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転生するのも楽じゃない!  作者:
第二章 転生
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8歳ですか!?

 夕食も終えて紅茶を前にお話し合いです。それにしても塩は分かりますが、お父様はどうして紅茶の茶葉を持ち歩いていたのでしょうか?


「さて、お父様、お話をしたいのですが宜しいですか?」

「ああ、俺も聞きたい事ばかりだ」


その後、お父様から聞いた私の情報はあまり無くて、年齢が8歳だった事くらいでした。


…………8歳!!!


ショックで床に膝をついて両手で体を支えてしまいました。漫画だったら"ガーーーーン"と効果音が文字で表現されていたでしょう。


「サ、サーラ?大丈夫かい?」

「…………ええ、大丈夫です」

「あまり大丈夫そうに見えないが?」

「厳しい現実を受け入れるのに少し時間が必要なだけです。気にしないで下さい…」


暫く打ち拉がれた私は分かっていた事でもあり、今更嘆いても仕方がないので現実を収納の奥の奥の奥に押し込む事にしました。8歳って書いた紙を薬術用の瓶に入れて、ポーチにギュギュッと押し込みました……その間、お父様は何も言わずに見守ってくださいました。少なからず何かを察していた様です。

 その後、お父様には簡単に転生についての話をしました。


「それじゃぁ、サーラは24歳の魂なんだね」

「はい」


お父様は納得顔で頷いています。会話が大人びているのが気になっていたのでしょうか?


「えっと、二人の時は別の名前で呼んだ方が良いかい?」

「何故ですか?」


少し困った顔で聞いてきたお父様、どうされたのでしょう?


「正直、私は以前のサーラを知らないから、君をサーラと呼ぶ事に抵抗は無い。でも、君は本来なら違う名前で呼ばれていたんだろう?急にサーラと呼ばれる事に戸惑わないかい?」

「私は…どの道、もとの名前で呼ばれる事はできません。だったら、どんな名前でも同じです。以前のサーラを知っている人が…サーラと違う、呼びたく無い!と言われるのでしたら違う名前でも良いのですが、お父様が嫌でないのでしたらサーラとお呼び下さい」


「分かったよ」


お父様が"サーラ"を知らなかった事は、私にとってはいい事たったのかも知れません。


「私は24歳でしたので、8歳として振る舞えと言われても…」


お父様は頷いてくれました。


「……転生と言う事は事故か何かで死んだのか?」


痛ましそうに私を見るお父様ですが…


「はい、まぁ…色々と…でも、魔物や冒険者のいるこちらの世界では珍しくもないですよね?」

「ああ、そうだな。サーラの母親も28だった」


そうでした、この人は愛した女性を亡くし、娘も、生きてはいても別人になってしまったのですよね…


「お父様…」

「サーラの所為ではないよ…だが、今日は少し疲れたな、サーラも転生したばかりなのに色々有って疲れているだろう?話は明日にして少し休もうか?」

「そう、ですね」


クリーンの魔法を使った後、お互い割り振った部屋に入りベッドに倒れ込みます、さすがに疲れました……





"ゴン!"


「いてて…」


何かが結界に当たる音で意識が浮上しました。

此処(私の部屋のベッドの上)で結界にぶつかるのはお父様しか居ません…外には強固な結界を張ってあります。


「お父様?」

「すまない、起こしてしまったな」


「どうして……」


ダメだ眠くて頭が働かない…


「今日だけでも…娘を抱いて寝たかったんだが…君からしたら知らない男が一緒に寝る事になるんだもんな。考えが及ばなくってすまなかった」


咄嗟に、戻ろうとするお父様の手を掴んでいました。


「娘に手を出さないで下さいね」

「なっ!頼むからその姿でその発言は…///勘弁してくれ」


頭を抱えるお父様の手を引きベッドに寝転ぶと、お父様は隣に寝転んで私の頭を不器用に撫でます。

そっと抱き寄せられて、お父様の胸に顔を埋めました。


背中を包む手が震え不規則に上下する胸、頭上で吐息も震えています。


私にはどうする事も出来ず…ただ、冷えた胸を温めるようにすり寄る事しか出来ませんでした。


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