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YouTuber 青星声ver.1 ~水橋拓真は選ぶ~  作者: わ→たく。
【毎週投稿始めました】
15/50

【初コラボ】初コラボでミズタクフリーズ!?

※本編に話が戻ります。

 四月も終わりに近づいてきた。

 四月二十二日の土曜日。

 ラジオの方は十八日に第三回目を投稿したばかりだ。

 再生回数、コメントやグットボタンが右肩上がりに伸びて行っていた。

 第三回を投稿した途端SNSアプリのツッタカターで集めていたお便りの数も増えていた。

 「ラジオ始めてから再生回数に、チャンネル登録数も増えてるしラジオ効果すごいじゃん」

 心絆(ここな)さんに頭を優しく撫でられた。

 「これからも頑張ってね。 それじゃあメインも頑張るよ」

 いつもは吉野(よしの)先輩の家で撮影をしているのだが、今日は大学の教室に呼び出されていた。

 何をするのかも聞かされていないので本当に何をするのか。

 「しゃぁ〜! どうも皆さんこんばんは青星声(せいせいせい)のココナッツと」「ソラトと」「ミズタクだ」

 「いつもはソラトの家で撮影してるんだけど今日はある大学の教室で撮影しています」

 「なんで、今日はここで撮影なんですか?」

 ナッツさんは僕の顔を見てニヤリと笑った。

 「今日はチャンネル登録者数も十万人間近になった青星声初のコラボ動画です。 ということで早速この教室に入ってもらいましょう。 この方々です」

 そういえば四月の頭にはメインチャンネルのチャンネル登録者数は八万人目前だったのだが、約一ヶ月でもう少しで十万人、銀の盾がもらえそうなところまでやってきていた。

 メインチャンネルと同様にminiもチャンネル登録者数は上がってはいるものの十万人なんてまだ夢の話だ。

 教室の扉が開いて入って来たYouTuberは・・・・

 「はい、Canto(カント)のカナですー」 「カトーです。 よろしくお願いします」

 僕の一番好きなYouTuberであるCantoのカナさんとカトーさんのお二人が教室の扉から入って来た。

 カナさんとはCantoの一人で、右目下のホクロがチャームポイントなスポーツができるらしいが、見た目は細身でいかにも文系というような見た目な先輩。

 カトーさんはカナさんとは逆で運動ができそうなくらいガタイはいいが運動音痴らしい。

 そんな二人がタックを組んだCantoはみるみる人気YouTuberになっていった。

 そして、その二人の手にはケーキがあった。

 「ということでCantoさんとコラボさせていただくことになりました。 本日はよろしくお願いします」

 「よろしくお願いします。 今日、四月二十五日はミズタクの誕生日だと聞いていたのでケーキを用意しました! お誕生日おめでとうございます」

 え? うそ。 なんで? まだまだ弱小な僕たちとコラボしてくれるの?

 など、出てきてくれた瞬間は思ったが、あまりにも驚いてしまって少しばかりフリーズしてしまった。

 「おーい。 帰ってこーい」

 ナッツさんが僕の顔の前で手を振ってくれたおかげでフリーズもすぐに治った。

 「今日で僕は卒業ですか?」

 まさかCantoさんに会えるなんて思ってもいなかったし、誕生日をお祝いしていただけるなんて夢にも思わなかった。

 ちなみにこのコラボ動画は今日投稿ではなく、四月二十五日に投稿予定なので今日四月二十五日はとCantoさんは言っていたのです。


 その後、お祝いをしていただいたのちCantoさんの動画にも出演させていただいた。


 大学を離れ、都内某所のアミューズメントパークに来た。 こんな有名な場所で撮影の許可が下りるなんて有名YouTuberさんは違うな。

 「はい、Cantoのカナですー」 「カトーです。 今日も頑張って行きまっしょう」

 いつも動画越しに聞いている挨拶だ。 生で聞けるなんて感動だわ。 感動。

 「今回はこの方々に来ていただいております。 どうぞ」

 「しゃぁ〜! どうも皆さんこんばんは青星声のココナッツと」「ソラトと」「ミズタクだ」

 ということでとCantoさんたちにこのチャンネルの宣伝を簡単にしてもらったから多分、さっきのドッキリ再生回数伸びるんだろうな。

 「今日は、青星声の皆さん? 野球が好きだということで、野球対決をして行きます」

 「うちのカトーは野球経験者ですけど、青星声は経験者いるんですか?」

 全員卓球経験者ではあるけど野球経験はないんじゃないかな? ソラトさんはまず、あんまり野球に詳しくない。 僕も経験者ではないけどナッツさんもただの野球ヲタクなだけだろうし。

 「はい! 私、中学生の頃野球をした経験があります」

 ナッツさんってただの野球ヲタクなだけじゃないの? たまにこの配球はおかしいとか言ってたから高度なヲタクなのかと思っていたけど経験者だったとは。

 カトーさんと守っていたポジションでの苦労話などで盛り上がってしまい僕たち三人は取り残されてしまった。

 カナさんがいい感じに起動を戻してくれたおかげで企画説明へとようやく入ることができた。 オープニングだけで二十分近くかかってるよね。


 「今回は青星声とバッティング、ピッチング対決をしていきたいと思います。 三本勝負で戦っていき、負けたチームには罰ゲームがあるというシンプルなゲームなんですけど、自信はありますか?」

 全くもってありません。

 ソラトさんも同じことを思っていたようで首が取れるのではないかというくらい回している。


 三本勝負ということでCantoさんたちはカナさんが二回出場することになった。


 先鋒ソラト。 中堅ミズタク。 大将ココナッツ。 VS 中堅カトー。 先鋒・大将カナ


 今回のルールとしてはソラトさん、カナさん、僕の三人は未経験者ということでフェアゾーン(バッターボックスから前に)飛ばしたら一ポイントもらえる事になった。 経験者の二人はフェアゾーンに飛ばしたら0.5ポイントもらえることになった。 そして、ホームランと書かれた直径三十cmくらいのボードに当たれば二ポイント獲得ということになっている。 一人二十球なのでソラトさんと僕が打ちまくってどれだけ点差を話せるかが鍵である。


 先鋒のソラトさんが左側のバッターボックスに立つ。 ソラトさんって右投げ左打ちなんだ。

 三振・三振・ファール・三振・三振・三振・ファール・ファール・三振・三振

 三球に一回くらいはバットにボールが当たっていたがなかなか前に飛ばない。

 ふと、ソラトさんがバットを握っている手をみると左打ちは右手が下でバットを持つはずなのに左手が下でバットを持っていた。

 「ソラトさん。 バット持つ手が逆。 逆です」

 僕が言ったタイミングが悪くバッティングセンターで見ることはないと思っていた見逃しをさせてしまったが、バットの持ち方を変えた途端ヒットが生まれた。

 「やった。 当たった」

 ソラトさんはマイクで拾われるか拾われないかギリギリの大きさで呟いたが僕の耳にはきちんと聞こえていた。

 初ヒットから調子が上がったのか三球連続のヒット。

 見逃し・ヒット・ヒット・ヒット・ファール・ファール・三振・三振・三振・ファール

 その後はバットに当たるが前には飛ばなかった。

 「ソラトの結果は三ポイント」

 バットの握り方が初めからあっていればと言い訳はせず、ヒットが生まれたことが嬉しかったのか顔を赤らめながら帰って来た。


 カナさんは「初めの二十球は練習ですから」と言ってバッターボックスに入った。 結果は

 三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振

 三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振

 カトーさんに何やってるのと軽く説教を受けていた。


 青星声三ポイント ー Canto(ゼロ)ポイント


 ここで僕がポイント追撃をして勝利へ近づかなくては。 カトーさんが十ポイントとるかもしれないしね。

 「ここで僕が打率二割五分で帰って来ます」

 打率二割五分とは二十球で五本ヒットを打つということ。 恥ずかしながら、僕はバッティングが苦手で今まで二十球中三本以上打ったことがない。 しかし、ここで打たなきゃ男じゃない。

 力んだ体の力を抜いてバッターボックスへと向かった。


 「さっきの勢いはどこ行ったのよー」

 ナッツさんがおっしゃる通り、勢いはどこかえ飛んで行ってしまいました。

 僕の結果も、

 三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振

 三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振・三振

 と僕も一度もバットにすら当たらなかったというとてつもなく恥ずかしい結果となってしまった。 

 ナッツさんに「同じことしても面白くないでしょ?」とカメラの前で怒られてしまったが、本気でやってこの結果しかできなかったんです。 申し訳ないです。


 その後、カトーさんは当たり前のように打ちまくり五ポイント。 ホームランは出なかったが、打率五割とは当たり前だが経験者ってかっこよく見えるね。


 青星声三ポイント ー Canto五ポイント


 ここで青星声本命のナッツさんの登場。

 意気込みを聞くと、

 「最低六本ヒットは打つとして、ここまでホームランが誰一人とも出てないので初球から当ててカナさんにプレッシャーをかけて行きたいと思います」

 だめだよ。 そんなに意気込んじゃ僕みたいにフラグ回収しちゃうじゃん。 もっと謙虚に。

 そんな僕の考えはすぐに吹っ飛んだ。



  カッキーン。



  カン。



 バットに当たったボールはなんの迷いもなくホームランと書かれたボードに当たった。

 「やったー! 当たったよ。 当たったよミズタク、ソラト」

 とハイタッチしているところに次の球が来てしまい一球見逃してしまった。

 ホームランに浮かれたのかヒットはたったの二本。 けれどもホームランを一本打っているため、


 青星声六ポイント ー Canto五ポイント


 で逆転した。

 「マジか〜。 まさか二打席目が回ってくるとは思わなかったよ」

 カナさんが悔しそうな顔をしながらバッターボックスへと向かった。

今回も読んでいただきありがとうごじます。

しゃぁ〜! どうも皆さんこんばんは作者のわ→たく。です。

14話の番外編はいかがでしたでしょうか? 下手物な料理が完成していましたが私なら絶対に食べたくないです!

そして今回の15話は初のコラボ回! 初のコラボ回なのにいきなり大物とのコラボとか現実ではあり得ない事ですよね。

それではまた明日も読んでください!

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