表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
YouTuber 青星声ver.1 ~水橋拓真は選ぶ~  作者: わ→たく。
【声優になりました】
50/50

番外編3 【検証ドッキリ】 先輩が高校生なのにビールを飲んでたら後輩はちゃんと止めるのか

 この動画は高校生時代。 すなわち、YouTuberなりたての時に撮ったドッキリ動画。


 「空翔(そらと)!  今日さ、拓真(たくま)にドッキリやらない?」

  学校の昼休みの時間に心絆(ここな)は、空翔の教室に遊びにやってきて机を思いっきり叩き一瞬クラスを静かにした。


 何事も無かったかのように空翔の前の席に座り企画の内容を伝える。

 「こんな飲み物見つけたの!」

 昨日ネットサーフィンしていた時に見つけた『子供のビール』と言われるアルコールが入っていない炭酸のりんごジュースのような飲み物(あくまでも作者の感想)。

 「あれでしょ? 先輩が高校生なのにビールを飲んでたら後輩はちゃんと止めるのかとかそんな感じでしょ?」

 図星をつかれると返答に困るな。

 「うん。 まあそうなんだけどどう? やらない?」

 「拓真を騙すなんて俺にはできない」

 何いい子ぶってるんだよ。 まあニヤけているってことはやってくれるってことだよ・・・・ね?




 こんな会話があった後のはじめの土曜日。 今日も仲良く空翔の家で撮影が始まった。

 「しゃぁ〜! どうも皆さんこんばんは青星声(せいせいせい)のココナッツと」「ソラトと」「ミズタクだ」

 ドッキリをすぐに始めるよりも動画を撮ったあとの休憩時間に飲む方がリアリティがあると思うのでとりあえず偽企画として『目隠しをしながら粉を調合したらすごいことになった』を進める。


 「タイトルを見て怪しい粉を調合するんじゃないかって思ってる人もいるかもしれないけど、今回やるのはこれ」

 ミズタクがカレー粉を机の上に並べて紹介を始めた。

 この企画を考えたのは私だけど先週時間が空いてたのかミズタクだけだったから買い物から何まで全てミズタク任せの動画。


 ドッキリの動画で流す時は早送りにするけどこの企画もドッキリの動画を出す前に出そうかな。 面白かったらだけどね。

 でも、張り切って準備してくれたのに早送りにするのは可愛そうだよね。 うん。

 なんて考え事をしてると話を聞いていたのかとミズタクに怒られてしまった。

 いつもは逆なのに。 なんか悔しい。

 しかも、私が悔しがっているのがわかると意味不明なドヤ顔。 絶対今の顔アップにしてやるんだから!


 「今回持ってきた粉は」

 「カレー粉ね」

 粉はって言うとやっぱり危ない粉に聞こえちゃうよね。

 突っ込まれたのが嫌だったのかミズタクが口を尖らせた。 キャッ。 かわいい。 かわいすぎます。

 たまに見せるこの顔。 たまらない。 とか考えてるとまたミズタクに怒られそうなのでここら辺でやめておきます。はい。




 それからカレー粉を調合したんだけど三人とも配分を間違えまくった。

 ミズタクなんてシナモン食べれないのにほかのスパイスを入れているつもりなのにシナモンしな取ってないから百パーセントシナモンを水に溶かしたシナモン水をご飯にかけて食べてる。

 シナモン水じゃなかったら私も手伝うんだけど、さすがにシナモン水だとね。

 ミズタクはある意味汗をかきながらもちゃんとスプーンが動いている。

 ソラトはと言うと・・・・うん。 カレーを見るだけで口の中が辛くなってくる。 そんなカレーを平気な顔をして食べているソラトは何者なの?

 私は・・・・うん。 聞かないで。 まずカレーは茶色いのが普通だと思うんだけど私の茶色じゃないから。

 うん。




 私的にはこっからが本番。

 カレーを食べている時に私たち先輩がビールを飲んでいたら後輩は止めるのかドッキリ!

 「ナッツさあ。喉渇かない?」

 「かわいたなー。何かソラト飲み物くれない?」

 自分でもすごく棒読みなのがわかる。

 ミズタクも飲む?と聞いた後、ソラトは冷蔵庫へと向かい、ビール(子供のビール)をとって帰ってきた。

 「これしかなかったけど、これでいい?」

 ラベルが貼ったままだと子供のビールだと分かられてしまうのでラベルを剥がしたが、本当に子供のビールだと知らなければアルコールが入っている本物のビールだと勘違いしそうなほど似ている。

 ミズタクは何も考えていないのか「はい」とはじめは答えていたが、マジマジと見た後には「いや、僕達まだ高校生ですよ」と弱めに注意をしてくれた。

 しかし、それで終わっては動画的にも面白くない。

 「いや、カメラ止めとけば証拠も残らないし飲み物それしかないならそれでいいんじゃない?」

 ソラトがカメラの電源を切るふりをした。

 ソラトから瓶と冷蔵庫の中で一緒に冷やしていた三つのグラスを奪って躊躇なくビールを注いだ。

 その後ミズタクは開けちゃった。 と小声でつぶやいただけで止めようとはしない。

 私的にはここで強く『ダメ』と言って欲しかったけど、小声でつぶやくだけなら本当にビールを飲むしかないよね。

 「せっかくビール飲むんだから乾杯しようよ」

 「乾杯の音頭とかやる?」

 ソラトも乗ってくれたおかげで雰囲気は少しだけでも高まったんじゃないかな。

 ビールを配り、乾杯をするために二人にグラスを持たせる。

 「・・・・っぱり」

 ミズタクが久しぶりに口を開いた。

 「やっぱり、法律は守った方がいいですよ。 YouTuberだからってこういうことやってたらいずれ歯止めが聞かなくなって人としての道を外れて行ってしまう気がするんです。 だから飲むのはやめませんか?」

 やっと強く言ってくれた。 ふざけた顔もしていないし真面目に怒ってくれた。 ドッキリではなくこういうことをやっていたら今の言葉に泣いていたかもしれない。

 しかし、ドッキリなのにここでやめても面白くない。

 なので私はまだ悪い先輩を演じます。

 「もう開けちゃったんだしミズタクも飲もうよ」

 いつもなら場の流れに流されるままのミズタクも今日だけはとても意志が固いみたい。

 本当なら私たちが飲んで反応を見ようと思ってたんだけど、作戦変更。

 無理矢理にでもミズタクに飲ませてジュースだと認識させてドッキリだと気づかせる作戦に変更した方が良さそうだよね。

 ソラトに目で合図を送るとミズタクの背後にスゥーと向かい往生際が悪いぞと両腕を掴んだ。

 暴れるミズタクの鼻を掴み息苦しくなり口を開けるのを待つ。 なかなか口を開けないので少し焦ったが、息が続かなくなり口を開けた。 その瞬間を狙ってミズタクの口の中にビール(子供のビール)を入れ今度は口をつまみ吐かせないようにする。 未だ飲み込んではいないものの味がわかったからなのかミズタクの頬が少し上がった気がする。

 口から手を離すとミズタクはゴクンとビールを飲み込んだ。

 「そういうことですか」

 ソラトの拘束も解け自由になったミズタクはバーカと一言放ち私たちを軽く一発殴り、恥ずかしくなったのか両手を降りながらカメラに映る範囲でうろちょろしてヤメヤメと動画を終わらせようとしている。

 目的は果たせたのでこれ以上とっても意味がないので締めをとって今度こそ本当にカメラの電源を切った。

 「もしかしてカレーの動画ってこのドッキリのための偽企画だったんですか?」

 そうだけどと伝えると本気で落ち込んだ顔をしていたので、カレーの動画も締めをとってドッキリの次に投稿することにした。





 ここから私のドッキリは誘拐など、どんどん過激なドッキリになって行った。

しゃぁ〜! どうも皆さんこんにちは作者のわ→たく。です。

『YouTuber 青星声ver.1 ~水橋拓真は選ぶ~』全50話完結いたしました。

今日まで読んでいただきありがとうございました。

将来なりたい職業ランキンング上位で人気のYouTuberを題材とした作品でしたが、ちゃんとYouTuberに慣れていたでしょうか。

この作品を投稿したのは2018/12/1そして本日は2018/12/31と一ヶ月間久しぶりに連載させていただきました。

予約投稿で投稿しているので評価はまだわかっていませんが、たくさんの方に読んでいただけていたら幸いです!


さて、この作品のタイトルは『YouTuber 青星声ver.1 ~水橋拓真は選ぶ~』とver.1と付いています。

もしこの作品を読んでくださっていただけている方がいましたらver.2も書いてみたいと思います。

この作品の続きになるのかこの作品の平行世界での物語にしようかまだ悩んではいますがまた、皆様に読んでいただけたらと思っております。

それでは最後になりますが、この作品を最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。

またお会いしましょう! バイバイ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ