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異能力者達の午後  作者: ゆーろ
異能力者達の午前
11/32

幕間

0:『幕間』



0:登場キャラ


アレジ:男


カイ:男


ペンスタン:女


アストレア:女


ビットマン:男


グローザ:女


ホトバシ:男


カルビス:男


アインズ:男


デザート:男


マルボロ:男


カルラコット:女



0:『セノ、アインズ、デザート、グローザ、ビットマン』



セノ:(M)西暦2001年。夏。



アインズ:――以上が。俺と相棒が出した結論だ。



デザート:……そうか。



アインズ:乗るも蹴るも、あんた次第だが。どうする



デザート:まさか。セノ以外に私に駆け引きを持ち込む中央職員が現れるとは夢にも思わなんだ



アインズ:生憎、うちの相棒も相当イカレちんぽだ。



デザート:なるほど。中央の裏切り者はお前達か



アインズ:そんな情報まで掴んでる。成程、考察屋だな



デザート:ああ。優秀だよ。彼女は。そしてお前が今。墓穴を掘った



アインズ:…あー。くそ。カマかけられたのは久しぶりだったからってことにしてくれ。相棒じゃあるまいし



デザート:その相棒と呼ぶそれが、主犯か



アインズ:ああ。次は相棒も来る。お前さんが、この提案を呑む場合。だがな



デザート:期限は



アインズ:二日後だ。また来る。それまでに決めてくれ。そう何度も来れる場所じゃあない



デザート:ああ。よく。分かった



セノ:(M)パズルは、揃った。ようやく、綺麗な盤面になった



0:『デザート、アインズOUT。アストレア、カイin』



グローザ:…



ビットマン:アンダンテ・S・グローザ



グローザ:…誰だあんた



ビットマン:おや。暗がりで見えなかったか。俺の顔が



グローザ:…ビットマン・ワイス…。監察局長が、何の用だ



ビットマン:ああ。ラインハルトから聞いていた通り、愛想がない



グローザ:…。



ビットマン:悲痛な顔だな。お前にもそんな感情があるとは



グローザ:…なぜ。私を殺さなかった



ビットマン:まだワンチャンスある。今はまだ裁判中だよ。てんやわんやだ



グローザ:そうか。さっさとしてくれ。もう、疲れた



ビットマン:……。嗚呼。



ビットマン:やっぱり、良いな。ひじょうに。欲しい



グローザ:また。これか。



セノ:(M)人類の原罪は。林檎を食べた事だという



0:『グローザ、ビットマンOUT



0:ペンスタン、ホトバシIN』



カイ:中央政府監察局。カイ・シグス。失礼します



アストレア:カイ。お疲れ様です



カイ:お疲れ様です。



アストレア:急な呼び出しですみません



カイ:とんでもない。それで、執行部のアストレアさんが、俺になんの用で



アストレア:ええ。編成異動が行われまして、その中にカイ。貴方の名前があったものでして



カイ:そんな業務まで。本当にお疲れ様です。それで、編成異動、というのは…。



アストレア:はい。現在担当している異常体の監察は他の監察官が引き継ぎます。今後は、彼らと行動を共にしてください



カイ:彼ら…?



ホトバシ:なんだ。このクソガキは



カイ:…。中央政府監察局、カイ・シグスです



ホトバシ:そうかぁ。で。なんなんだこのクソガキは



アストレア:今名乗った通りです。貴方の特務班に新たに配属された監察官ですよ。ホトバシ



カイ:ホトバシ…?



ホトバシ:はぁぁ。まぁた弱っちそうなのが来たな。いや弱っちぃのは別にいいが。部下が死んだら報告書が増える。俺はそれが嫌いだ



アストレア:ホトバシ



ホトバシ:あーあー、わぁってる。俺はホトバシだぁ。今日からお前の上官。になるわけだが。くれぐれも面倒かけるなよ、シグスぅ



カイ:ホトバシ…って、特等監察官の…!?



アストレア:はい。アーヘンでも何度か名前が出たと思います。彼が、異常体殺しのエキスパート。ホトバシ・カンラです



カイ:…。今日から、宜しくお願いしますっ…!



ホトバシ:うるせぇ。気合いが入ってんのは面倒なんだよなぁ。突っ込んで真っ先に死ぬタイプだ



カイ:(M)ラッキーだ。まさか。ホトバシさんの下で仕事ができるだなんて。思ってもみなかった。



カイ:(M)これは。好機だ。絶対に逃す手はない



アストレア:そして、特務班の三人目のメンバーです。入ってください



ペンスタン:…



アストレア:名乗ってあげてください



ペンスタン:…はい。中央政府執行部。ペンスタン・レインです



カイ:…。聞いた事がある。ステージ5の。異常体だな



ペンスタン:見下ろさないで。気分悪い



カイ:俺はお前の上官だ。ホトバシさんにならいくらでも膝を着くが。異常体の分際で俺に指図するな



ペンスタン:なんなの。なんでそんな上から物を言うの。本当に、貴方達が嫌い



カイ:好きなように言え。俺もお前ら異常体にはさっさと絶滅して欲しいと思ってるよ



ペンスタン:…っ。ホトバシ。私、この人と仕事できない



ホトバシ:うるせーよぉ糞ガキ共なぁ。頼むから面倒事増やすな、仲良くしろ



アストレア:カイ。貴方の気持ちは分かりますが、一応は背中を預ける同僚です。もう少し友好的にしてはどうでしょう



カイ:冗談じゃない。俺が尊重する命にこいつらは含まれてません



ホトバシ:ってお前。あれか。アーヘンの生き残りか



カイ:…はい



ホトバシ:こりゃあ、なるほどぉ。



カイ:…



ホトバシ:ラインハルトとアスカは。…。立派に死にやがったかぁ



カイ:…勿論です。ラインハルト教官も、アスカ教官も。本当に立派な方々でした。生徒を守る為に。立派に。お二人共。かけがえ無い俺の恩師です



ホトバシ:…。そうかぁ。なら。いい。



ペンスタン:アストレア。本当にこの人いれるの。



アストレア:はい。大丈夫。優しい人ですよ。カイは



ホトバシ:アステル。ビットマンからだ。お前もお呼びだと



アストレア:はい。すみません。二人とも。少し待っていてください



0:『アストレア、ホトバシOUT



0:アレジ、マルボロIN』



カイ:……



ペンスタン:こんなゴミを見るような目で私を見るやつがいい人なわけない



カイ:ご立派だな。自分は正しいとでも思ってるのか



ペンスタン:そんなつもりない。でも私は貴方みたいに人を下に見ない



カイ:下に見てない。軽蔑してるんだよ。化け物が



ペンスタン:化け物って呼ばないで



カイ:じゃあなんだよ。ひとつ念じれば人の首を飛ばせるお前らはなんなんだよ。



ペンスタン:…。貴方のデータ。見た。任務受託数は201件。達成数は106件。とんでもないペースだって騒いでた。でも。監察対象の殉死率は93%。



カイ:なんの問題がある



ペンスタン:…任務達成の為なら、平気で仲間に死んでもらう。それが、あなた



カイ:それが俺の仕事で、それもお前らの仕事だ



ペンスタン:…本当に。貴方みたいな人。嫌い



カイ:ああ。俺もだよ



0:場面転換



セノ:(M)この週末の午後は、終末に向けて動き出す



0:『カイ、ペンスタンOUT。



0:アインズ、カルビスIN』



アレジ:…。



マルボロ:よお。アレジ



アレジ:やあ。マルボロ。そっちはもういいのかい



マルボロ:ああ。全員点呼済みだ。ちゃんと居るよ



アレジ:……。赤い林檎のメンバーは、何人になったんだ



マルボロ:俺とお前、幹部連中含めて326人だ



アレジ:随分と。増えたね



マルボロ:まったくだな。最初は俺とお前の二人きりだったってのに。大事になっちまったもんだ



アレジ:……うん。



マルボロ:…あちぃな



アレジ:うん。暑い



マルボロ:〜〜。どーした、浮かない顔だなおいこら



アレジ:僕は。僕の理想の為に。一体どれだけの人を巻き添えにしてるんだろう。



マルボロ:…さあ?数えてんの?暇だなお前



アレジ:数えなくちゃならない。その死体を踏み躙って。僕は今、ここに居る



マルボロ:ばっかお前。そんな器用じゃねぇだろ。掛け算まで出来りゃ上々だろうが



アレジ:…ああ。大丈夫。大丈夫だよ。マルボロ。



アレジ:僕は。ちゃんと笑っている



マルボロ:……。おうっ。それでいいっ。よーーしゃ行くぞ、アレジ!



アレジ:ああ、マルボロ!



マルボロ:解放作戦、その16まで無事達成!今回の長旅、その舞台は〜どぅるるるる



アレジ:ロシア最西端!バグテリア法外特区!



マルボロ:さあさあ!時間は午後になりましたっ。初めっぞ!俺ら中央解放戦線!赤い林檎の大仕事!



アレジ:ああ。どいつもこいつも。有罪だっ。



0:深呼吸



アレジ:…よし。ありがとう、マルボロ



マルボロ:おう。行ってこい



アレジ:ああ。行ってきます



0:『マルボロOUT』



セノ:(M)激動は、確実に。着実に。動き始めている。



0:『デザートIN』



0:場面転換。バグテリア郊外。外壁



カルビス:ほぉー。随分と久しぶりだなぁ、バグテリア



アインズ:なんだ、相棒。来たことあったのか。



カルビス:ああ。どっかの誰かを偽って入ってみた。のに、お目当ては既にアーヘンに居たからよ。再び偽ってトンボ帰りだ



アインズ:…。お前それ。三年前か



カルビス:…



アインズ:お前、半日以上帰ってこなかった日あったな。あの日だな。ああ、そうだそうだ。八年経った今でも。忘れもしねぇなおい



カルビス:…



アインズ:お前とビットマンの失踪庇うのにどんだけ俺が苦労してたと思ってんだ?お前は見たことあんのか、カルラコットのあのあれ。



アインズ:「ふうん。カルビスとぉ。ビットマンが、半日も不在、ねぇ。ああうん。別に?ただほら。偶然にしては、出来すぎだよねぇ?ハハァ、じゃないよ。ハハァじゃあ。」



カルビス:似てねー



アインズ:やっべぇんだぞあいつの眼光まじでっ!馬鹿野郎!馬鹿野郎!!



カルビス:うっるせーなっ!こっちだってやる事やってたんだよっ!もし仮に最悪の事態になったら俺らの事中央に漏れるかも知んねぇ案件だったんだっ



アインズ:後出しじゃねーか先言ってから行けよそもさんお前に信頼もクソもねぇがなっ



カルビス:喧嘩ーっ!はいもーっ。喧嘩ーっ!



デザート:なんだなんだ。お前の相棒とやら。随分と、騒がしいな。ブローカー。



カルビス:あぁ〜ん



アインズ:よお。二日ぶりだ



カルビス:ああ。あんたがデザート・D・クラウン。だなぁ。いかついなぁ。ステージ6。こら。おい



デザート:そういうお前が。カルビス・ラングナー。中央のもう一人の裏切り者か



カルビス:え。なんでこいつこんな偉そうなの?



アインズ:きっと育ちが悪かったんだろうよ



デザート:ああ。育ちは、良くはなかったな。お前達よりは良い物を食って良い女を抱いていたが



カルビス:へえ。そいつぁ、なにより。中世の貴族らしいな



デザート:…。どうしてお前がそれを知っている。セノといい。先生はプロファイリングでもして残しているのか。私の過去を



カルビス:いいや。ただのかま掛けだ。存外間抜けだな。あんたも



アインズ:おーい相棒



デザート:はっ。なんだなんだ。思っていたより厄介な客人からの提案だったんじゃないか。



カルビス:怖い目だ、凶器を持った人間の目だなぁ。そりゃ



アインズ:相棒



デザート:ああ。殺しておいた方がいいかな。お前も



カルビス:はっはぁんっ。殺してみたりするかよ。俺を。おまえがぁぁ?ちゃんちゃら、だな



アインズ:やめとけ相棒



デザート:決めたよ。殺しておこう。



カルビス:思ったより即断即決ぅ。なんだな



デザート:いいや。腹が立っただけだとも



アインズ:ちっ。



デザート:――誓約。



カルビス:はっはぁ!容赦ないステージ6っ



アインズ:BOXボックス



0:箱の中に身を隠す



デザート:…。どういう、意味だろうか。お前達は情報局員。即ち。ただの人間の筈。だと、思ったが



アインズ:こっちにもこっちの事情がある。目を見る事が条件なのは知ってる。えっちなマジックミラーボックスで引き篭るよ



カルビス:相棒ぉ。お前の箱は変わらず狭いし近いな。キスしていいか



アインズ:なんでなん?



デザート:これは参った。思っていたより。ずっと。ずっと。殺しておいた方がいい。



アレジ:SCRAMBLEスクランブル



デザート:…ほう。



アレジ:呼ばれてとび出てじゃじゃじゃーん。で、なにこの状況



カルビス:はっはぁ。来たなぁ。赤い林檎ぉ



アインズ:引きこもりはここまで、でいいか



カルビス:いいだろ。いいよなぁ?



デザート:ああ。お前の暇潰しに付き合った私が馬鹿だったな



アインズ:ったく。煙たくてしゃーねぇ。箱の中は禁煙だっつの



カルビス:わりぃわりぃ。



デザート:成程。なるほどな。見えてきたな。展開が、な。



アレジ:僕は何も聞いてないよ。聞いてない。情報局の人間が居るだなんてことも、聞いてない。



カルビス:言ってねぇの?



アインズ:とりあえずここに来いとだけ



カルビス:お前それでよく来たなぁアレジ・ロンドン



アレジ:毒を食らわば皿までって言うし。どの道アンタもいずれ会いたかったところだ。バラエティ首領



デザート:赤い林檎。お前の噂はバグテリアにも届いている。異常体の人権確保運動と銘打ち、テロ行為を繰り返す組織のリーダー。思っていたよりずっと若いな



アレジ:実年齢は結構いい歳だよ。ベビーフェイスなの。僕



デザート:ふはっ。歳を食わんのも怖いものだぞ



カルビス:さあ。揃ったな



アレジ:それで。僕をここに呼んだのはなぜ?さっきそっちの黒髪情報局員が使ってたのは異常性だね。何が目的だい?何を要求したくてここに呼んだ?



カルビス:質問が多いなぁ。一個に絞れよ



アレジ:一個ずつ。全部答えてよ



アインズ:じゃあ。順を追って説明しようか。



カルビス:まず。赤い林檎。お前をここに呼んだのは



アインズ:異常体人権確保。このすんばらしい大義の手助けがしたい



カルビス:ご立派じゃねぇの。中央でも有名だ。元4等監察官。中央史上、最悪の反逆者だってよ



アインズ:そんなお前も今やビッグネーム。異常体からは英雄視される噂もまちまち。



カルビス:現在赤い林檎構成員数は300人前後、だったなぁ



アインズ:お前さんを呼んだのはお前さんのネームバリューと、お前さんが持つ構成員。お前さんが掲げる目標。その全ての折り合いをつけた上で



0:デザートの肩に手を置いた



カルビス:ここに居る。デザート・D・クラウンと。手を組んでもらいたい。



デザート:…。



アレジ:なるほど。なら、一旦聞くよ。一旦ね



カルビス:次はぁ。アインズの異常性について。だな。そう、こいつは異常体。推定ステージは5



アインズ:因みに中央にはバレてない



カルビス:こいつぁ人間を偽った異常体で、俺の大事な大事な相棒だ。このままじゃあ、いつかバレた時。こいつぁ中央に飼い殺しにされる



アインズ:うわぁーーーんっ!そんなの嫌だよォ〜



カルビス:って事で。俺たちは中央を潰したい。



デザート:待て。何か顔に着いているぞ。ラングナー。こっちを向け



カルビス:んんん?なにがぁ



アインズ:ばか。目ェ合わせんな



カルビス:あ



デザート:――制約。私はお前達に嘘をつかない。お前達も私に嘘をつくな



カルビス:…っとぉ。



アインズ:(M)すげぇな。嘘をつく。っていう発想が出てこない。脳回路から消えた。そういう概念ってのが、今俺には。相棒にも。ない



カルビス:はっはぁ。んで。何聞きてぇの



デザート:カルビス・ラングナー。つらまない口上は必要ない。この話を立案したのはお前だと、ブローカーから聞いている



カルビス:ああ。その通りだな



アレジ:ああ、確かに今の物言いだと。相棒を助けたいから中央を潰すって聞こえるね



デザート:それは真実か



カルビス:いいや。嘘だ



アインズ:嘘でも思ってろよ



カルビス:嘘つけないもぉん。いま、おれ



アインズ:悲しいや



デザート:真意を言え。お前の目的はなんだ。カルビス・ラングナー



カルビス:嫌いなんだよ。中央も。世界も。何もかも。



デザート:破壊願望か。



アレジ:若しくは破滅願望でしょ。とんだイカレちんぽに目をつけられたもんだ



カルビス:お前らみたいな化け物相手に口先ひとつでちょろまかそうだなんてのが無理な話だったわけだ



デザート:ああ。観念して。端的に。要求を言え



カルビス:ああ。異常体の街、バグテリアと。異常体の組織、赤い林檎。お前ら手を組んでくれ



アレジ:それはさっき聞いたけど。手を組んでどうするってんだい



カルビス:バグテリアを。国家独立させる



0:場が凍る



アレジ:…は。



デザート:面白いな。勿論、私の思想にも国家独立はあったが。何度想定しても前準備段階で中央に叩かれるのが関の山だった



アインズ:そのための俺たちだ



カルビス:「内通」は俺達に任せろ。帳尻も合わせてやる



デザート:…ほう。



カルビス:俺達が出せるチップは、ふたつ。



アインズ:国家独立が確定段階に移行するまで、情報を内通する。俺達が危機に陥らない範囲での手助けと、錯乱もしよう



デザート:二つ目は



カルビス:俺達が。敵にならないって事だ



デザート:……。



アレジ:…。



カルビス:もし。蹴るなら蹴るで好きにしろ。ただ、次はない



アインズ:俺達の関与しない所での独立運動は全て摘発する。ステージ6。赤い林檎。バラエティ。その全部を俺達で太刀打ちできるか知らんが



カルビス:確実に足は引っ張れる。



アインズ:それも千切れるくらいにな



デザート:……。ああ、よそう。ここまで話して、よくわかった。お前達は。私が殺しておいた方がいいと。心から思うくらいに。有効で、厄介な駒だ



デザート:制約を破棄する。



カルビス:ほ。それは。乗るってことか



デザート:…勿論。乗るさ。お前達が嘘をつかない範囲で語った隠し事がどれほどの物かは知らないが。動機が衝動である内は問題ない。



デザート:それに。どんな悪手でも。まずは、キングから。だからな



アインズ:なんだぁそりゃ



デザート:なに。ちょっとした。呪いのようなものだ



カルビス:…で。お前はどーすんだよ。赤い林檎。



アレジ:……ああ。いいさ。手を、組むよ



デザート:まあ。そうだろうな。異常体の街、バグテリアの国家独立は。即ち異常体国家を作る事だ。お前の持つ、異常体人権確保とは相性が非常にいい



アレジ:うん。そうだね



カルビス:よおし。確定。だな



デザート:ああ。確定だとも



アレジ:…



0:アインズは手を叩いた



アインズ:ハハァ。だったらまずやるべきは



0:ポケットから携帯を取りだした



アインズ:メアド交換だ。これ。俺のメアド。これ。ちなみにな。この携帯な。最新



デザート:ああ、私も最新機種に最近買い換えたんだが。まだ扱いに慣れんくてな…



アインズ:違う違う、そこじゃくて。



デザート:むむ。



カルビス:…。俺達も交換しとくか?メアド



アレジ:そうだね。必要だ



カルビス:……



アレジ:…。カルビスって、言ったかな



カルビス:ああ。なんだ



アレジ:……。異常体の国家を作って。それで僕らは。幸福になれるのだろうか



カルビス:……さぁぁ?俺らの目的は中央に対抗する大型組織の提携。その先のことは知ったこっちゃねぇな



アレジ:だよね。なんでもない



カルビス:ただ。



アレジ:…ただ?



カルビス:お前が今そんな顔をしてるって事は。そりゃお前の幸せじゃねーって事じゃねぇの



アレジ:……



カルビス:でーも、異常体人権確保の1番の障害は中央。これに変わりはねーだろ。だからまずは。



カルビス:俺と一緒に。全部ぶっ壊そう



アレジ:…。ああ。本当に。君が敵じゃなくてよかった。



カルビス:あ?なんでよ



アレジ:僕はね。腹の底が見えないやつが一番嫌いなんだ、デザートの方がよっぽどマシだね。



カルビス:辛口



アレジ:評価だよ。デザートも言った通り。君は。君たちは。厄介この上ない



カルビス:ああ、そう。



アインズ:だからっ!ここだってつってんだよっ!



デザート:怒鳴らないでくれ。優しく教えろ



アインズ:はぁぁぁい、ここをねぇぇぇぇ、押してからねぇぇぇぇぇ、そんでねぇぇぇぇ、あのねぇぇぇぇ



アレジ:…。カルビス



カルビス:はたまたなんでい



アレジ:君は相棒のこと。本当に守りたいって思ってないのかい



カルビス:…ぶはっ。俺に守られなきゃならねぇ程。アインズはベイビーじゃねーよ。なにより。俺とアインズはビジネスライクだしな。



アレジ:………。そっ。か



カルビス:けどまあ。死んでほしくぁねぇと。思ってるよ。



アレジ:それは、本音?



カルビス:いんや。嘘だ。



アレジ:……はは。僕が中央に居た頃に、君ともしも出会ってたら。本当に仲が悪かったと思うよ



カルビス:はっはぁ。かもな



アレジ:…。力は貸す。中央も潰す。ただ。少し、待ってほしい



カルビス:まあお仲間との相談もあるだろうよ。そこは暫くは待つさ



アレジ:うん。友達に。ちゃんと言わなきゃ



カルビス:おう。



アレジ:ああ、そう言えば。カイは、元気にしてる?



カルビス:あー。最近入ったあいつか。おう、期待の新人だって騒がれてるよ



アレジ:そっかあ。やっぱりすごいなあ。カイは



アインズ:だからぁぁぁぁぁ



デザート:いや、言われた通りにやっているぞ私は



カルビス:あーーもういつまでやってんだよこらタコこらっ!



アインズ:こいつまじで意固地!絶ッ対にホーム戻りやがるっ



カルビス:貸せ!自分でやった方が早いだろうがよっ



デザート:触るな。私の携帯だぞ



アインズ:うるさーーー!?お前さんが機械音痴だからだろうんちうんちっ!



デザート:下卑ている



アインズ:はぁぁぁんんんん



カルビス:うっせーよぉ、近所迷惑だろうがよぉ



デザート:まったくだ。あの野次馬が駆けつけたらどうする



カルビス:おいやめろ。噂すると来るんだよ



デザート:ああそうだった。やめておこう



アインズ:おれぁ別に絡みねぇしなぁ。いい噂は聞かなかったが



0:場面転換



0:ブルーストリート



セノ:は、は、ぶぁあうぇだっっつざぬっっくしょぉおおいっ!



セノ:…ずび。なんだ。噂されてる?いやだなぁ、人気者は困っちゃうよっ。本当にっ!もうっ!やだやだぁああぶっっっくしょいぃっ!



0:場面転換



0:バグテリア郊外。外壁



アレジ:(M)…。世界には。まだ、居るもんなんだな。やっぱり。化け物達が



アレジ:(M)どこまで。どこまで行けばいいだろう。目の前の障害を。全て壊してきた。そうして今僕は、ここに居る



アレジ:(M)あとどれほど、進めばいい。少し。ほんの少しだけ。



アレジ:(M)―――疲れてしまった。



カルビス:さあ。じゃあ俺らは中央に一旦戻る。業務が山ほどあるんでよ



アインズ:俺がな



カルビス:サボってる場合じゃないんだ、こんな所で



アインズ:俺がな



カルビス:まあ。俺の分の仕事はもうやってくれるやつ見つけてるからいいんだが



アインズ:俺だな



カルビス:そんじゃあ、二人とも。またな



アレジ:うん。また



デザート:ああ、待て。カルビス・ラングナー



カルビス:はいぃぃ?



デザート:保険だ。契約を交わせ



カルビス:ほぉ。いいぜ。構わねぇ



アインズ:おい。内容も聞かねぇでお前は



カルビス:いいんだよ。どーでも。ほれ



デザート:―――「契約」



カルビス:(M)――「虚偽」



デザート:私はお前達を裏切らない。お前たちも、私を裏切るな



カルビス:破ったら?



デザート:死んでくれ。



アインズ:ひゅう。直球



カルビス:ああ。いいぜ。勿論。いくらでも。



デザート:なら。成約だな



カルビス:ああ。そうだな。



アインズ:…ったく。満足かよ。首領



デザート:ああ。満足だ。ありがとう



アレジ:てゆーか。こんな高い外壁どーやって降りんの。首領さんはともかく。君らどーやって



アインズ:BOXボックス



カルビス:よっと。



アレジ:ああ、箱乗り移動



アインズ:それじゃあ今度こそ。またな。



アレジ:二人とも。



カルビス:次はなんだよ。



アレジ:カイに、宜しく



カルビス:はっ。おう。言えたら言っとくわ。



アレジ:ありがとう



カルビス:そんじゃあな



アインズ:ばぁーい



0:二人退場



アレジ:…。中々に、癖の強いおふたりだったね



デザート:ああ。まったくだ



0:バグテリア郊外



アインズ:しっかし、まぁ。恐ろしい同盟関係もあったもんだ。



カルビス:まったくだなぁ。おっかねぇ契約まで結ばされたし



アインズ:お前。やったろ



カルビス:やるだろあんな馬鹿みたいな契約。その為にお前が異常体って話で俺に疑いの目が向かねぇようにしたんだしよ



アインズ:ああ、それで。やたらと持ち上げてくれると思ったら。まあいーよ。お前の異常性であの契約やり過ごせんなら



カルビス:よゆーよ。よゆー。契約書破り捨ててシュレッダーにかけたようなもんだし



アインズ:やってんなぁ



カルビス:さあ。タクシーで帰ろう。タクシーで。



アインズ:バカお前。高くつくぞ。



カルビス:足もな



アインズ:ハハァ



カルビス:はっはぁ



アインズ:んで。相棒。面倒事だが。



カルビス:まぁー。なんとしてもあいつは仲間に引き込みたい。あのまま死んでくれりゃそりゃ上々だが



アインズ:まあ。そこはお前に任せる。使い所次第だろうよ



カルビス:だ、な。そんじゃあ、相棒



アインズ:ああ



カルビス:俺がタクシーで帰る領収書お前の分切ってやんねぇ〜っ!



アインズ:俺にだってタクシー代くらい領収書でおろせる権限あるわふざけんなお前っ!



0:場面戻り



デザート:さて。じゃあ私も戻るが。今後。宜しく頼むよ。アレジ・ロンドン



アレジ:ひとつ。いいかな



デザート:なんだろうか



アレジ:君は。どうして中央と対峙しているんだ



デザート:ああ、答えよう。隠すことでもないし。同盟ならば腹を割るのが礼儀だ



アレジ:こりゃ、どうも



デザート:私には。その昔から掲げた信念がある。結果、私は中央と意見が食い違った。



アレジ:その大義ってのは?



デザート:完膚なき平等だ



アレジ:随分と曖昧だね



デザート:曖昧なのだよ。実際



アレジ:…。その平等ってのは。異常体も。人間も含めて、平等なのかい?



デザート:そういう事じゃない。私の求めた平等は。結果として。より良い平等だ。私は小より大をとる



アレジ:それじゃあ中央と大差ないじゃないか



デザート:どうだろうか。中央は至って不平等、不条理じゃないか。異常体を無理やり収容して、元来力で劣っている旧人類が実験を握る。これは結果として君や私のような強力な反乱因子を産む最悪手だ。



デザート:悪手は嫌いじゃないが、そそらない



アレジ:じゃあ、君は国家独立後、異常体の手による独裁制を敷くって話?



デザート:それが。最も。不満の声を潰せるだろう。異常体を上流階級者にし、旧人類には今まで通り汗水流して労働に勤しませる。



デザート:ただでさえ異常体の世界人口は増え続けている。いつか。必ず。グラスから水は溢れる。そうなった時が、旧人類社会の終わりだ



アレジ:…。



デザート:仕方が無い。をいかに受容させるか。誰もが誰も不満の声を飲み込めるのなら。そういう状況であればこそ。私の平等だ。



アレジ:最もらしい。正しい人だね



デザート:どうだろうな。君の言う通り。存外中央と私の思想理念に大差はない。ただただ、人が人である為に。この違いだ



アレジ:じゃあ、人口異常体の製造をしているのも。中央とぶつかる日のためだったってことかい。グローザを作ったのも君だろ



デザート:ああ。そういえば君の元に渡ったのか。どうだった。使える駒だったろう



アレジ:論外。作戦地域の人間に変に絆されてろくに仕事もしないまま死んだよ



デザート:…死んだのか?アンが?



アレジ:うん。僕が最後に見たのはアストレアと対峙するグローザの姿だった。確実に後はないだろ



デザート:……。どうだろうな。アストレアならば。収容で終わり。という可能性も十分にある



アレジ:えぇ。そうなの?ていうか知り合い?



デザート:世界でたった二人のステージ6だからな。あいつは、ああいう人間を殺せない。そういうやつだ



デザート:それに。最初の問に答えるのならば。私にも出来る。と、そう言いたかったのだ。アストレアと。私の、たった一人の。恩師に



アレジ:………。そっか。じゃあ最後



デザート:ああ。



アレジ:僕はね。平等を望んだことは無い。僕は僕たちが最も快適に生きられる場所を求めている。ただそれだけだ



デザート:ああ



アレジ:もし。それに反するような事があれば。僕は君を殺す。



デザート:今。言ったな。私を殺す。と。



デザート:――――私を、か。



0:怖い



アレジ:……。いつかも見た。表情だ。君はよく似てるね。アストレアに



デザート:ふは。我ながらそう思うよ。もしそうなるならば。やってみればいい。どの道、結果は変わらんよ。私が捻る



アレジ:どこまでも。結果主義だ



デザート:そうだな。私の全ては。結果に帰依している



アレジ:………。



デザート:さあ。問答は済んだな



アレジ:うん。もういい。ありがとう



デザート:それじゃあ。赤い林檎。



アレジ:また、ね。バラエティ。



アレジ:SCRAMBLEスクランブル



0:「アレジOUT。ビットマンIN」



0:アレジはどっか行った



デザート:(M)より深く。寄り縋る。災い独り歩かずは、研ぎ澄まして、飲み下す。



デザート:……。月。だな。満月ではない。今日で。二日目だよ。アストレア



セノ:やあっ!デザートっ



デザート:セノか



セノ:むむ。面白そうな気配がしたけれど。君一人かい?



デザート:いいや。今まで居たよ。沢山



セノ:なんだよなんだよっ。なんで混ぜてくれないんだよっ



デザート:たまには蚊帳の外も悪くないだろう



0:携帯を取り出す



セノ:すぐ携帯触る。現代っ子か



デザート:ああ。もしもし。ポルジッコか。私だ。バニーとリットンを本社まで連れてこい。ああ。頼んだよ



セノ:こりゃまた。久しぶりだなぁ。リットンに会うのは。で、で、で?何が起こるっての!今から!なんなら今からやり直して見てくるけど!



デザート:今にわかる。ここからだ。やっと、決着だ



セノ:…へぇ。じゃあ、今回はセーブにしとこうかな



デザート:言われなくてもついてくるのが、お前だな。



セノ:そ。セノ・アキラで〜す



デザート:…セノ



セノ:なあに?



デザート:結局のところ聞けていなかったが。お前は異常体なのか



セノ:…いいや?あー、うん。どうだろうね。どっちなんだろう



デザート:ふは。まあ、どちらでもいい。



デザート:我々が異常体。と呼ばれるのは、いつ頃からだっただろうか



セノ:?確か文献じゃあ130年前くらいから、かな



デザート:気に食わない。だろう。異常なはずも無い。旧人類がつけた畏怖の象徴だ。地域により様々な呼び名があり。様々な蔑称があり。時代と共に移り変わった



セノ:そうだね。そうだとも。そろそろ頃合だって言いたいのかな



デザート:ああ。我々は、もう異常体と呼ばれるのべくしてここに居ない



セノ:じゃあ次はどうする?パラミシアとか?



デザート:そうだな。



0:デザートは少年のように笑った



デザート:「異能力者」など。どうだろう



セノ:………ははっ。



セノ:それ。セノ・アキラがいいねしましたっ



0:「デザートOUT。カルラコットIN」



0:場面転換



0:中央政府。本庁



カルビス:そーれそれそれっ。帰りましたよーーっ、と。多忙で困っちまう



アインズ:本当に俺だけタクシー自腹かよ。見損なった



カルビス:これ以上見損なうことあんの?



アインズ:ねーよ。つーかなんで俺がビットマン役すんだ。お前がやれよ



カルビス:しゃーねーじゃんよ。俺多分カルラコットに疑われてるし。ただの仲良しで疑われてんならまだしも虚偽の異常性がバレるとかしゃれならん



アインズ:ならさっさとしろ、見つかんぞ



カルビス:はいはい。―――「偽装」



ビットマン:あー。あー。



カルビス:んー。いや。ちょっと違うな



ビットマン:あー。あー。あー。えー、風呂上がりに耳掃除をすると。湿っている



カルビス:んー。よし。そんな感じだ。いいぞ相棒



ビットマン:悪くないな、相棒



0:部屋に二人



ビットマン:暇だな。



カルビス:暇だなぁ



ビットマン:めっちゃ暇やん。相棒いねぇと調子でねーーー。やる気もでねーー。腰いてーーーーーしねみぃ〜〜〜



カルビス:それな〜〜〜髪毟りてぇ〜。



ビットマン:意味わかんねぇ〜〜〜。



0:部屋に二人



ビットマン:……カルラコットが来るまで。あと……。3分ってとこか。



カルビス:待て待て。お前まさかっ!



ビットマン:……くぅ〜わぁ〜がぁ〜たぁ〜。



カルビス:やったなぁ〜お前なぁ〜



ビットマン:もっかいいっとく?もっかい



カルビス:狙うなぁアインズお前なぁ



ビットマン:くぅぅぅううわああああがあああたたた



カルラコット:何をしているんだい。ビットマン



ビットマン:何もしていない。



カルビス:お疲れ様だぁぁ、カルラコット



カルラコット:ああ。カルビス。お疲れ様、久しぶりだね。久しぶりだ。仲良しだね。2人は



カルビス:ああ



ビットマン:ああ



カルラコット:まあいいさ。それじゃあ。聞こうか。本題。大方予想はつくけれど



ビットマン:ああ。今回はカルビスからの申請書審議だ



カルラコット:…ふむ。じゃあ、聞こうか。



カルビス:―――監査室から。



カルビス:元赤い林檎構成員。アンダンテ・S・グローザの解放を、申請する。



0:『幕間』




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