プロローグ
「……こんにち、は?」
「はい、こんにちは」
私は確か………
あー、うん、アレはアレか、ウチのバカチンがやらかしたな、そう言えば……
混ぜるな危険って書いてあったよな?
なんで混ぜた?
「あの」
まぁ、研究所内だったし、緊急アラームが鳴ってたからすぐに隔離されたと思うけど、そうでなかったら半径、数キロ範囲でこの先数十年、草一本生えないでしょうアレは……いや、そんな危険物を置いておいた私も悪いのだが……
まぁ、今更言っても仕方がない。
最悪、百数十人規模で死人が出てるが……大丈夫だったと思いたい。
うかつだったなぁ〜
「あの!」
せめて実験室の扉が閉まっていれば…
何がしたかったのかな?
「おーい」
殺したい程恨まれてたのかなぁ?
だからって、他人を巻き込むなんて…
「もしもーし」
それで自分も死んだら馬鹿としか言いようが無い……
「あっ!クロキタニンサンデキシトラDXが!!」
「何ですって!!」
「あー、やっとこっちに戻ってきたぁ〜」
「えっと、どちら様?いや、それより!!クロキタニンサンデキシトラDX!!」
「はい、嘘でーす」
ドヤ顔にイラッときたから、拳を握ってみました。
「ごめんなさい!!ごめんなさい!!取り敢えず話を聞いて下さい!お願いしますから!!」
思考の海から戻ってきた私の目の前には先程ご挨拶した綺麗なおねーさんが涙目で、いや、アレは号泣?とにかく縋り付かんばかりに訴えてきました。
「ごめんなさい」
それからお姉さんの説明が始まりました。