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しおり。  作者: tear.
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9

「何にしようかな」


 卒業式前日。デパートで玲先輩の卒業祝いの品を買いに来ていた。

 卒業式といったらやっぱり時計? でもなんだかなぁ。玲先輩らしいものがいいよね。

 玲先輩といえば? いつもパソコン。うん。パソコンしか浮かばないや。


「私と話してるかパソコンで何か打ち込んでるだけだよね。本も読まないし、なんで図書委員になったんだろ」


 謎の多い先輩だ。私が相手にされてないだけかな? こんなに熱烈アタックしてるのに。


「私、未だに玲先輩の連絡先知らないんだよ?」


 もう明日で最後だというのに。これじゃあ連絡すら出来くなっちゃう。

 聞かなかった私が悪いんだけどさ〜。

 先輩らしいものなんて正直わからないから1番先輩らしくないものを選んであげようかな。最後に飛びっきりの意地悪だ。


「これにしよっと。先輩にはピンクがお似合いだ」


 ピンクの可愛らしい桜の飾りが付いた、綺麗な栞。

 紙とかプラスチックのやつじゃなく、お洒落な金属のステッキのような先端がカーブしているやつだ。


「本を読まない先輩にはぴったりだね」


 ついでに両手で収まるくらいの小さめのヌイグルミも買っておく。

 どうせなら勝手にペアにしてやろう。

 青と赤のウサギのヌイグルミをセットで購入した。

 ベッドにまたヌイグルミが増えちゃうけどしたない。この子の名前を玲くんだね。赤だけど。

 赤を玲先輩に渡すのもいいけど栞と被っちゃうしなぁ……。大人しく青にしてあげよう。玲先輩可哀想だしね。


「後は……。お花かな?」


 帰り道にはお花屋さんによって贈答用のお花を選ぶ。

 ユズにアネモネに、クローバー。色んな花がある。どれにしようか。

 ユズなんて花言葉ぴったりかもしれないね。


『恋のため息』


 私っぽいでしょ? 先輩には伝わるとは思えないけどね。花言葉知ってるかな? 知ってても伝わらないか。

 こんなお洒落な花言葉を持ってる花なんかじゃなくて、もっとシンプルなものにしよう。


「すいません。黄色いバラってありますか?」


 店員さんを呼んで訪ねる。やはりこの時期になると需要があるみたいで在庫があった。

 それを一輪買ってラッピングしてもらう。

 明日は最後だ。泣かないように頑張らなくちゃ。

 今日は先輩にあげるヌイグルミを抱いて寝よう。先輩に渡る前に私を染み込ませてやるんだから。


「ちょっとヤンデレぽくて重いかな?」


 まぁ、最後だし許してくれるでしょ。誰がかはわからないけど。

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