い。さっさと殺せばいい



カルビス:…。いんやあ。ところがどっこい。殺した方がいいってのは、最終手段だ。お前が俺らの敵になるなら。殺すしかねえって話でよ



グローザ:だったら私は全身全霊でお前たちの敵になる



カルビス:どこまで死にてえんだよおめえはっ。



グローザ:…。もう。疲れたんだ。何もかも、どうでもいい



カルビス:はあ



グローザ:だから。さっさと殺せ。



カルビス:…。お前はアーヘンで死にかけた。でも、今生きてる。なぜだか分かるか?



グローザ:知ったことか



カルビス:俺が、嘆願書を出した。ラインハルトからの報告だとお前は、ラインハルトを除いた生徒職員を誰一人として殺害しなかった



グローザ:…



カルビス:それは収容施設の移送で収めるには十分過ぎる材料だった。最高の後輩だよ。ラインハルトは



グローザ:お前が教官の名前を口にするな



カルビス:随分と懐いてたみたいだな。いいじゃねぇの。お前にもそういう情緒があるってことだ



グローザ:…。



カルビス:一ヶ月後。お前の故郷。バグテリア法外特区が国家として独立する



グローザ:…それは随分と。私の知らない間に色々あったんだな



カルビス:全部動き出したのはつい最近だ。



グローザ:デザートの提案か



カルビス:いいや。俺の。提案だ



グローザ:…。そうか



カルビス:…。思考、読まねえなあ?使えよ。異常性



グローザ:断る



カルビス:…。あーーー。分かる。わかった。報告書でも、アーヘンの一件以来、ずっと使ってなかったらしいな。



グローザ:お前には関係ない



カルビス:大いにある。お前は、もう。全部。どうでもいい。そういう状態だろう。さっき自分で言ってたもんなあ



グローザ:…



カルビス:俺からお前に提案するのは。このバグテリアの国家独立を潰す。それに手を貸すこと



グローザ:……は?自分の計画を自分で潰すのか?



カルビス:ああそうだ。お前相手に回りくどいやり方をしても無駄だし、何より俺が楽しくない。だから、ぜーーんぶ端的に説明してやる



グローザ:…



カルビス:俺の目的は、どっちにも潰れてもらうことだ。中央にも、バグテリアにも。その為には何かしら、どっちも大々的に動く為の理由が必要だった。そのための国家独立だった



カルビス:必要なのは、駒。キングは揃った。ビショップも、ルークも。ナイトも。ポーンだって充実してる。だが



カルビス:お前の異常性は。敵に回すと、戦局が変わっちまう。なぜなら



カルビス:俺が。異常体だからだ。



グローザ:…なるほど。たしかに。私に告発でもされればたまったものじゃないな



カルビス:も。当然そーだし。何より俺は考えが読めないのが取り柄なわけよ。そんな所にお前が誰かの参謀役として立ちはだかっちゃあ流石にお手上げなわけよ



グローザ:…



カルビス:加えて。俺はお前がずっと欲しかった



グローザ:気色悪い事を言うな



カルビス:お前がアーヘンにいた頃から思ってたんだよ、是非欲しいって。その死んだ目。俺が一番嫌いな目だ



グローザ:…何が言いたいのか、結局分からない



カルビス:わからなくていい。こりゃあ俺自身の趣味だあ。お前が敵なるなら殺す。そうじゃないなら、俺と来い



グローザ:…断る



カルビス:あ、そう。じゃあ出口はあっちだ



グローザ:………さっきから。言っていることが支離滅裂じゃないか



カルビス:そう思うなら使えよ。異常性



グローザ:…。



カルビス:俺がお前の事を利用したい。そういう思考さえ切っちまえば、お前はここから出て、適当なところで死ねるんだ。さっさとしろよ。やってみろ



カルビス:もしくはあれだな、俺を殺しちまえばいい。もっと。もっと楽だ。



グローザ:…。私が本当にお前を殺すかもしれない。そうは考えないのか



カルビス:確信がある。お前は、ここで、今。必ずこの話に乗るってな



グローザ:どこから来るんだその自信は。再三言うが、私はもう死にたいんだ



カルビス:いーや。お前はここから出ていかないし、自害もしない



グローザ:・・・



カルビス:あの場所で死ねなかったお前は、必ず別の死に場所を求める。自害できるほどの積極性もない。そういう人種だ



カルビス:ああ、俺の相棒もそうなんだよ。流動的で、誰かに使うだけ使われてポイだ



グローザ:(M)なんだろうか。この感触は



カルビス:惜しかったなぁ?アレジ・ロンドンに利用されたのがきっかけでぇ?その向かった先じゃ自分を利用目的で見ない人間と知り合えた。



カルビス:んで、そいつとの死闘の末、正当な理由で殺してもらえる。あぁ最高に悲劇のヒロインらしい最期じゃねぇの。えぇ?



グローザ:(M)なんだろう。今までで、抱いた事の無い。感情。というか。感想だ



カルビス:なーんにもしてねぇの、お前は。誰かがお前に与える不幸で疲れてる。あほか?



グローザ:…。decodingディコーディング



カルビス:…ほお。やっとか



グローザ:…。切るつもりはない。ただ、お前の思考は読んでおくべきだと、そう思った



カルビス:参ったな。これで俺には殆ど勝ち目がない



グローザ:抜かせ。そんなことこれっぽっちも思ってないだろう



カルビス:バレてんじゃん。やっぱ厄介だよ。おまえ



グローザ:…。



カルビス:いいね。思考読みゲームしようぜ。お前は俺の思考を読む。俺はお前の思考を先に考える。どうだ?



グローザ:なんの意味がある



カルビス:お前の特技なんざ特別なもんでもねえ。俺でも出来るって話だよ



グローザ:お前が私を利用する意味が無くなる



カルビス:さっきも言ったぜぇ



グローザ:私には関係がない



カルビス:ああ、因みに俺の朝ご飯は



グローザ:随分とお疲れのようだな。しっかり



カルビス:食べた方がいいのはわかってる。だから



グローザ:何度も言わせるな



カルビス:じゃあ言い方を変える



グローザ:それは私には不向きだ



カルビス:でもそんな事、オレをこの場で殺しちまえば



グローザ:ありえない



カルビス:じゃあ俺は――



グローザ:それもありえない



カルビス:なすび



グローザ:言いたいだけだろ



0:



カルビス:…は。やっぱり攻撃しない。読むだけ。切りははしない。



カルビス:…ああ。そうだ。お前みたいなやつ。



ラインハルト:…



カルビス:(M)――偽装



0:カルビスはラインハルトに偽装した



ラインハルト:言われなきゃあ、理解できないぃ



グローザ:(M)何をムキになっているんだ。私は



ラインハルト:ば、か、にぃ…ッ!!



カルビス:されてんだよぉ!



ラインハルト:お前はァ!!



カルビス:俺にぃ!!



グローザ:(M)ああ、私は――



ラインハルト:じゃあそうだなぁ!?まずは腕一本折ってやるよ!もちろん俺のなぁ!はいバギッ!



カルビス:いっってぇええっ!ああくそっ!痛すぎる!



ラインハルト:ほらっ!グローザ!腕一本折れてる無抵抗なやつ殺せないほどお前雑魚じゃねえだろ!やってみろよ!



カルビス:そのあとは自由だ!死ぬも生きるも好きにしろ!



ラインハルト:でもそーーしないっ!お前は絶対!そうしない!そういう確信が俺にはある!



カルビス:言ったろお???



ラインハルト:なんの情緒も感情もないと周りに散々言われたお前が!今!死にたいって自分で思ったんなら!!



カルビス:やるべきことはそんだけだあ!



ラインハルト:それでも動かないてめぇに更にハーーンデっ!



カルビス:俺は今から一分間!異常性を使わない!



ラインハルト:はーいこれで完全に無抵抗ーーーっ!



グローザ:(M)私を私個人として見てくれたのは、教官が初めてだと思った



グローザ:(M)彼女は、私に、人として接し、優しく、人として必要な物を、何かしら育んでくれた



カルビス:来いよォ、一分経っちまうぜぇ。グローザァ…!



グローザ:(M)思考が読める。こいつは異常性を使う。右腕を折った事も、「嘘」として捻じ曲げた。



グローザ:(M)こいつは私に真っ向から喧嘩を売り、バレるとわかっている嘘をついた



グローザ:(M)出会って一時間も経っていないが、私はこいつが、割と普通に、嫌いだ



ラインハルト:全身全霊で、ちったあ本気でやってみろよ…っ!



グローザ:…。



カルビス:お前ができる精一杯を賭けて



ラインハルト:俺を殺して一人で死ね!



カルビス:Hey



ラインハルト:C'moooooooooooooon!!



0:一瞬の静寂



グローザ:mode・change



カルビス:――はっはぁ。いい顔だぜぇ



ラインハルト:グローザァア!



グローザ:―――Espadaエスパーダ…ッ!



カルビス:―――『虚偽』ッ!



0:場面転換



グローザ:(M)いつからだろう。誰かに利用されることでしか。自分の価値基準を測れなくなったのは



グローザ:(M)いつからだろう。全てを諦めて、やってくる不幸の尽くを、受け入れだしたのは



グローザ:(M)いつぶりだろう。こんなに、腹が立ったのは。



グローザ:(M)ただ。ただひとつ。分かることといえば―――



0:どことも知れない場所



アインズ:おーおー。派手にやってんなあ。おい



カルビス:よお。アインズ。ビットマン役ご苦労ー



アインズ:ああ。本当にお疲れだぞ俺は。ちぃと面倒なことになった。



カルビス:あー。カルラコットだなあ?分かった、巻で進めてくれ



アインズ:ったく。人遣いが荒いな



カルビス:あとでなんか奢ってやるから



アインズ:お前からそう言われて実際に俺が飯にたどり着けたことは、ない



カルビス:はっはぁ、確かにたかし



グローザ:(M)………。天井を眺めている。何処ともしれない。箱の中。天井は、無機質な白で覆われている



アインズ:なんでそいつボコボコなんだ。仲間にするんじゃなかったのかよ



カルビス:勿論その予定だよ。ちょっとしたじゃれあい



アインズ:そうかい



グローザ:(M)私は。異常体になって初めて。自らの意思で。人を切った



グローザ:(M)そのくらい。こいつに。腹が立った。立たされた。



カルビス:こいつはアインズ。俺の相棒だ



アインズ:よろしくさん



グローザ:私は。きっと、お前が嫌いだ



アインズ:ぷっ



カルビス:笑うな



グローザ:なあ。カルビス・ラングナー



カルビス:んだよ。



グローザ:…何度読んでも。切っても。嘘の思考しか出てこなかった。きっとお前の寝首をかくのは至難の業だろう



カルビス:あれ結構疲れるけどな。四六時中は絶対無理だ。多分行けるぞお前



グローザ:…。あの思考ゲームな



カルビス:?



グローザ:私は異常性、使ってなかったんだ



カルビス:…はあ!?



アインズ:?なんだそれ



カルビス:いやほら、こいつの異常性って人の思考読むやつじゃん?



アインズ:んだな



カルビス:だからほら、思考読みゲームやってたんだよ。



アインズ:なんだその変態じみた遊びは



グローザ:…お前、人の考えを理解できない様な私でも分かってしまうほど、分かりやすいやつだな



カルビス:……



グローザ:…は。その顔が見れただけで、ああ。少しスッキリした



アインズ:ハハァ。してやられたり。だな、相棒



カルビス:はっはぁ…。こりゃあ一本取られた



グローザ:…。ただ。分からないな。やっぱり。お前は、何を見てきた



カルビス:……。この世の終わりとか?



グローザ:(M)…。こいつの言葉は、死ぬほど薄っぺらい。教官とは大違いだ。



グローザ:(M)最後に見た教官の姿も。あのクソ野郎の偽装。それでもやっぱり貴方は、おなじ事を言った



カルビス:…。そんじゃあアンダンテ・S・グローザ。



グローザ:(M)知ってか知らなくてか。教官と同じことを、少なくともこいつも思っていた。教官が私の恩師ならば



カルビス:取引の続きと行こう



グローザ:(M)こいつは私の。天敵だ



カルビス:俺と一緒に。全部ぶっ壊そう



グローザ:……。私は。本来あの場で死ねたはずなんだ。それなのに。未だ私は生きている。お前のせいだ



カルビス:ああ、俺のおかげで生きてる



グローザ:だから。お前は責任をとるべきだ



カルビス:おう



グローザ:…カルビス・ラングナー



グローザ:私も。地獄へ連れていけ



カルビス:―――はっはぁ。取引、成立だ。



グローザ:(M)…精一杯。尽くすという言葉を。忘れたことはありません。



グローザ:(M)ですが、どうにも私には不向きだ。だから、これが私の精一杯なんです。教官



0:場面転換



0:『カルビスOUT』


0:外



グローザ:…。眩しいな



アインズ:ハハァ。外に出るのは久しぶりだろ



グローザ:あのクソラングナーはどこ行った



アインズ:どうにも忙しそうにしてる。赤い林檎とコンタクト取りに行ったよ。お前の元職場



グローザ:計画の動機と最終目標は聞かされたが、詳細は何も聞かされていない、私は何をすればいい



アインズ:下準備は終わってる。バグテリア、中央、赤い林檎、俺達。カードは出揃った。



アインズ:目標は一ヶ月後。独立宣言。その日に。バグテリアへ奇襲をかける



グローザ:…。なるほど。そのためのアレジか。あいつの異常性なら不可能ではない



アインズ:まあ、そういう事だ



グローザ:漁夫の利。とは行かないだろう。中央と、デザート達も馬鹿じゃないぞ



アインズ:俺達が首を取る必要はない。俺らがやるべきは、数調整だ



グローザ:どちらかが優位になれば、不利な方を助ける。またその繰り返しで、全滅を測る。そういう事か?



アインズ:そうだ。イレギュラーは必ず起こる。現段階で優位なのは、当然中央だろうな



グローザ:ナンバーズの存在があるからな。何より



アインズ:アストレア・アステル。あの化け物が出張ってきちゃあ、デザート・D・クラウンでしか止められん。そうなってくると、ナンバーズに対抗出来そうなのは



グローザ:…ロックスミス兄弟、というのが。私の先輩に居た。残りは、暴君坊と。アレジくらいか



アインズ:んだ。バグテリア幹部じゃあどうも心もとない。そもそも戦闘要因として幹部格になったわけじゃねえんだろ



グローザ:会社運営の幹部だからな。戦闘要因として幹部格になったのはそれこそロックスミス兄弟くらいだろう



アインズ:報告書で一度目を通したが、リカルディオでも殺しきれないタフネス。それに、ホトバシ・カンラ。あいつもまた面倒くさい



グローザ:アーヘンで聞いたな。執行術の達人だとか



アインズ:あいつに素手で勝てんのはバグテリアの暴君坊くらいだろうよ。人間様だって侮れねえ。あいつとかも



グローザ:カルラコット・ブランシュ。情報局長か



アインズ:お前さんと話してると会話が楽で助かるな。



グローザ:相当頭が切れると聞いている。指揮系統を奪うなら、あいつから殺すべきだ



アインズ:そりゃそうだ。カルビスがビットマンに化けてるのも、近々バレるってカルビス本人がほざいてやがった



グローザ:なるほど。最初私に話しかけてきたあいつは、そういうことか



アインズ:ああ。お前を釈放する際も、俺がカルビスの異常性でビットマンに化けて、裁判をやり通したが、結構なゴリ押しだ



グローザ:無茶をする



アインズ:結果的にお前を釈放できたからそれでいい。ビットマンとしての仕事はあとひとつだけだ。作戦詳細はざっくりこんな感じ



グローザ:そういえば、名前も聞いていなかったが。お前は、アインズ・ブローカー、だな



アインズ:ああ、本当にどこまでも読めるんだな。初めて見るとゾッとする。



グローザ:…。お前は、どうしてあの男について行くんだ



アインズ:それこそ読めよ



グローザ:これは前々からだが。読むだけでは、私には理解できない事が多すぎる。私の異常体はそう便利じゃない。書き方が分かっても意味を理解できない単語もある



アインズ:…そうさなあ。



アインズ:…。あのクソ野郎は。地獄に落ちるべきなんだよ。幸いな事に。あいつは自分で地獄に向かう方へまっしぐら



アインズ:だから手を貸してる。更に幸い、俺も世界があんまり好きじゃない



グローザ:……。お前も、カルビス・ラングナーが、嫌いか?



アインズ:気の合うやつだ。こんな事さえしなけりゃ気のいい友人だ。でも、そんなはずがねえ。あいつはあれで、カルビス・ラングナーだよ



グローザ:じゃあ嫌いじゃないのか



アインズ:嫌いだよ。大嫌いだ



グローザ:そうか。難しいものだな



アインズ:…。アーヘンでの一件は、報告書で見た。お前さんもどうやら、結構気難しい情緒してるらしい



グローザ:そうだな。我ながら、面倒くさい器量をしていると思う



アインズ:あいつはどーも、俺らみたいなのが好きらしいなあ



グローザ:ああ。あいつも、面倒くさい器量をしている



アインズ:お前さんとは変に気が合う。これからよろしくな、グローザ



グローザ:馴れ合う気は無い。カルビスが死ぬまでの仲だ



アインズ:そういう所が、気が合うっつってんだよ。改めて名乗っておくか



アインズ:俺はアインズ・ブローカー。最低最悪の相棒を持った。世界で一番可哀想な、色男だ



グローザ:…。どこがいいのか。こんなやつ



アインズ:今悪口言ったろおまえ



グローザ:言ったな



アインズ:言ってんじゃねえか



グローザ:(M)2001年。夏。



グローザ:(M)いつか、誰かがこう声をかけた。私の周りで、面白いことが立て続けに起こる。と



グローザ:(M)これを面白いと思うのなら。相当イカれている



アインズ:さあ。行こうグローザ



グローザ:どこにだ



アインズ:お前さんの異常性を使うところと使わないところの判別がよく分からんな。常に読んどけよ



グローザ:疲れるだろう



アインズ:そりゃそーだ。



グローザ:で。どこに行く



アインズ:中央政府本庁だ。



グローザ:早速作戦開始か



アインズ:いいや。まずは飯を食いに行く。



グローザ:はあ。



アインズ:腹が減ったろ。まずは、腹を満たしに行こう。領収書が出る。好きなもん食え



グローザ:必要ない



アインズ:ああもう可愛くな



グローザ:…は。よく言われるよ



アインズ:…



グローザ:なんだ



アインズ:いいや。相棒がお前を殺さなかった理由が、何となくわかったよ



グローザ:?



アインズ:辻斬り。おまえは、間違いなく人間だ。過去に縋るのは、人間だけだからな



グローザ:…。



アインズ:相棒はどうにも、人間が好きだ。俺にはよく分からんが。ただ、本当に俺も。お前が嫌いじゃない。



グローザ:そうか



アインズ:だから飯を奢ってやる。何食いたい?



グローザ:なんでも。さっさと済ませるものでいい



アインズ:食べはするんだから可愛よなあ



グローザ:黙れ



アインズ:いい事じゃねえか。腹が減ってはなんとやら、だ。



グローザ:……。暑いな



アインズ:?ああ、夏だからな。何だ急に



0:



グローザ:……ああ。暑いと。そう、思った。それだけだ



0:『裏切り者達の週末』




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