出会いと不安
予知夢…見たことはあります
突如玄関を囲むように黄色い光が空から降ってきた、光青の言っていたことは本当だったのか?!
『ついに召喚された…久々の外かな?』
召喚?!まだ全身が光ってて見えない…空から光…目撃者がここに集まる前に家に入れた方がいいのか?とりあえず隠したほうがいいだろう…
「誰だか知らんがとりあえず家に入れ!」
『はーい』
「あら陽太おかえり、あら?後ろの天使さんはどなた?」
「母さん…ただいま…天使?」
振り返ると背の高く、少しオレンジがかった白い羽の青年がいた。
「君は天使…なのか?羽や角…君は誰だ」
『はじめまして、僕の名はオリジン、天使じゃなくて鬼神だよ。召喚してくれてありがとう!』
「オリジン…鬼神…どういうことだ?…」
「とりあえず陽太とオリジン君はリビングで話をしましょう?」
「そうだな…オリジン、騒ぐなよ?近所迷惑だからな」
『わかった』
僕は手洗いうがいをしてから二階の自室に鞄を置き、リビングに行った。オリジン…召喚…もしかしてあの学校でも昔召喚が行われていたのか?
『この家広いね、陽太のお父さんはいつ帰ってくるの?』
「オリジン……召喚をなかったことにできるか?」
『えーもう?色々したかったのに』
「可能なんだな?」
『一応ね、でも』
「まって!一体どういうことなの?」
母さんが割って入ってきた。母さんに学校の七不思議と玄関であった出来事を説明した。
「空から光!?どうしましょう…あの学校で本当に良かったのかしら…とりあえずオリジン君の事情を聴きましょう」
『えっとね……召喚カプセルに入ることを決意して今まで眠ってたんだけど、適当な人、召喚した主は自分をコントロールできることが条件で召喚されるよ、そして近所に同じく召喚された知り合いの気配を感じることかな?それくらいかな』
「そうか、オリジンの知り合いは恐らく私立山岡高校にいる、校長先生か学校の関係者は何か知っているはずだ」
『よし明日は学校に!』
「駄目だ、僕が明日確認してくる」
「危険じゃない?大丈夫?」
『あいつは温厚だから大丈夫だと思うけど、一応姿消してついていくよ』
「わかった…透明にさせてついてこさせる、母さん夕飯の用意手伝うよ」
「ありがとう、じゃあこれをおねがい」
『自分も』
「おとなしくしててくれ」
『はい…』
『「「いただきます」」』
『ご飯おいしいです!あれ?お父さんは?』
「オリジン君…それはね…」
「父さんは亡くなった、もう帰ってこない」
『あ、ごめん…』
『「「ごちそうさまでした」」』
「オリジン話はまた明日しよう、僕の部屋には入るな」
「わかった…』
オリジンが近所にいるという知り合いの気配を察知できるのなら相手も気づいている可能性もある、今回の騒動に少なからず巻き込まれるだろう…どうすれば…とりあえず明日の準備だけするか…あ…校舎の地図…校長室…
「オリジン君…相談があるんだけどいい?」
『いいよ…まずなんて呼んだらいい?』
「お母さんでいいわよ、それで…相談なんだけど陽太と警一郎…陽太のお父さんの話なんだけどね…」
「陽太が中学生になった頃…予知夢を見るようになったの、その夢は事件とか人名に関わる夢を見たの」
「それで予知夢かどうかは特に考えず急いで父さんの所に相談しに行き、そして警察官である父さんは現場に行って予知夢の通りに起こりかけた事件を解決したらしいの」
「それから陽太は予知夢を報告して父さんが解決するというのを繰り返して、そしてある日陽太はまた予知夢を見て父さんも巻き込まれる事件を見たの」
「そして父さんに言ったうえで引き止めようとしたの…でも…警一郎は現場に行った…そして大事故から少女一人を救って…警一郎は…亡くなってしまったの」
『そう…悲しい話だね…あれ…相談は?』
「警一郎が亡くなってから陽太の予知夢も無くなったの…何でだと思う?」
『予知夢は珍しい能力だからなぁ…父さんと陽太が二人合わさって予知夢という能力ができたんじゃないかな?予知夢が見えなくなったのはそれが原因じゃないかな?』
「なるほど…ありがとう…暗い話をさせてしまったわ…オリジン君!これからもこの家にいていいからね!何があったかは話したい時にしてね!」
『ありがとう!母さん!』
「布団はここに用意しておくから、朝は六時に起きれる?」
『多分大丈夫だよ』
「わかったわ、これからも宜しくね!」
『うん!』
ちなみに『』は人ではない存在の吹き出しです
できるだけ続けます