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YouTuber 青星声ver.1 ~水橋拓真は選ぶ~  作者: わ→たく。
【YouTuberになりました】
5/50

【本気】底辺YouTuberが小説書いてみた。

 「しゃぁ〜! どうも皆さんこんばんは青星声(せいせいせい)のココナッツと」「ソラトと」「ミズタクだ。 今回は僕が企画を持ってきました」

 「いつもは企画会議をしてから撮影をするんだけどこれは企画会議なしに撮影してるからどんな動画になるかわからないけど今日は何やるの?」

 そう。

 今回は企画会議なしに動画を撮り始めた。

 吉野先輩の家にメンバーが揃ったら即座に撮影を始めたのだ。

 「このチャンネルもおかげさまで千人を超えましたじゃないですか」

 「本当にみなさんのおかげです。 ありがとうございます」

 「視聴者が増えてきたからってわけじゃないんですけど、こんな企画をやってみようと思います。 『弱小YouTuberが本気で小説書いてみたらどうなるのかシリーズ』」

 企画会議をしていないからというのもあって先輩二人の頭の上にはてなマークが見える。

 「どういうこと? 私たちがこれから小説を書いて行くってこと?」

 「いや、今回は僕がお二人に内緒でライトノベルもどきの小説を書かさせていただきました。 しかし、この作品にはまだタイトルがついていないので今回はお二人に読んでいただいてタイトルをつけてもらおうという企画です。」

 二人の顔は引きつっていた。

 あからさまに面倒さいって顔をしないでください。

 「企画もちょっと行き詰っていたし、企画は面白いけどシリーズってどういうこと?」

 「よくぞ聞いてくれました。 今回は作品を読んでいただいてタイトルをつけてもらうんですが、もしも、読みたいとこの動画のコメント欄にコメントをしてくださる視聴者さんの数が多ければネットに投稿するか、出版社に投稿してみるなどやってみようかなと思ってます」

 この企画がそこまで大きくなると思ってもいなかっただろうナッツさんは僕にしてはいい企画じゃんとか思っていそうな顔してる。

 その顔たまらないっすわ。

 「それでどんな内容なの?」

 「それは読んでからのお楽しみということで」

 「いや、俺たちは読むからわかるけど視聴者さんにあらすじをってこと」

 あ、そういうことか。

 これじゃあ視聴者さんはつまらないもんね。

 やっぱり企画会議で段取りの確認は大切だな。

 「この物語は、小説家の物語。 デビュー作はヒットしたがそれ以降の作品では目立った作品の出せてなく、いつ首を切られてもおかしくない作家水瀬優(みなせゆう)。 中野美梨(なかのみり)は優の担当編集者で、優の作品がヒットしないのは全て自分のせいだと思い、次の作品が売れないのであれば退社を決めていた。 焦っている美梨と呑気に作品を作っている優。 一応、四つの作品の一章だけは作ったのたが、美梨の心を揺さぶれる作品はあるのか? 二人の方向性の違いに美梨は怒りを感じ、退社届けを書こうと考えるまでに。 小説家としてただ書ければいいやと思っているダメダメ先生を美梨は構成できるのか? という物語ですのでもしも、読みたいと思った方はコメントよろしくお願いします」

 あらすじを読み終えてそれでは読んでくださいと言おうと思った時にはもう二人は原稿を読んでくれていた。

 自分の描いた作品を読んでもらえるのは嬉しいが目の前で読まれるのは流石に恥ずかしくて死にそうだ。


 一時間経っても読み終わる気配がないのでまた後日撮影することになり、その日はほかの企画を進めて終わった。


 一週間後、あまり好みではなかった小説ではあったらしいが最後まで読んでくれた。

 これから僕の小説にタイトルを付ける所だけの動画を撮影する・・・・つもりだったが、先週撮っていたはずの動画は録画ボタンを押していなかったらしくとれていなかったらしいので改めて撮影することになった。



 「はい。 ということで読んでいただきましたがどうでしたか?」

 個人的な趣味とは合わないけど作品としては面白かったや、最後のオマケが特に好きだなど色々な感想をもらえたのがとても嬉しかった。

 「それでは、タイトルをつけていただきたいのですが大丈夫ですか? それでは、ソラトさんからお願いします」

 ソラトさんはホワイトボードにタイトル名を書いていてくれていた。 くるりと回すと『人生』と書かれていた。

 「人生ですか。 理由はなんですか?」

 「いや、もう本当に簡単に作家と編集者の人生を描いたストーリーだったからストレートに『人生』にしました」

 人生という漢字をみると少し堅苦しい小説なのかなと思われるかもしれない。

 ライトノベルは大抵堅苦しくないタイトルが多いいのであ得てそこに堅苦しそうなタイトルがあるって言うのもそそられるかもしれない。

 「私は逆にライトノベル風のタイトルの方がいいかなって思って『リアルと妄想』ってタイトルにしました」

 このタイトルがライトノベル風なのかは別としてリアルと妄想という響きがとても個人的に気に入った。

 この勝負は・・・・

 「それではどちらのタイトルにするのか決定いたしましたので発表させていただきます」

 部屋中に緊張感が漂う。

 「タイトルつけるの上手い人に受賞したのは、ドゥルルルルジャン。 ナッツさんの『リアルと妄想』です。 おめでとうございます」

 「え? あ、私? わーい」

 棒読みなのが気になるが特にこの動画のオチも考えていなかったので受賞したナッツさんに無茶振りをして動画は終わった。


 『リアルと妄想』という作品は以前投稿させていただいた作品です。

 もし宜しければ『リアルと妄想』もご覧くださいませ。


 「お疲れっした」

 メンバー内のルールで初めの挨拶からお疲れ様でしたまでの録画した部分しか使わないというルールを作ったため、この単語を言えば撮影は強制終了だ。

 もしも、このまま動画を続けていたら墓穴を掘っていたかもしれないからだ。

 撮影も終わったので休憩に入った。

 三人は一斉にスマフォを手に取った。

 すると、同時に三人のスマフォがなり始めた。

 これは、三人同時に電話がかかってきたわけではない。

 ツッタカターからの通知音が部屋じゅうに響いていた。

 ツッタカターとは若者に人気のSNSの一つで僕たちは視聴者さんたちとのコミュニケーションの一環として使っている。

 そのため視聴者さんからメッセージが来ることもある。

 何が描いてあるのだろうと覗き込むとそこには、

 「やったよみんな! 一週間だよ。 一週間。 このままの勢いあれば銀の盾なんてすぐだよ」

 心絆さんの言う通りかもしれないと近い未来を想像した。

 何が一週間なのかと言うと、一週間前のチャンネル登録者数は約千人だったのが、約二千人にまで伸びていたのだ。

 それに気づいた視聴者さんからお祝いのメッセージが三人のツッタカターに届いたのだ。

 しょうもないリプが送られてきたりした時の鬱陶しさとは違い、今日のこの通知音はいつまででも聞いてられると思うくらいだ。

 「この勢いで有名YouTuberとコラボしたら他力本願ではあるけどもっと銀の盾に近づくんじゃないかな?」

 「空翔ナイスだわ」

 「でも実際、有名YouTuberはいろんな無名YouTuberからコラボ依頼が多く来るらしくて大抵無視してるみたいですよ」

 実際、チャンネル登録者数二千人ごときのYouTuberがチャンネル登録者数何百万人のYouTuberに依頼なんてたかが知れていると笑われているかもしれない。

 今日はそのまま流れ解散という感じで今日の撮影は終わった。


 吉野(よしの)先輩の家からの帰り道、心絆(ここな)さんと近くのコンビニに寄った。

 「やっぱり売ってないよね」

 コンビニに寄ると一目散にアイスケースに向かうが毎回売ってなく肩を落としてしまう。

 この時期だから売ってないのかただ単にこの店が仕入れをしていないだけなのか分からないが無いものはしょうがないと諦めていた。

 でも今の時期って普通に置いてありそうなんだけどな。

 そう思い店員さんに聞いてみると、人気商品ですぐになくなっちゃうらしい。

 欲しいなら仕入れるよ?

 と言ってくれたが、それなら同じ理由で僕がバイトしているコンビニでも置いていない日があるのでそっちで買うことにした。

 しかし、落ち込んだ心絆さんをみるのも素敵なので今年は黙っておくことにした。

 何日かしたら置いてあるだろうけどね。

 「何か変こと考えてなかった?」

 「しょんにゃごどぎゃんぎゃえてないっすよ〜。 っていだいです」

 女の勘とほっぺたのつねりは怖いな。

 つねり終えた心絆さんはひらめいたと店内をうろうろし始めた。

 「何してるんですか?」

 「新しい企画思いついたの! コンビニって大抵欲しいものが揃ってるじゃん? だから、個人的に思うコンビニに置いてあって必要ないものと逆にこれを置いておいてほしいって物の紹介動画とかどうかな?」

 ある有名YouTuberが『コンビニで一番いらないものは何?』ってタイトルで出していたと思うけど、コンビニで働いている僕としては一度やってみたいと思い来週の企画はこれで決まりですねと答えた。

 迷惑な客だと思われたかもしれないが、特に欲しい物もなかったのでそのまま何も買わず現地解散となったが、来週までにコンビニで要らないものと欲しいものを考えてくるようにと、課題をもらった。

昨日の投稿に続き本日も観覧していただきありがとうございます。

昨日ぶりです。作者のわ→たく。です。

投稿したてと言う事で何日かは毎日2本投稿をしていこうと思いますのでよろしくお願いします。

さて、今回の5話目は主人公の拓真が小説を書いていました。 もしかして名前は違えど、拓真はもしかして・・・・。 なんてそんなことはないのですが(笑)

(どう言う意味かわからない方は是非作者の他の作品を読んでください)

それではまた明日6、7話でお会いしましょう。

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