私は。 私が。
トントントン。 ドアをノックする音がする。
「どうぞ」
数回しか会ったことはないが、見知った顔の人物が「失礼します」と入ってくる。
「本日、ミズタクにサプライズで登壇させていただきます。 青星声のココナッツと」「ソラトです」
よろしくお願いします。 と挨拶をしてくれた。 本人にはいえないけどココナッツさん大学生なのに中高生みたいで可愛い。
「お久しぶりです。 こちらこそよろしくお願いします」
女の子だけで話したいことがあるといいソラトさんをココナッツさんが追い出した。
「水輝さん。 お久しぶりです。 また会えて嬉しいです」
ココナッツは水輝に近づき手を握って嬉しさを猛アピールした。
何だろう。 会えて嬉しいと言ってもらえるのは嬉しいけど、なんか怖いな。 そんなこと言ったら失礼だよね。
水輝は学校に通っていた頃夏休み明けにクラスに行ってもクラスメートに一ヶ月合わなかったら人見知りをしてしまうくらい人見知りで、ぐいぐいくる人が少し苦手で会った。
「水輝さん。 そろそろリハやりますので移動お願い致します」
それからしばらく今日ここまでくるのにソラトさんが電車の中でーーーーとか、スタッフさんが呼びに来るまで他愛もない話をした。
「はーい。 今行きます。 それじゃあ行ってきますね。 今日はよろしくお願いします」
そう行って水輝は部屋を出ようとしたがココナッツに腕を捕まれ止められた。
「水輝さん。 水輝さんってミズタク・・・・水橋拓真のことが好きですよね? 私と勝負しませんか?」
いつもなら何のこと? ととぼけてリハーサルに向かうのだがココナッツさんの手を振り払えなかった。
「勝負って、勝負って何するんですか?」
何私焦ってるの? 落ち着いて。 水輝は深呼吸をして心を落ち着かせた。
「私は、ミズタク。 いや、拓真と付き合っているんです」
え? 勝負も何も私の負けじゃん。 何? それがわかっていながら勝負しないかと聞いてきたの? 腹黒。
「そう思っているのは私だけかもしれない」
どういうこと? ココナッツさんのただの妄想? あーもう。 意味がわからない。
「青星声の動画を投稿しなくなった少し前、私たちはーーーー」
ココナッツはあの日のことを話した。
「今思うと私に非がああったと思う。 けど、その場の雰囲気・・・・。 いや、私が子供だったから。 私は二人と今日まで一度も合わなかった。 いや、会えなかった。 会う資格がないと思ってたから。 拓真からの連絡も無視してた。 だから自然消滅ってやつかな。 それともまだ付き合っているのかわからない状態なんです。 でも、今は違う。 きちんと謝ってまた拓真とやり直してから三人でYouTuberをやりたい」
ずっと一緒にいたのに好きな人が落ち込んでるのにも気づいていなかったんだ私。
「それで、勝負って何なの?」
ココナッツは一度唇を噛み、答えた。
「今の拓真は私よりも水輝さんのことが気になっていると思うの。 完全に水輝さんのことが好きならばそれでいい。 けど少しでも私にも気があればよりを戻したいと思ってるの。 自分勝手なのはわかっている。 だからもし、今日の私たちが出演させてもらえるコーナーのクイズで私が勝ったら拓真に確かめさせて。 もしも負けたらもう拓真に言い寄らないから」
それ、勝負じゃないじゃん。 でも、もしもたくっちゃんがココナッツさんのことが好きならば言い寄られないってなれば私にもチャンスが訪れるかもしれない。 その可能性を信じ、この勝負を受けてしまった。
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ナッツさんがいのっちゃん近づいてオフマイクで耳打ちをしているけど、何話してるんだろう?
「それでは水輝さんチーム。回答をお願いします」
「Dの【料理】【コラボ】珍しい食材を使って料理をしない学生が料理してみた。」
正解は『Bの料理】【コラボ】料理をしない学生が珍しい食材を使って料理してみた。』と電光掲示板に表示された。
やっぱり覚えてもらえてなかったか。 残念だな。
この結果により個人的には不本意ではあるが僕たちの勝利が決定した。
「それでは負けた水輝・ソラトチームの代表として水輝さん、メディアで語られていない秘密を一つ教えてくださーい」
いのっちゃんが間違えた時には会場全体が沈んだような空気になっていたが司会進行役のナッツさんのお願いしますの言葉により会場中に野太い声が響いた。
初めは渋っていたいのっちゃんも最終的には「実はーーーー」と話し始め大盛り上がりでコーナーが終わった。
コーナーが終わると同時にナッツさんとソラトさんはステージから退場になるみたいだ。
ソラトさんは普段はあまり喋らないがこの舞台上ではよく喋ってたな。 青星声を始めた時にはこうなるとは予想もしなかったよね。
退場する前に一人づつコメントをもらうことにした。 初めはソラトさんから。
「・・・・楽しかった。 また来たい。 だから呼んで」
短いコメントだったがそれがソラトさんらしいと青星声時代からのファンの方そうな人は満足そうな顔をしていた。
そして、最後はナッツさんからコメントをもらう。
しゃぁ〜! どうも皆さんこんにちは作者のわ→たく。です。
2人の美女が男を取り合う!? ふざけるな! こっちは、こっちは・・・・。
なんて思いながら書いていました(笑)冗談ですけど。
それではまた明日も読んでください!




