表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/31

私の好きな人はリキトです

「ちょっと霧斗くん!どこいってたのさぁもうリキトのライブ終わっちゃったよ?」


 霧斗が戻ってくるやいなやそう言ってくる梨華。霧斗は頭をかきながら謝罪した。


「ごめん…トイレ(待機室)に行って戻ってきたらもう始まってたから…後ろ(中心)でライブを見てたんだ(してたんだ)


「梨華姉ちゃんそんなに霧坊を責めないでよ。|霧坊もちゃんと《リキトとなって梨華ちゃんを》見てたんだから」


 霧斗をフォローするように美緒も言った。それを聞いた梨華は分かったとばかりに美緒の頭を撫でた。


「そう!!霧斗くんは知らないだろうけど私リキトからのサインももらっちゃったの!!いいでしょ!」


 美緒の頭を堪能したあと勝ち誇ったかのように霧斗(リキト)に言ってきた。もちろん霧斗はリキト本人なのでなんとも思わないのだが一応返事はしておいた。


「そうか、よかったな…」


「それでねリキトのピアノ演奏を真正面から見てたんだけど、何とリキトと目があったのよ!!それを見た私は嬉しすぎて死にそうだったの!」


 梨華の凄いまくし立てに霧斗は困惑していた。そしてポツリと心の中で思うのだった。


 梨華の好きな人ってリキトなのか。少し…残念だな。いや、でもリキトって俺だよな?でも何だろう…リキトが俺だと分かっていても少し悔しい。


 梨華は霧斗がそう思っている間にもリキトが梨華にしてくれたことを話す。


「梨華ってそんなにリキトが好きなんだな…」


「うん!!私はリキトが好きです!!でもなんかリキトの雰囲気と霧斗くんの雰囲気がなぜか少し同じような気がするんだけど」


 霧斗は少し驚いた。完璧に雰囲気も変えていたはずなのに梨華に雰囲気が同じと言われたからだ。


「気のせいだろ…もう遅いし、また明日…」


「うんまた明日ね!」


 そうして梨華は家に帰っていった。


~梨華~


 梨華は家に帰るとすぐ自分の部屋にこもった。


「リキト…かっこよかったなぁ…でも何だろ…私、リキトが好きなはずなのに霧斗くんと一緒にいるとなんか胸がドキドキしてくる…」


 梨華はいつの間にか霧斗に恋をしていた。けれどもリキトにも恋をしている。


「どうせリキトなんて私がどう頑張っても恋人には…明日霧斗くんに私の気持ち…打ち明けて見ようかな…」


 その呟きは車の音にかき消された。


~霧斗~


 霧斗は家に帰るとすぐリキトの方のSNSアカウントを開いた。そしてSNSにリキトとして新しい情報を発信した。

 その内容は今まで歌ってみた動画ばかりあげていたリキトが初のオリジナル曲を一週間後に上げるというものだった。

 リキトは早速パソコンを開き曲作りを始めるのだった。


「雰囲気が同じ…か。梨華だと学校で言いかねない。もう明日…俺がリキトだと言うことを言おうかな…そして俺も…梨華のこと…好きになったみたい…」


 そうして急いで作曲をし作詞もしたのだった。そして次の日がやってきた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ