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異能力者達の午後  作者: ゆーろ
異能力者達の午前
13/32

解答者達の午前

0:『解答者達の午前』



0:登場キャラ


カイ:男


ペンスタン:女


トトリ:男


ヨシュア:女


ホトバシ:男


バタップ:男


シャオ:女



0:ほんへ




カイ:(M)ホトバシ・カンラ。人の身でありながら。中央政府で最も、異常体を殺した人物



カイ:(M)それが今の。俺の上司だ。



0:中央政府本庁



0:特務室



カイ:中央政府、四頭監察官。カイ・シグスです。



トトリ:中央政府、三等監察官。トトリ、です



ヨシュア:中央政府執行部、ヨシュア・エーリヒです。



ペンスタン:…。中央政府執行部。ペンスタン・レイン



カイ:第14期。特務班所属職員。揃いました



ホトバシ:…ああ。めちゃくそに寝てた。もっかい点呼お



カイ:(M)中央政府に置いて、優秀な成績を収めた若手が招集される部隊。



カイ:(M)ホトバシ・カンラ特務監察官班。通称、特務班。



カイ:(M)あの二人も。中央じゃあよく名前を聞く二人だ



ヨシュア:…トトリ。見ちゃダメ。喧嘩売ってると思われるよ



トトリ:あいつが見てくるから悪いんだろ



カイ:(M)トトリ。姓無し。四年前、中央に入った「元」異常体。



トトリ:…。



ヨシュア:やめなって、トトリ



カイ:(M)そして。その異常性を奪った、略奪の異常性を持った、ステージ4執行官。ヨシュア・エーリヒ。何を考えているのかよく分からないが、優秀な事に変わりはないらしい



ホトバシ:さあ。これで揃ったなあ。シグスとレインの紹介はもういいだろ。



ペンスタン:はい。二度と名前も聞きたくありません



カイ:ペンスタン。仕事だぞ。分別をつけろ



ペンスタン:そーゆーところが嫌いなんだっつの



ヨシュア:僕は、ヨシュア・エーリヒ。これから、よろしく



トトリ:トトリだ。



ヨシュア:二人は、えっと、一応バディなのかな



ペンスタン:はあ?



カイ:はあ?



ヨシュア:え。いや。めっちゃ怒ってんじゃん…



ペンスタン:カイとバディ?ありえない。



カイ:こっちから願い下げだ。お前みたいな我儘な女



ペンスタン:いちいちムカつく言い方しないで、本当に嫌い



トトリ:仲がいいだろ。あれは。一周回って



ヨシュア:一周半回ってちょうど仲悪いんじゃないかな



ホトバシ:なんでもいいが。今期の特務班メンバーは俺を含むお前ら5人だ。いいなぁ



カイ:はい。



トトリ:はい



ヨシュア:はい



ホトバシ:レイン。返事はぁ



ペンスタン:…はい。



ホトバシ:ああ。今回の配属はビットマンが激推しでなぁ。正直な話



0:ホトバシは紅茶を啜った



カイ:始まった…



ヨシュア:?



ホトバシ:俺はお前らみたいなクソガキのお守りをするのはぁ。心底ゴメンだぁ。出来ることならさっさと中央抜けてかーちゃんの乳房でも啜ってろぉ。と、そう思う



トトリ:どぎついな



ヨシュア:どぎついね



ホトバシ:だからぁ。俺はお前らの任務には一切同行しない。なぜなら、面倒臭いからだぁ。ただ、ただ、それだけだ



カイ:…。



ペンスタン:止めなよ



カイ:なんで俺が。お前が止めろ



ペンスタン:私は嫌だ。ホトバシ怖いから



カイ:俺だって怖い



ホトバシ:シグス。レイン。トトリ。エーリヒ。お前らに俺から出す命令はひとつ



0:ホトバシは紅茶を啜った



ホトバシ:今から二時間以内に、ステージ3以上の執行任務を10個こなしてこい。



ヨシュア:はああ!?



カイ:(M)ホトバシ・カンラ。この人は、悪魔の様な人だ



0:時間経過



ペンスタン:逃げ足はや。あれ追いつけないよ。もう帰ろ



カイ:ダメだ、あと十二分で2つ任務達成しなきゃならん。あいつはなんとしても仕留める



ペンスタン:もーっ!めんどくさいっ!疲れたっ!アインズどこっ!カルビスはっ!



カイ:くそ。見失った。お前がチンたらしてるからだぞブラコン



ペンスタン:ねえ。あれ。2人の方向かってない?



カイ:――っ!トトリっ!ヨシュアっ!そっち行ったぞ!



ヨシュア:――え?



トトリ:…っ!ヨシュアっ!



カイ:ばかっ!なんでお前が前に出るっ!



ヨシュア:Mutantミュータント…ッ!



トトリ:…



ヨシュア:トトリ、無茶しないでって。僕なら大丈夫だから。



ペンスタン:おお。強い



カイ:…。報告。目標の異常体は跡形もなく炭なりました。このまま次の任務へ移行します



トトリ:ヨシュア。



ヨシュア:なあに



トトリ:…。お前が異常体だからって。お前が体を張る必要なんて微塵も無いんだ。頼むから、そういうのはやめてくれ



ヨシュア:んー。そんなこと言ってもなあ。僕がトトリからとっちゃったわけだし。異常性



トトリ:そういう話をしてるんじゃない



ヨシュア:怒んないで、怖いよトトリ



トトリ:怒ってない。怒ってるんだ



ヨシュア:怒ってんじゃん



トトリ:ああ、怒ってる



カイ:二人とも、さっさと次行くぞ



ヨシュア:ああごめん、今行くよ。ほら、トトリ



トトリ:…ああ。



0:時間経過



0:特務班



カイ:以上で、12件の執行任務完了報告を終わります



ホトバシ:ああ、ご苦労ぉ。



カイ:はい。



ヨシュア:え。それだけですか



ホトバシ:なにがだぁ



ヨシュア:…いえ。



ペンスタン:まあ、気持ちは分かるよ。2件オーバーでクリアしても褒められない。私もホトバシに褒められた事ないし



ヨシュア:いや、僕らからしたら結構偉業なんだけども…



トトリ:まあ、過去最高記録ではあるな



ホトバシ:何が凄いんだ、12件の。何をどう褒めろと言うんだぁおい



ヨシュア:いえ、ただ…。僕らなりに頑張った、というか…その



ホトバシ:頑張ったからなんだ。精一杯やったからなんだ。どれだけ死に物狂いで物事に尽力してもぉ、たった12件。一人あたり3件だぁ。たかだか12件クリアで褒めて褒めてと帰ってくるぅ



ホトバシ:犬か?



ヨシュア:いやあ…えっと。



トトリ:なんだ、その言い方



ヨシュア:ちょっとトトリ



ホトバシ:おいおいおいおいおい、三等監察官にもなって敬語も使えないのかぁ。戦力外どころの話じゃあないだろう



トトリ:それとこれとは話が別だ。こんな上司の下で働いてたらいつか体を壊す。最悪死ぬ



ホトバシ:そーだそーだよぉ、死ぬんだよおまえらは。死ぬ死ぬ。12件でヒーヒー言ってるうちはァ死ぬさ



トトリ:さっきから、随分大層な物言いだな。監察局最強か何か知らないが。俺は偉ぶったやつがいちばん嫌いだ



カイ:おいバカ、やめろ



ヨシュア:そーだよトトリっ。やめとけやめとけっ!



トトリ:ヨシュアに犬って言った。俺は、それが一番許せない



ホトバシ:ほほーぉ。威勢のいい



トトリ:表に出ろよ。俺が勝ったら、ヨシュアに謝れ



ヨシュア:ちょっと!話聞いてトトリっ



ホトバシ:好きにしろぉ。カルラコットとビットマンが勝手に決めた編成だ。1人減ればまた足せばいい。クソがつくほど面倒臭いが。付き合ってやる



0:手袋をはめ直した



ホトバシ:――――教育だ。



0:場面転換



ヨシュア:(M)訓練室。入室から僅か2分。



トトリ:はぁ…っ。はぁ…っ!ごほっ。おえっ。



ホトバシ:思ったより、甲斐性のない



ヨシュア:(M)これが。監察局最強。ホトバシ・カンラ



カイ:あーあ。だからやめろって言ったんだ俺は



ペンスタン:貴方も似たようなもんだったでしょ。貴方の場合はただの自主訓練だったけど



カイ:ああ、学ぶことは勿論多かったけど。二度とやりたくないな



ヨシュア:トトリっ!



ホトバシ:ほれ。任務が終わったら飯だぁ。健康な心は健康な体からぁ。健康な体は、健康な食事からぁ。だ



0:『ホトバシOUT、バタップIN』



トトリ:…くっ…そ…っ!



ヨシュア:もう。やめてって、無茶ばっかり



トトリ:…。



カイ:その。なんだ。降りるか、特務班から



トトリ:…降りない。



ヨシュア:トトリが嫌なら、僕が申請書かくよ



カイ:執行部にその権限はない



ペンスタン:貴方のそれ本当に嫌い



カイ:規則だ



ペンスタン:ああもう、本当に嫌い。



トトリ:…



ヨシュア:どうしたの、トトリ?



トトリ:いいや。何も無い



バタップ:おお。特務班の連中だ。はは、毎年いるなあ、ホトバシにボコされてるの。ウケる。



カイ:…誰だお前は。執行部だな



ペンスタン:バタップだ、久しぶり



バタップ:おお、ペンスタン。久しぶりだ。



カイ:バタップ。ステージ5執行官。バタップ・ドレッドパーカーか。



トトリ:ステージ5…?ナンバーズか



ペンスタン:私もステージ5だけど、ナンバーズは実績が無いと認められない。私も、バタップも。まだ単独行動許可は降りてない



バタップ:まあ、問題児っつーわけだあ。能力、または、中身的な話でな



カイ:それで。その問題児が何の用だ



バタップ:二週間後、お前らの最終調整役としてホトバシから指名された。それが俺。バタップ・ドレッドパーカーだ



ペンスタン:いやーな奴をぶつけて来たね、ホトバシ



カイ:何か問題があるのか



ペンスタン:話しかけないで



カイ:なんだお前



バタップ:ホトバシから俺に降りた指示はふたつ。



バタップ:ひとつ。お前らが二週間で、ステージ5を殺せる程度の実力が身に付いているかの調整確認



バタップ:ふたつ。俺は。お前らを本当に。そう、本当に殺すつもりで挑む。そういう指示だ。死んでも恨むなよ



カイ:やっぱり。尋常じゃないな、特務班



バタップ:今回は俺が戦う相手の下見ってわけだ。そんじゃあ、またな〜



0:『バタップOUT。ホトバシIN』



ヨシュア:死ぬ気でって、えぐいね



トトリ:…。やっぱり、ヨシュアは降りた方がいい



ヨシュア:なんで。降りないよ、トトリは残るんでしょ



トトリ:ああ。



ヨシュア:だったら選択肢、はかっから僕にはないよ



トトリ:…そうか。



ヨシュア:うん。そうだ。



カイ:そもそも執行部にその権限はない



ペンスタン:少し黙ってろって。空気読めないの??



カイ:なにがだ



ペンスタン:はぁー。だめだこりゃ



ヨシュア:二人はもう少し仲良くしたらどうかなぁ



カイ:仲良くできるか。異常体と



ペンスタン:最低。こっち見ないで



カイ:俺は上官だぞ



ペンスタン:私はあなたより強い。いつでも殺せるんだから、調子乗らないで



カイ:中央統治反逆未遂だぞ。ペンスタン



ペンスタン:あーもういい。話になんない



カイ:待て。どこに行く



ペンスタン:汗かいた。シャワー浴びてくる



0:ペンスタン退室



トトリ:…



ヨシュア:カイって言ったっけ



カイ:なんだ。



ヨシュア:どうしてあの子にそんなツンケンするのさ



カイ:ペンスタンだけじゃない。お前だってそうだ。俺は異常体を、心底軽蔑してる



トトリ:…!撤回しろよ



カイ:お前もそうだよ、元異常体。ヨシュアのお陰で人間になれたらしいが、異常性を宿す時点で俺からすれば敵だ



ヨシュア:なんでそんな異常体を敵視するんだ、僕らはこれから仲間だ



カイ:冗談じゃない。お前らはいつか、誰かを殺す。人殺しと馴れ合う気は無い



トトリ:お前にヨシュアの何がわかるんだ



カイ:分からないな。報告じゃあ、略奪の異常性は中央にバレてなかった。にも関わらず、トトリに発症した異常性を自ら奪い、自ら異常体になった



カイ:そんなバカの考える事なんて。分かりたくもない



0:胸ぐらを掴んだ



トトリ:いい加減にしろよ。カイ・シグス。ヨシュアへの侮辱は許さない



カイ:触るな。垢がつく。



ヨシュア:…。僕は。異常体だって、人間だと思うけど。君はそうじゃないんだ



カイ:同じだよ。異常体だって元は人間だし。そこに差別視はない。ただ。異常体であろうが、人間であろうが。人を殺した時点で、人なもんか。クソ野郎だよ



トトリ:ヨシュアは誰も殺してない



カイ:いつか殺す。敵であろうが、味方であろうが。いつかは殺す



トトリ:それは俺達も同じだ。自分の部下を前線に立たせて善人ぶってるお前の方がよっぽどクソ野郎だよ



カイ:いつ。誰が。俺はクソ野郎じゃないって言った。俺だってそうだよ。俺はもう、一人を殺そうと心で決めている。その時点で、クソ野郎だ



カイ:俺は、俺が大嫌いだよ



トトリ:…。



ヨシュア:悲しい人だね



カイ:好きなように言え。俺には俺のやる事がある。お前らと馴れ合ってる時間なんて一秒も無いんだ



トトリ:行こう。ヨシュア。こいつとは何話しても無駄だ



ヨシュア:…うん。



カイ:…。



0:場面転換



ホトバシ:はああ。眠い。だるい。上に



ペンスタン:…



ホトバシ:クソガキのお守り。今日の任務は終わりだっつってんだろぉ。さっさと戻れ



ペンスタン:…私。カイとは仕事できない



ホトバシ:またそれかぁ。勘弁しろ。これは命令だ。お前に拒否権はない



ペンスタン:だってあいつ、私をゴミみたいな目で見る



ホトバシ:気にすんなぁ。死にゃあしない



ペンスタン:ふざけないで。私は無理。あんな奴に、命を任せられない。ネロがいい



ホトバシ:ネロは死んだ。これも何度も言ったが



ペンスタン:まだ死体見つかってないじゃん。探したら帰ってくる



ホトバシ:脳みそまでクソガキかよぉ。報告では変死。最後の通信から丸7年。疾走したにしたって無理がある



ペンスタン:ネロは生きてる



ホトバシ:話聞け。聞かないなら糞して寝ろ



ペンスタン:ネロは生きてる…っ!



ホトバシ:…うるさいな。



ペンスタン:だって。言ったもん。埋め合わせは、必ずする。って。



ホトバシ:何の話だ



ペンスタン:ネロは今まで、一度も約束を破らなかった。ネロは、自分の言ったことは、絶対に曲げない



ホトバシ:死体に口なしだぁ。タラレバに付き合ってるほど暇じゃないんだァ俺は。さっさと寝たい。早寝早起きは3億の徳だぞ



ペンスタン:……。



ホトバシ:はあ。いいかレイン



0:足を組みなおした



ホトバシ:人は死ぬ。絶対に死ぬ。老いて死ぬかもしれないし、ナイフで刺されて死ぬかもしれないし、銃で撃たれて死ぬかもしれない。理由はどうあれ



ホトバシ:人は死ぬ。



ペンスタン:……っ。



ホトバシ:だから死なない為に精一杯を尽くすのが、俺達の仕事だ



ペンスタン:よく言うよ。バタップをあんな形でけしかけといて



ホトバシ:バタップに殺されるようじゃあお前らどの道やってけねえよ。特務班の請け負う任務難易度はステージ3以上からステージ5まで。



ホトバシ:どうせ死ぬなら、俺の部下になる前に死ね



ペンスタン:なにそれ。私達はホトバシの部下じゃないの



ホトバシ:最終調整が終わるまでは認めない。というか。必要ない



ペンスタン:…



ホトバシ:ラインハルトもアスカも、現役ナンバーズ共もクリアした。できねえ話じゃねえ。と、俺は思うが。お前らはどうだろうなぁ



ペンスタン:…だから。それをクリアする為に。カイじゃ無理



ホトバシ:仕事に私情挟んで駄々こねるようじゃ尚更だ。レイン。お前、いつまでアインズの妹気分だ



ペンスタン:そんなんじゃない。ただ、チームとして最善を…



ホトバシ:最善は、いまあるカードで、いまある状況をどうクリアするかだ。盤上をひっくり返す様なもしかしたら、は必要ない。



ホトバシ:シャッフルはしない。今のメンバーでバタップの拘束に失敗したら、お前達は必要無い。



ペンスタン:……



ホトバシ:別に構わないぞぉ、降りても



ペンスタン:降りないよ。特務班の任期は半年。クリアしたら私もナンバーズなんでしょ



ホトバシ:ああ、自分で志願する場合だがなぁ



ペンスタン:じゃあやる。情報局により近付ける。



ホトバシ:またアインズの為かあ?



ペンスタン:違う。私が、お兄ちゃんと一緒に仕事したいだけ。



ホトバシ:立派なブラコンじゃないかあ。まあ頑張れよお



ペンスタン:…うん。



0:ペンスタン去ろうとする



ホトバシ:ああ、そうだそうだあ



ペンスタン:…なに。



ホトバシ:これは独り言だが。



ペンスタン:無理があると思わない?



ホトバシ:カイ・シグスの過去については、アーカイブが残っている。それを見て、お前なりに改善する気があるなら、好きにしろ



ペンスタン:…。独り言じゃないじゃん



ホトバシ:いいや、独り言だぁ。俺がそう言った。だったらお前は「はい。おっしゃる通りです」と言うしかない。俺がそう言ったんだからなあ



ペンスタン:…はは。



ペンスタン:はい。おっしゃる通りです



ホトバシ:おー。お疲れ様だ。糞して寝ろ



ペンスタン:はい。失礼します



0:ペンスタン退室



ホトバシ:…あーーー。眠い



0:場面転換



0:執行部寮



トトリ:風呂、先に上がったぞ



ヨシュア:ねえ。もう少しさ、上隠すとか、なんか、そういうの無いの?



トトリ:なんでだ。昔から見てるだろ。今更気にしてどうする



ヨシュア:いやあ、そうなんだけど、そうなんだけども、ねえ…。こう…。なんつーの…。



トトリ:なんだよ



ヨシュア:はあ。なんでもねえです



トトリ:なんなんだ



ヨシュア:ヨシュア、そういう所、カイにちょっと似てるよ



トトリ:一緒にするな。あんな唐変木と。



ヨシュア:うへー。



トトリ:アイス食べるか、買ってきたけど



ヨシュア:食べるー。



0:もぐもぐ



トトリ:…。



ヨシュア:ねえ、トトリ



トトリ:なんだ?



ヨシュア:…。異常性、奪ったこと。まだ怒ってたりする?



トトリ:…ああ。怒ってるよ。ずっと怒ってる



ヨシュア:…そっかあ…。ごめんね、僕が死ぬまで待ってよ



トトリ:別に。異常性が欲しくて怒ってるんじゃない。ただ、1回奪ったら死ぬまで手放せないのに、なんでこんなことしたのか。未だに分からない。



ヨシュア:え



トトリ:お前が異常体になったら、危険になるのはヨシュアだ。そんなのは分かりきってるのに。俺はどうなってもいい。でも、ヨシュアはだめだ。



ヨシュア:はあーーー



トトリ:もし。中央でも酷い目に会うならいつでも



ヨシュア:だめだこりゃああああ



トトリ:…?



ヨシュア:トトリ。やっぱり、カイと殆ど変わんないよ



トトリ:やめてくれ。笑えないぞ



ヨシュア:僕もわらってねーやい



トトリ:…



ヨシュア:ぷっ



0:二人は少し笑った



ヨシュア:なんだか、久しぶりにちゃんと話した気がするね



トトリ:ああ。ここ最近任務づくめだったから。



ヨシュア:特務班。ここでちゃんと成績さえ上げれば、昇格は間違いない。ある程度の自由も効く



トトリ:ああ。



ヨシュア:そうだなあ。僕は。まず、映画を見に行きたいな



トトリ:そうだな。必ず、行こう



0:場面転換



ペンスタン:(M)カイのことは、本当に。本当に嫌いだけど。私には、私のやることがある。だから――――



0:時間経過



0:全力の笑顔



ペンスタン:おはようっ!カイっ!



カイ:なんだペンスタン。ここは俺の部屋だぞ。出ていけ



ペンスタン:(M)こいつ。



0:ペンスタンの顔は引きつっている



ペンスタン:あの、さ。カイ。任務、朝ごはん、一緒に食べない?



カイ:どうしてお前と食べなきゃ行けないんだ。たまたま肘でも当たってみろ。たまったもんじゃない。断る



ペンスタン:(M)こいつ。



ペンスタン:で、でもさあ。ほらっ!これからはいよいよ特務班としてっ、さ?正式に手を取り合って頑張らなきゃ行けないわけで、さっ!



カイ:手を取り合ったら消えるだろ。俺の手が



ペンスタン:さーっ!行こう!食堂にっ!行こう!



カイ:おい!まじで触るなっ!あぶなっ!あっっぶなっ!お前殺す気かっ!



ペンスタン:ぜんぜーーんっ!ぜんぜん死んで欲しくなぁーーーいっ!



カイ:おい!本当に消えるっ!やめろっ!



0:場面転換



ホトバシ:(M)2001年。8月2日。レインはシグスとの関係修繕を試みている。レインの肘に警戒しているシグスと、顔のひきつったレインの姿が異様だと目撃情報が2件



0:場面転換



ペンスタン:いやーーっ!うまいねっ!ペペロンチーノっ!ねっ!うまいねっ!カイっ!



カイ:危ないって。



ペンスタン:えー。ほら、あーんしてあげるよっ!あーんっ!



カイ:やめろ。というかお前、スプーンは消滅しないんだな



ペンスタン:んー。もう何年も通ってる食堂だしね。信用してる



カイ:そうか



0:場面転換



ホトバシ:(M)ペンスタン・レインの異常性、『消滅』。



ホトバシ:(M)半径1.16m圏内の、ペンスタン・レイン自身が「敵」と認識したその全てを消滅させる能力。異常性警戒ステージは5



ホトバシ:(M)ペンスタン・レイン収容から13年。ステージに降下の予兆は見られない。



0:場面転換



トトリ:ヨシュア!!



ヨシュア:ちょっ!トトリっ!僕は大丈夫だからっ!そんな突っ込まないで!



トトリ:だめだ!俺の体はどうなってもいい!まずはお前の安全が第一だ!



ヨシュア:あーもうっ!伏せてよトトリ!



トトリ:ああ!



ヨシュア:mutantミュータント…ッ!



ホトバシ:(M)2001年。8月4日。トトリ、ヨシュアの関係は非常に良い。が、共依存じみた行動原理のせいでどちらかが毎度毎度危険に陥っている。あほくさい



0:場面転換



カイ:ペンスタンっ!そっち行ったぞ!走れ!



ペンスタン:嫌だよ疲れる。袋のネズミにすればいいじゃん



カイ:ふざけるなっ!もういい、俺一人で行く!



ペンスタン:あ、あーーっ!走る走る!走るから!



カイ:もういい!お前足遅いし!



ペンスタン:はあああ!?そこそこ速いですけど!



カイ:どけ!邪魔だ!



ペンスタン:なにっ!?やる!?



カイ:…。



ペンスタン:…え。なに?



カイ:いや。なんでもない。追うぞ、ペンスタン



ペンスタン:…?まあいいや、了解!



0:場面転換



ホトバシ:(M)2001年。8月6日。相変わらず仲が悪い。が、以前ほどではないように思える。ペンスタンの献身的な友情交渉のお陰だろうか。ご立派



0:場面転換



トトリ:はあ…っ。はあ…っ!



ヨシュア:トトリーーーっ!負けるなーーっ!



ペンスタン:がんばれーーーっ!



トトリ:まだ、負けてない…!



カイ:まだ立つか。結構殴ったぞ



トトリ:痛くも痒くもない。実験中に比べたら、寝れるくらい、だっ!



カイ:ごふっ…!



ヨシュア:おーーっ!まず一発!



ペンスタン:いったれーっ!ボコボコにしろっ!やっちゃえトトリっ!



カイ:お前は俺の応援をしろよ…!



トトリ:おおおおっ!



0:殴るが避ける



カイ:声を荒らげて殴り掛かる、最も冷静から離れた行為、だ…っ!



0:蹴る



トトリ:ごはんっ!



カイ:…。恨むなよ。訓練だからな



0:場面転換



ホトバシ:(M)2001年。8月8日。特務班メンバー同士の実技訓練。カイの執行術適性は並程度だが、アーヘンでの報告でもあった通り、持ち前のフィジカルと、改善した冷静な判断能力で的確に相手を叩く



ホトバシ:(M)対するトトリは、身体能力は高いが、どうしても野性的で、衝動的な行動を取る。これは作戦行動において最も邪魔だ。だめ。だめこれ。



0:場面転換



ヨシュア:ねえ!ねえええっ!



カイ:なんだ。黙って歩け。駅まであと少しだ



ペンスタン:トトリ、そこ危ないよ



トトリ:ああ、すまない



ヨシュア:日に日にノルマが増えてるっ!2時間の次は1時間45分!1時間45分の次は1時間半!今日は1時間と15分で10件クリアしなきゃいけない!無理!無理無理!



トトリ:まあ、確かにしんどいな



ペンスタン:単純に次の任務地までの移動で詰むね、このペースだと



カイ:そんな事、ホトバシさんが計算に入れてないわけが無い



ヨシュア:どゆこと?



カイ:時間が無いのなら、人を分担する。4人纏まって行動してるから1時間と15分しかないんだ。



ヨシュア:それって…



トトリ:二手に分かれるのか



カイ:ああ。これから残り4件は俺とペンスタン。トトリ、ヨシュアペアに分かれる。



ヨシュア:無理無理!残り30分しかないのに!



カイ:一件あたり15分で済ませる。ホトバシさんが手配した任務は、隣駅のがみっつ。4つ駅を超えたのがひとつ。俺たちがもっと早く二手に別れればあと二件はクリア出来た



ペンスタン:そうはいうけど、片方のチームは残り30分で三体の異常体を相手しなきゃいけないんでしょ



ヨシュア:無理じゃん無理無理!ホトバシさんでも無理だってばそんなの!



ペンスタン:へ?



カイ:何言ってるんだヨシュア



ペンスタン:ホトバシは、ステージ3までの異常体なら2分で殺せるよ



ヨシュア:はああ!?意味わかんないっ!意味わかんないっ!



トトリ:だったら早く動こう。時間が惜しい。三体の方はどうする



カイ:俺とペンスタンが行く。



ペンスタン:うげ。なんで私たち



カイ:不可能か



ペンスタン:誰にもの言ってんだこら



トトリ:じゃあ、向こうは俺たちが



ヨシュア:頑張って!死なないでねっ!



ペンスタン:はいなっ!



0:場面転換



ホトバシ:(M)2001年。8月13日。プライベートの相性はともかく。4人は順調に任務実行速度をあげている。悪くない。非常に悪くない。



ホトバシ:(M)最終調整まで。残り2日。



0:場面転換



0:食堂



ペンスタン:いただきまーーすっ!



カイ:いただきます。



ペンスタン:いやあっ!やっぱり美味いね!ここのペペロンチーノは!ね!



カイ:黙って食え



ペンスタン:いやあっ!あはっ!やっぱりほらっ!ご飯って美味しく食べたほーがいいからっ!ねっ!



カイ:危ないな、寄るな



ペンスタン:ほらほらっ!あーーんしたろ!あーーーんっ!



カイ:やめろ。



ペンスタン:ぶーぶー。



カイ:…。なあ、ペンスタン



ペンスタン:はいペンスタンですっ



カイ:どういう風の吹き回しだ。お前俺の事嫌ってただろ。さすがの俺でも気づく。



ペンスタン:そんな事ないよお。カイと仲良くしたいって思ったの!



カイ:もういいって。顔、ずっと引き攣ってるし



ペンスタン:…



カイ:なんだ。金か



ペンスタン:違うよ。なんだと思ってんだよ



カイ:じゃあなんだ



ペンスタン:…。私は。特務班配属を満期完了しなきゃいけない。だから、あなたがどれだけ嫌いでも。いいパートナーでいないと、ここではやっていけない。



カイ:……。なら初めからそう言え



ペンスタン:…ねえ、カイ



カイ:次はなんだ



ペンスタン:ちょっと、散歩しない?



カイ:…ああ。飯食ったらな



ペンスタン:うん。そりゃそうだ



0:場面転換



0:『ホトバシOUT。シャオIN』



0:執行部寮



トトリ:あと2日、だな



ヨシュア:うん。ホトバシさんのスパルタノルマのお陰で体力ついたし、色々と改善するべき所も見えてきた。あとは、実行するだけ、だね



トトリ:でも、あんまり無茶するなよ



ヨシュア:トトリにだけは言われたくねーです。トトリこそ無茶しないで



トトリ:…今の俺は。無茶しかできないから



ヨシュア:…。やっぱり、怒ってる?



トトリ:怒ってるって。多分。ずっと



ヨシュア:……。そっかあ



0:場面転換



0:廊下



ペンスタン:アレジ・ロンドン



カイ:…。



ペンスタン:アーヘンの生き残り、なんだっけ。カイは



カイ:…ああ。そうだ。



ペンスタン:詳細、見ちゃった。アーカイブで



カイ:…勝手にしろ



ペンスタン:…。私は。今まで、多分。友達ってやつは、出来たことがないから。イマイチ分からないんだけど。やっぱり、許せないもの?



カイ:…。そう、だなぁ。なんだろう。分からない。自分でも、今の感情に結論は出ない



ペンスタン:そっか。



カイ:なあ、どこに向かってるんだ



ペンスタン:特務班員にのみ配られる、対異常体抑止弾。その研究部



カイ:見学か



ペンスタン:ううん。アーカイブを遡ると、もう一人いたんだ。いま、中央に居る。カイと同じ、アーヘンの生き残り



カイ:……は?



0:ノックした



ペンスタン:特務班所属、ペンスタン・レイン。失礼します



カイ:…。同じく、カイ・シグス。失礼します



シャオ:…やあ、カイ



カイ:…!シャオ…っ?



シャオ:久しぶりだね



カイ:…。



シャオ:…あはは。ごめんね、何も連絡寄越さなくて。私、生き残っちゃった。



カイ:………。



ペンスタン:私の異常性は稀に、効果範囲を広げて暴走する。前までは抑止弾で無理やりだったけど。今は、もっと安全な抑止剤を、シャオに作ってもらってる



シャオ:…って、わけで。2ヶ月前から中央に雇われてる。シャオ・ラパンでーす。改めて、よろしく。カイ



カイ:―――っ。



0:カイはシャオを抱きしめた



シャオ:わっ。ちょっと、なに。どうしたの、カイ



ペンスタン:わあ



カイ:……よかった…。生きてて…っ。本当に。本当に、よかった…っ!



シャオ:………うん。カイも。



カイ:……久しぶり、シャオ



シャオ:うん。久しぶり。カイ。君のことはペンスタンから聞いてたよ



カイ:ペンスタンから?



ペンスタン:うん。さいこーーに嫌な奴がいるってね。カイと同じアーヘンの出だって知ったのはつい最近



カイ:そうか。そうか…。良かった、本当に



シャオ:はは、どうも、どうも。



ペンスタン:うんうん。泣けるもんだね



カイ:この為だけに連れて来てくれたのか



ペンスタン:そーだよ。アーカイブ見ると、アーヘンにいた頃はそこまでツンケンしてなかったって書いてあったし。



カイ:…



ペンスタン:だから。ちょっとでも柔らかくなってくれたらな。って



カイ:そうか。



ペンスタン:じゃあ、私はお邪魔だと思うので失礼しまーす



カイ:ペンスタン。



ペンスタン:なに?



カイ:………。ありがとう



ペンスタン:…。調子乗んな。言ったでしょ。私には、私のやる事がある



ペンスタン:これは私の為だから。あなたの為じゃない



カイ:…ああ。それでも、ありがとう



ペンスタン:ふんっ。



0:ペンスタン退室



シャオ:あんな典型的なツンデレあんのか…。



カイ:シャオ。なんで今まで、連絡を寄越さなかったんだ



シャオ:…。答えなきゃだめ?



カイ:嫌ならいい



シャオ:…ううん。



0:シャオは座り直した



シャオ:………。私、さあ。逃げたんだ。一人で。



カイ:…



シャオ:バゼットが、助けてくれた。私を逃がしてくれた。校門前まで、走って逃げた。そこで、ナンバーズに助けてもらった



0:拳を握りしめた



シャオ:私はね。一人で。逃げたんだよ。あの場から。



カイ:……。



シャオ:ぶっちゃけ。あまり顔を合わせたくなかった。どんな顔をすればいいか、わかったもんじゃないから、さ。



カイ:……そんな理由か



シャオ:…え?



カイ:俺は。お前が生きてて、本当に嬉しい。正直。ちょっと泣きそうだ



シャオ:…



カイ:お前が、生きてる。俺にはそれだけで十分だ



シャオ:………うん。ありがと



カイ:なんの礼だよ



シャオ:…あはは、なんだかちょっと。アーヘンに居た頃を、思い出すね



カイ:……ああ。そうだな



シャオ:…楽しかったなあ。たった半年だったけど。楽しかった



カイ:………ああ。そう、だな



シャオ:…今は、ふたりっきりかあ。



カイ:……。



シャオ:…。私は今。新薬実験を担当してる。対異常体弾の製造にも着任してる。



カイ:ってことは、これから暫く世話になるのか



シャオ:うん。私は、前線には立てない。だから、カイ。



カイ:…。



シャオ:君達が死なないように。私が全力を尽くす。それが、卑怯者の私に出来る、唯一のことだ



カイ:ああ。



シャオ:…。やっぱり、アレジを殺そうと思ってるんでしょ



カイ:…ああ。だから俺は今ここに居る



シャオ:…。動機が殺意のやつってのは。それを達成すると。自害する傾向にある。って話を、昔誰かにもしたんだ



カイ:…



シャオ:カイまで居なくなったら。私、かなり寂しいよ



カイ:…。大丈夫だ。死にに行くわけじゃない。



シャオ:………。みんな、同じこと言うなあ



カイ:…。シャオ。俺は。やっぱりきっと。アレジが許せない。んだと、思う



シャオ:なんでそんな他人事風



カイ:自分でもイマイチ分かってないんだ。アレジの事は、殺したいほど憎んでるし、恨んでる。でも。…なんだろう。



シャオ:なに



カイ:……すまん。やっぱり、分からない



シャオ:…なんじゃそりゃ



カイ:…それでも。俺は。やっぱり。アレジ・ロンドンを殺さなきゃならない。



カイ:俺がここに居る。理由だ。



シャオ:……そっかあ。そんじゃあ、しょうがないね。



0:シャオはカイに銃を渡した



カイ:…?なんだこれ。自動式拳銃か



シャオ:まだ試作だけど、一応ちゃんと動くし、ちゃんと機能する。従来の対異常性抑止弾はロケットランチャー並にでかい発射口がないと使用できなかったけど。



カイ:…凄いな。ほとんど麻酔銃じゃないか



シャオ:うん。これさえあれば、カイはアレジを殺さなくて済む。かも、しれない。そう思って作ってみた。一週間徹夜で



カイ:…やっぱりお前は凄いな。シャオ



シャオ:それほどでも。



カイ:…。ああ。ありがとう。シャオ。大事に使うよ



シャオ:…うん。できればもう、誰にも死んで欲しくないから、ね。



カイ:…。会えてよかった。また来るよ



シャオ:うん。いつでも待ってるよ



0:部屋の外



カイ:(M)…。本当に。会えてよかった。まだ、結論はでない。それでもやっぱり俺は



カイ:(M)お前に。死んで欲しいよ。アレジ・ロンドン



0:場面転換



0:『シャオOUT。バタップIN』



ヨシュア:(M)心底しんていをたたく、一滴の青。ひとしずくが波紋となり、さざ波を起こす。



ヨシュア:(M)青が侵蝕してくる。深い、闇のような静謐せいひつをたたえて



ヨシュア:(M)息が止まるほど、青に侵され、溺れてしまったなら、それを『幸せ』と呼ばず、なんと呼ぼう――…?



0:廊下



ペンスタン:あ、おかえり



カイ:ああ。ただいま。ペンスタン



ペンスタン:なにそれ。銃?



カイ:ああ。ちょっとしたギフトだ。



ペンスタン:ふーん。



カイ:…ペンスタン



ペンスタン:?なに?



カイ:飯でも、食べに行くか



ペンスタン:…。さっき食べたじゃん



カイ:……。じゃあほら。クレープ。とか



ペンスタン:……ぷっ。いいよ。カイの奢りなら



カイ:笑ったないま。奢らねぇ



ペンスタン:じゃあ行かなーい。あーーあっ!食べたかったなーっ!クレープっ!私こんなにいい仕事したのになーっ!



カイ:わかったわかった!奢るから!



ペンスタン:へへ。らっきぃー



カイ:ったく。こいつ…



ペンスタン:…ねえ。カイ



カイ:なんだよ。一個までだぞ



ペンスタン:頼っても、いいからね



カイ:…



ペンスタン:特務班にいる間は、仲間だから



カイ:…友達でいーじゃねーか



ペンスタン:え。なんて?



カイ:…っ。友達でいーだろーがって言ったんだよっ!



ペンスタン:えー、やだよ。私カイ嫌いだもん



カイ:はーーーこいつっ!俺も嫌いだよっ!



ペンスタン:へへ。でも、頼ってもいいのは、ホントだよ。今は、皆でひとつの任務をする。



ペンスタン:いつか。否応なしに赤い林檎と衝突する時もくる、かもしれない。だから、その時は頼ってもいいよ。私も、頼るから。アーヘンの時とは違うよ



カイ:…



ペンスタン:―――私達だって。ちゃんと強い



カイ:……。ああ。分かった。



0:場面転換



ペンスタン:(M)8月15日。特務班、最終調整日。当日



0:場面転換



0:執行部寮



トトリ:ん。いまノックの音したか



ヨシュア:んー。したね。誰だろこんな時間に



トトリ:ペンスタンか



ヨシュア:いんやあ、どーだろ。はいはーい。今出ますよー。っと



バタップ:よお。



ヨシュア:あれ。バタップさん、でしたっけ。



バタップ:ああ。最終調整役。バタップ・ドレッドパーカーだ。



ヨシュア:ご挨拶です?



バタップ:いいや?最終調整だ。



ヨシュア:…。



ヨシュア:(M)ああ。なるほど。本気で殺しに行く。って、こういう―――



トトリ:ヨシュア?誰だったんだ



バタップ:PLUS。ACT(プラス。アクト)



ヨシュア:トトリ!!逃げ―――



バタップ:Process1(プロセスワン)…ッ!



ヨシュア:(M)なんだ。血管が浮いてる。いや、赤く光ってる。違う、血液が、超運動している



バタップ:どぉおオラッ!



ヨシュア:ごほっ…!



トトリ:ヨシュア!!?



0:ヨシュア吹っ飛んだ



バタップ:ほー。軽い軽い。骨が折れてたらすまん。許してくれ。そして、耐えてくれ



トトリ:なに。してる。お前…っ!



バタップ:言ったぞー。おじさん。本気で殺しに行く。って



トトリ:質問に答えろよ。お前、ヨシュアに、何しやがった…ッ!



バタップ:なぐった。



トトリ:ヨシュアに手を挙げたな。



バタップ:PLUS。ACT



トトリ:お前ぇぇええええっ!



バタップ:Process2…ッ!



トトリ:ごぼっ…!お…。っこほっ。



バタップ:だめだなー。お前は。安直に突っ込むことしか脳がない。それじゃあだめだ。しっかり調整しないと、なあ。



トトリ:こ、の…!



バタップ:遅せぇよ、ボケナス



0:蹴る



トトリ:がは…っ!



バタップ:ちゃんとしようや。ちゃんと。これ、仕事ぉー。



トトリ:(M)速すぎる。人間の速さじゃない。血管が浮いてるのはなんだ。分からない、ヨシュアは…っ!



バタップ:余所見すんなおい



0:殴り続ける



トトリ:げほっ…!



バタップ:言っとくが



トトリ:ごほっ…!



バタップ:こりゃ仕事だ



トトリ:ぶふっ…!



バタップ:恨むなよ



トトリ:かは………っ!



バタップ:耐えれるもんなら。耐えてみろ。



トトリ:おえっ。おぇえぇっ。



バタップ:こりゃだめだ、調整失敗ー。



トトリ:く…そっ…!くそっ!



バタップ:だーから初凸猛進やめろって



ヨシュア:mutantミュータント…ッ!



0:電撃が走る



バタップ:っっと…!あっぶねえ。もう帰ってきたか、女の方



ヨシュア:トトリ!!大丈夫!?



トトリ:…けほっ。ヨシュア、怪我は…



ヨシュア:僕は大丈夫だよっ。トトリは…っ!



トトリ:俺なんて、どうでもいい。



バタップ:仲良しはやめてくれ。攻撃しずらくなる…



0:バタップは走った



バタップ:だろうがよ。



ヨシュア:mutantミュータントッ!



バタップ:放電?とはちぃと違うか。青い電気?よく分からんが



0:殴る



ヨシュア:ごほっ…!



バタップ:グーで一撃よ。グーで



ヨシュア:mutantミュータント…ッ!



バタップ:芸がねえな



ヨシュア:Model。gunman(モデル。ガンマン)



バタップ:(M)肥大した腕が変形した。きっしょ



ヨシュア:消し飛べ…ッ!



バタップ:あっぶねっ…!



バタップ:(M)飛んで来たのはなんだ。血?



ヨシュア:トトリ!一旦逃げるよっ!



トトリ:俺は残る



ヨシュア:トトリ!!



トトリ:俺に出来るのは…!無茶だけなんだ…!俺はもう、お前みたいに前線で戦えない!そんな俺ができるのは、身体を張ることだけなんだ…!



バタップ:ほげー。そりゃ凄い



0:蹴りつける



トトリ:がはっ…!



バタップ:ほれ。無茶してみろよ



トトリ:げぼぉっ…!



ヨシュア:トトリぃっ!



バタップ:何度も言うが、恨むなよ



ヨシュア:やり過ぎじゃないですかっ!ただの最終調整なんじゃあ…



バタップ:言ったぞ。殺す気でかかる。ってな。言っておくが、特務班最終調整で死んだ異常体の数は23体。監察官の事故死が4件。



バタップ:文字通り、命懸けだ



ヨシュア:……っ!トトリっ!



トトリ:俺は、逃げ、無い



バタップ:まだ立つのかよ。勘弁しろって、殴る方も痛いんだぞ



トトリ:どの道、これをクリア出来なきゃ遅かれ早かれ死ぬんだ…!だったら、意地でもクリアする…!



ヨシュア:…っ!



バタップ:いいじゃねえか。やってみろ…ッ!



ヨシュア:mutantミュータントッ!



バタップ:ごほっ…!っとお、ちゃんと痛てぇじゃねえか、おいこら。



ヨシュア:(M)ガンマンでも貫通しない…!この男、どんな人体硬度してるんだ…っ!



バタップ:細胞分裂、細胞結合。だったか。いいね。便利だな。想像力豊かならなんでもありだ。



ヨシュア:…くそっ…!



トトリ:おおおおおおおっ!



バタップ:ほれ。



トトリ:げぶっ…!



バタップ:なーあー。真面目にやれよ。とくに白髪のお前。何度も言うが、仕事なこれ。



トトリ:…うる、さい。



バタップ:げっ。本当にタフネス。不死身かよ。まあでもほら。不死身も殺せば死ぬから



ヨシュア:トトリぃっ!



ペンスタン:バタップーっ!ハグしよーっ!



バタップ:あっっっぶなっ!!!あっぶなお前!いきなり抱きついてくんな!あっぶねぇーーっ!



ペンスタン:ちぇ。カイ!



カイ:ああ!



バタップ:ほー。到着が早いな。



カイ:(M)異常体執行術。自動式拳銃編。その23



バタップ:来いよお、こら…!



カイ:(M)間合いを詰めさせない…!追ってくるって事は、それだけ有効範囲が狭い。若しくは



0:カイ発砲、避ける



バタップ:あっぶねぇ…!容赦なく撃ってきやがる…!



カイ:(M)異常体本体に、能力効果があるってことだ



ペンスタン:バタップー!はぐ!はぐ!



バタップ:だから!お前はチートだからまじでやめろっ!



カイ:トトリ!ヨシュア!立てるか!



トトリ:なめんな。



ヨシュア:立つしか無いしね…。はやくトトリの治療がしたい。



カイ:あいつの異常性は自己強化の類だ。弾丸を肉眼で捉えて避ける程度には動体視力も強化されてる。



ヨシュア:ってなると、身体の強度も上がってる?



カイ:全体の底上げっていう認識の方がいい。何事も最悪を、だ



ヨシュア:さっすが。アーヘン卒は伊達じゃない



トトリ:ならどうする。



カイ:俺とペンスタンで行動範囲を限りなく狭める。トトリは隙を見てあいつの動きを止める。その僅か数秒を、ヨシュアが撃ち抜く。



トトリ:了解



ヨシュア:怪我しないでね、トトリ



トトリ:もうしてる…!



カイ:(M)まずはその厄介な動体視力を、奪う…!



0:部屋の電気が消える



ペンスタン:ええっ!?真っ暗になっちゃったけど!なんにも見えないけど!



カイ:お前は無敵だから安心しろ!



ペンスタン:酷いじゃん!



ヨシュア:(M)確かに有効打だろうけど。私も何も見えなくなった。どうする。考えろ。



バタップ:確かにい、見えないのは怖いな。いつペンスタンと肩がぶつかるかわかったもんじゃない。



ペンスタン:失礼でしょうが



バタップ:(M)視界が奪われたのはしんどいな。あの金髪、頭が回る。ナイスアーヘン。集中して聞け。足音、衣擦れ、呼吸、鼓動の音まで。



ヨシュア:くそっ…!見えない…!



カイ:(M)動体視力が強化されてるなら、聴力も強化されてるに決まってる。無闇に近付けない。かと言って暗闇の中で発砲しちゃ誰かに被弾する可能性もある。危険だ



トトリ:いつだ、いつしかける



カイ:俺が発砲したらだ



トトリ:この暗闇でか。ヨシュアに当たったらどうする



カイ:誰にも当てない



バタップ:(M)音からして、白髪のタフネスが左42°6m先。優秀な金髪が左48°9m先。ミュータントの女が右93°13m。ペンスタンは真正面9m。広すぎんだよ執行部寮



ペンスタン:…。



バタップ:(M)まあ、ペンスタンはさすがに動けねえよなあ。仲間をすれ違いざまに消しちまったってんじゃ笑えない。



カイ:行くぞ。トトリ



トトリ:…ああ。



ヨシュア:(M)資格情報が無い以上は、耳を済ませるしかない。音のする方に。



カイ:ペンスタン!!叫べ!!



ペンスタン:え!?なんで!?



カイ:いいから叫べ!!



ペンスタン:なんでもいいの!?



カイ:なんでもいい!!



バタップ:(M)叫び声で聴力まで奪うってか。音の発信源が分かるならありがてえ限りだが



カイ:たいやきいいいいいいいっ!



ペンスタン:カイたまに汗くさーーーーい!



カイ:ふざけんなおまえっ!



ヨシュア:(M)なんだ。カイは何を考えてる。



0:カイ、発砲



バタップ:(M)発砲音!?音の方角的には金髪から…!この暗闇で、目も慣れてない内に撃つか普通!当たってねえが、どんな博打だよあの金髪…!



カイ:ペンスタンまじでうざーーーーーい!



ペンスタン:カイまじでうざーーーーーーい!



0:連続で発砲



バタップ:(M)なんだなんだ、いよいよ音の情報が収集付かねえぞ



カイ:行け!!トトリ!!



トトリ:(M)静かに。呼吸は、最小限。音が、なるべく騒音に紛れる様に



バタップ:(M)トトリ?あのタフネスか?うるさすぎて音の方角忘れた。なんだ、ナイフでも持って突進か?意味ねえぞナイフの方が折れる。



0:バタップを捉える



トトリ:……ッ!



バタップ:お…っ。とぉ、ただの突進かよ。白髪タフネス



カイ:(M)よし。あとは、ヨシュアに合図を送るだけだ。大声叫べばいい。そんだけだ



ヨシュア:(M)なに。何が起こってる、誰がどうなってる。僕は何に向かって撃てばいい…!?



トトリ:―――ヨシュアァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!



バタップ:うっるせ…!



ペンスタン:あーーーーかえりたーーーい!



カイ:ペンスタン!もう叫ばなくていい!



ヨシュア:―――そこに。居るね。トトリ



ヨシュア:mutantミュータントModelモデル



0:構えた



ヨシュア:gunmanガンマン



バタップ:(M)まずい。完全に音の方角を見失った。どこから来る。誰が何をしかけてくる…!?



ヨシュア:―――撃ち抜け。



0:発砲、着弾



バタップ:ごほぁっ…!



カイ:今だ!拘束しろ!



トトリ:ああ!



ヨシュア:了解!当たってよかった!



ペンスタン:わたしもわたしも!



カイ:お前は触るな死ぬぞこの人!



ペンスタン:じゃあ応援しとく!



カイ:一気に締めにかかるぞ!



トトリ:わかってる!



ヨシュア:むっず、かしい…!



バタップ:こ、の…!離しやがれええええええええええええええっ!



カイ:おおおおおおおおおおおおおっ!



トトリ:うぉおぉおおおおおおおおっ!



ヨシュア:どりゃあああああああっ!



ペンスタン:頑張れええええええええっ!



バタップ:―――かはっ…。



0:バタップ気絶



0:『バタップOUT。ホトバシIN待機』



カイ:………。完全に気を失った



トトリ:……よし。



ペンスタン:おおお



ヨシュア:やったーーーーーっ!



ペンスタン:わーーーーい!



カイ:…よし…っ!



トトリ:もっとちゃんと喜べば?



カイ:うるさい



ヨシュア:あ!トトリ!怪我!大丈夫!?



トトリ:ああ、大丈夫。大したことない



ヨシュア:いやあるでしょ!?電気!電気つけよ!



カイ:電気どこだ。えっと



ペンスタン:確かこの辺だった気がする!



カイ:おい!動くな!まじで危ないから!



ペンスタン:ぶー。



0:電気ついた



カイ:あ、ここか。



カイ:(M)電気が着いたら。あいつらの姿が見えた。



ヨシュア:トトリーーーっ!ぼろぼろじゃんっ!



トトリ:そんなことない



ヨシュア:いやそんなことあるからっ!



トトリ:そんなことない



ペンスタン:うへぇー。痛そお。



トトリ:痛くない



ヨシュア:いや絶対痛いよそれは…。医務室行こ…?ね…?



トトリ:いい。いかない



ペンスタン:でも無事でよかった!いやほんとにっ!



0:アーヘン時代の光景と重なった



カイ:(M)……。なんだか少し。懐かしく感じた。



ペンスタン:カイ?



カイ:…。いいや、なんにもない。みんな。ありがとうな



0:静寂



トトリ:なに。気持ち悪いよ



ヨシュア:こら…!いま多分あれなの!認められた感じなの!



ペンスタン:…。へ。



0:カイの前に立った



ペンスタン:こちらこそ。だよ。カイ



カイ:………ああ。



トトリ:でも、こんな本気で奇襲までして殺しに来るなんてな



ヨシュア:そういえば、なんで僕達が奇襲に遭ってるって分かったの?



ペンスタン:ホトバシがトトリとヨシュアに渡す書類があるから届けろーって



ヨシュア:おお。すごい偶然だ。



トトリ:その書類ってのは?



カイ:ああ、これだ。



ヨシュア:……白紙じゃん



0:静寂



ペンスタン:ぷっ。



ヨシュア:ははっ



カイ:…は。



0:三人、少し笑った



ペンスタン:死ぬ死ぬとかいって、ホトバシ、やっぱりいいひとだよね



ヨシュア:素直じゃないのが可愛いところだと思う!



カイ:まったくだな、あの人にこんな一面があったとは



トトリ:…?どういう事だ?



ヨシュア:途中、バタップさんが言ってた、最終調整で何人死んでーみたいなやつ。あれ多分嘘。



トトリ:え?



ペンスタン:初めから殺す気なんてなかったんだと思う、バタップも本気じゃなかったっぽいし



トトリ:は?



カイ:だろうな、ステージ5が本気出せば俺達なんて瞬殺だ。あの異常性も、きっともっと上の段階があった



ヨシュア:初めからここまでしか使わないって決めてたんだろうね。



ペンスタン:はー。逆に文句言いたくなってきた。



トトリ:ああ、言いたい。すごく言いたい



カイ:じゃあ、帰るか。



ペンスタン:うんっ



ヨシュア:トトリ、立てる?



トトリ:立てる



0:トトリ、よろける



カイ:っと。しっかりしろよ、トトリ



トトリ:……。なんか、キャラ変わった?



カイ:俺は元からこんなんだ。



トトリ:…そうか



ヨシュア:はーー。疲れたーー。



ペンスタン:何か食べてから行く?



ヨシュア:いいね。食堂いこ、食堂。っと、その前に医務室



カイ:(M)まだ蝉の声が煩い。夏の日の晩。



カイ:(M)いつかを思い出す。夏は、嫌いじゃない



0:場面転換



0:特務室



ホトバシ:(M)2001年。8月15日。



ホトバシ:(M)カイ・シグス。ペンスタン・レイン。トトリ。ヨシュア・エーリヒ。計四名の最終調整完了の報告を、バタップ・ドレッドパーカーから受理。



0:場面転換



0:庭園、数日後



カイ:…。



ペンスタン:あー!カイ!こんな所にいた



カイ:おお、ペンスタン。もう任務の時間か?



ペンスタン:うーうん。まだだよー



カイ:だよな。焦った。どうした?



ペンスタン:別にー。ちょっと駄弁ってから行こーと思って



カイ:…そうか。暇つぶしか



ペンスタン:そ。暇つぶし



カイ:ああ。なんだ?そろそろ俺に懐いたか



ペンスタン:いいえ。大嫌いです



カイ:はは。ああ、俺も大嫌いだ



0:場面転換



ホトバシ:…ああ、もしもしぃ。なんだぁカルラコットぉ。



ホトバシ:…ああ。ああ、起きてる。ギリな



ホトバシ:………。ほお。そいつぁ



ホトバシ:―――面倒だな



0:場面転換



0:重要会議室



トトリ:ヨシュア。遅れるぞ



ヨシュア:待ってよお、急な呼び出しなんだからちょっとくらい許されるって



トトリ:許さないだろ、あの人は



ヨシュア:許さないなあ



0:入室



ヨシュア:すみません!遅れました!



トトリ:すみません



ホトバシ:ああ。説教は後にして。まあまずは座れ



ヨシュア:はい



カイ:遅かったな



トトリ:ヨシュアが寝坊した



ペンスタン:うわー。やってんねー。



ホトバシ:急な呼び出しですまんな。特務班結成から約一ヶ月がたった訳だが



ホトバシ:ここで。まあ過去最高級の面倒事が降り掛かってきた



カイ:過去最高級…?



ペンスタン:なにそれ



ホトバシ:ロシア最西端に位置する世界で最も面倒事の多い街。バグテリア法外特区。



トトリ:…!



ヨシュア:…。



ホトバシ:そこが。国家独立を図っている



ヨシュア:…は?



カイ:…。なるほど。



ペンスタン:それは確かに、過去最高級だ



ホトバシ:国家独立の日にちは、今からまた大体二週間後



ホトバシ:当然、中央はそれを許さないだろうなぁ。いま情報局連中がバグテリア攻略を練っている、が



ホトバシ:俺達特務班も。バグテリア攻略戦に参加する



カイ:はい。



ヨシュア:…バグテリア相手、ってなると、総力戦ですか?



ホトバシ:らしいなあ。アストレア、ナンバーズ含む執行官は全員派遣。監察官も五等以上は全員参加だ



ペンスタン:なにそれ。戦争じゃん



ホトバシ:ああ、戦争だ。言ったろぉ、過去最高級の面倒事だって



カイ:総力戦とは言いますが…。中央を丸投げしていいんですか。異常体は全国にいる。赤い林檎だってまだ確認情報すら取れていないのに



ペンスタン:…。



ホトバシ:そこは問題ない。



カイ:…?



ホトバシ:中央解放戦線。赤い林檎も、国家独立に噛んでいる。



カイ:(M)―――――嗚呼



ホトバシ:作戦の主は、バグテリアの国家独立をなんとしても阻止すること



カイ:(M)やっぱりお前は。目立ちたがり屋だな。こういうデカい事には、必ずお前が一枚噛んでる



ホトバシ:敵はバグテリア勢力、バラエティ。赤い林檎。俺達の司令はこれらの一掃



カイ:(M)本当にお前は。変わんねえなあ。



カイ:(M)―――アレジ。



ホトバシ:以上、命令を遵守しろ。



カイ:…。



カイ:了解しました。命令を、遵守します



0:『解答者達の午前』


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