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81.輸送隊と買い付け



 ■ ケントリオの称号 ■

 称号は一定の特殊ジョブに就く事ができるキーアイテムとなる。

 例えば【兵士】系でしか効力の無いもの、複数の系統のジョブに効果があるもの様々である。

 『ケントリオの称号』の場合、効力は100人を率いることが出来る。のみであるが、複数のジョブにわたってその効力を発揮できる。

 NPCを100人率いることや同時に100人の状態を管理できたりと有用な称号である。


 ただし、プレイヤー同士でレギオンを組むだけならば称号は無くとも可能である。


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


 準備できることはした。後は【鉱国】に行くまでだ。

 その後のことはいったん置いておこう。自分のスタイルは兎にも角にも一つ一つ片付けることだからな。

 まあ、その後のことを計画しようにも今持ってる情報が少なすぎるしな。一つ一つ片付けるとか言いながら結局は流されるのだろう。


 【運び屋】の【営業所】につくと

 「待ってたぞ!そろそろ来る頃だって兵長から連絡貰ってたからな。すぐ出られるようにするからな」


 「いや、すぐ出られるようにって、一つか二つか依頼受けながら【鉱国】に行くだけでしょうよ?」


 「まあ、落ち着けすぐだからな」


 などと話していると【営業所】の奥からぞろぞろとアリェカロと輸送車が出てくる。全部で10台くらいか。


 「どういうことですかね?」


 「いや、この前アレだけ任務をこなしたんだからジョブのランクが上がるだろ?さらにはこの後【鉱国】に行くんだろ?だから準備しておいてやった」


 「まだ、自分は次のジョブも決めて無かったですよね?」


 「いや、『ケントリオの称号』持ってるんだから輸送隊長に決まってるだろ?そもそも最近物流が滞って困ってるって話もしてあったよな?兵長が言ってたぞ、こと【輸送】に関しては任せても良いってな。そういうわけで今からお前は輸送隊長だ!」


 「あっまた勝手に唐突のジョブチェンジだよ。『ケントリオの称号』って【兵士】系じゃないんですかね?そもそもが。あと兵長も共犯みたいなこと言ってますけど、辺境に入れるスキル取るように言われてるんですけどね?」


 「『ケントリオの称号』は確かに【兵士】系で取得できるが、効果は『100人率いることが出来る』のみだ。そしてそれは【運び屋】のジョブでも可能だ。そして輸送隊長でも辺境を歩くスキルを多分取得できる筈だ。

それから、今回の依頼は商業【組合】からの依頼でな【鉱国】で売りさばく食料品が中心だ。向こうはうちよりも食糧事情がシビアだからな。お前が来るのを今か今かと待っているに違いない。飢えた民たちの一助になろうとかそういう気概はお前には無いのか?」


 「自分を責めても無駄でしょうよ。そもそも一つの輸送隊が国全部賄えるほど食糧運べるわけ無いじゃないですか。もし仮に本当に飢えてたとしてもそれは【鉱国】の上の方の人の責任じゃないですか、自分は知りませんよ」


 「なんてドライ&クールな男だ。まあ、お前にうまみが少ないのも分かってはいる。そこでもしお前のその【ニューター】の鞄に余裕があるなら、食料品を買い付けてくれば、向こうの商業ギルドで捌いてもらってもいいぞ。食料品だからあまり高すぎる値段はつけられないだろうが、それでも相応の稼ぎにはなる。

 その金でその装備を新しいものに換えるなり、さらに向こうで金属製品を買い付けて他の国で捌くなりするといいだろう」


  「まあ、買い付けた物が確実に捌けるって言うなら、乗っても悪い話じゃないですけどね。ちなみに前に【輸送】してた時は周りが皆【兵士】だから安全に運べましたけど、この輸送隊はどうなんですか?」


 「一応うちで相応に実力をつけたやつらばかりだ。【兵士】のような専業戦闘員じゃないが、よっぽどの大物に出くわさなければそれなりに戦えるし、大物に出くわしても逃げることはできるだろう」


 「分かりました。引き受けましょう。ただし向こうに着いたら自分は任務が有るので別行動ですよ。後、ちょっと心当たりがあるので食料の買い付けに行って来ます」


 「ああ、任務があるのは知っている。荷物は向こうの【営業所】にそのまま渡してくれればいい。そしてお前の買い付けた物も預けておけばちゃんと捌くから安心しろ」


 「了解、じゃあ行って来ます。一回しまってください。また買い付けが終わったら後日来ます」


 と、言うことで輸送隊長になってしまった。まあ、やることは今までと同じ必要な物を必要な場所に届けるだけだ。


 そして食料の買い付けに関しては自分としては渓谷から買い付けたい。

 ようやっと街の瘴気が晴れて人が戻ってきているようだが、いくら街が破壊されたわけではないとはいえ。ずっと留守にしていたのだ。色々と復興も大変であろう。

 

 そして渓谷の街につくと役所と見られる大きな建物に入り街長さんに面会を申し込む。

 するとすぐに受付に現れる街長さん。仕事はいいのだろうか?


 「お久しぶりですね隊長さん。おかげさまで街の復興は順調に進んでますよ。今日はどういったご用件で?」


 「お久しぶりです。早速で申し訳ないのですが、今度【鉱国】に行くにあたって食料の買い付けをしたくて来たのですけど、氷麦とか余ってますかね?」


 「そういうことでしたか、復興のことまで考えていただいたようで申し訳ない。実は氷麦は瘴気にやられて軒並み駄目になってしまったのですよ」


 「ああ……そうでしたか。それじゃむしろ食料を買い付けられたほうが大変か。申し訳ないです」


 「いえいえ、お気になさらずに。むしろ一つ提案なのですが、地下に入れていた氷麦の蒸留酒だけは無事でして、それをお金に換えようかと相談していたところなのですよ。

 食料でこそ無いですが【鉱国】ではお酒が人気のようですから、もしよければお売りしましょう。復興も国から補助金が出ているとは言え、十分とは言いがたいですからね。思い切って売れるものがあれば非常に助かるのですよ。

 地下蔵にご案内しますよ。それをみてから決められたらよろしいかと」


 そういって、近くの大きな建物(醸造所?)のような場所に連れられて、さらにその地下へと降りていく。

 薄暗い中に半透明の樽が所狭しと奥まで並んでいる。


 「この透明な樽は?」と聞くと


 「氷樹の樽ですね。この辺りにしか生えない木なのです。隊長さんはご存知の氷宝樹の影響と思われますが、特別氷宝樹の眷属と言うわけでもないらしいので、毎年全てを切ることの無い様管理しながら樽として使用しているのです。

 建物に使うには少々物足りないのですが、酒樽として使うには色がつかず、不思議と冷気を発するお酒に変わるので、この地方の特産品と言ったところでしょうか」


 「じゃあ、このお酒をバッグに入るだけ買います」


 と言って試しにお酒を入れていくと1スタック99樽入るようなのですぐに倉庫が空になってしまった。すると他にも倉庫があるようなので次々と周り、5スタック分495樽ほど鞄に入れたところで値段が気になったので


 「ええっとコレで足りますかね?」とりあえず有り金全部渡すと一瞬ぽかんとした顔の街長さんが律儀に計算をしてお釣りをくれたので鞄に入れておく。思ったより安いお酒だったのかお金が足りてよかった。


 その後は街長さんにお礼を言って分かれる。一応旅立ち前にスキルと装備だけは確認しておきますか。


 <剽剣士><不動心>

<防衛域><軍術士><行軍>

 <古樹><氷剣術>


控え

<言語><跳躍><分析><掴み><野泊者><疾走><登攀><採集><ダガー><水泳><威圧><統法>


<登攀> アビリティ ()()


<採集> アビリティ ()()


<ダガー> アビリティ ()()


<統法> アビリティ ()()


新しいスキルは【運び屋】と【特務上級士官】で手に入ったものだ。

<登攀>は山登りに補正と樹や崖を上れるようになる

<採集>は<採掘><伐採><収穫><解体>を出来るが量は少ない。本職には全然及ばないだろう。

<ダガー>はそのままダガーを使った時に補正。ただし汎用をつけたことで、生産系でも使用できて補正がかかる。

<統法>は<戦法>の上位版。セットしているだけで士気が上がりやすくなるし、守勢なら自軍の防御ステータスや防御能力のある<戦陣術>の効果が上昇する。


そして装備品だ。流石に他国に行くのに軍の支給品と言うわけには行かない。


雪大蟹の冑(壊れかけ)

古代海鰐の胸甲(プレイヤーメイド上質)

雪大蟹の肩当 (ほとんどスクラップ)

雪大蟹の腿当(いつ割れてもおかしくない)

古代海鰐の服 上下セット(討伐特典)

突撃兎の腹巻(穴が開いている)

死と再生の蛇の剣帯(高級)

軍狼の手袋(高級)

軍狼の長靴(高級)

青き息吹の腕輪 (討伐特典)

宝剣(特別支給品)

軍狼の牙 (討伐特典 もうだめそう)

プギオ型ダガー(魔鋼 プレイヤーメイド特級優良)

グラディウス型ショートソード(氷鋼合金 プレイヤーメイド特級優良)

肩掛けボディバック型アイテムバッグ8×8(食材保存・盗難防止機能付き)


 冑も軍狼にするか迷うところだが、とりあえずはいいだろう。

 外套も服のおかげでそこまで寒くは無いし仕舞って置こう。

 中二っぽいとか言われたことを未だに気にはしているのだ。ボス戦は仕方ないけどな。

 後は、腰当かなんかが欲しいな。ウエットスーツみたいな服だから股が心許ない。

お酒を大量買取で、疑問をもたれる方も多いかと思いますので、筆者の中の買い付けの状態です。

まず、主人公は大会の賭け金と賞金で大金持ちです(無自覚)

帝国に賭けた10枚の他、一応自分にも賭けています。(他に誰に賭けたらいいか分からなかった為)

さらに賞金に関しては1周年イベントの上、100人で割ってもそこそこ行渡るような賞金だったのが主人公は一人勝です。隊のみんなに分けてくれと兵長あたりに任せたでしょうが、均等割りと言うことは無いでしょう。

するとコレまでの分も足して多分金貨で1000枚以上は保有してると見ていいかと思います。

金貨1枚10万円です。主人公億万長者です何気に寄付とかしても痛くもかゆくもありません。(ゲーム内のみ)


お酒は特産品とは言え田舎の蒸留酒です。1リットル2000円、1樽80リットルで計算して、16万円

500樽で8000万円

財産はたいても捌ける予定の主人公としては別に払ってもかまわない金額でした。(リスクヘッジとか気にしない主人公ゲームだし)

しかし、そこは本当に局地的な特産品、幻の・・・とかそんな可能性が

後主人公のアイテムバックは食材保存機能付。出来上がった料理は駄目ですが、樽に入ったお酒ならセーフのつもりです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 帝国への賭け金、指定してないはず…多分10枚じゃない… あの人だったら1000でも10000でも突っ込んでそうなんですが… 帝国への賭け金の相当な割合に及んでても不思議でない。
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