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77.武器の新調と旅道具

 ■ 野泊者 ■

 ジョブが【運び屋】系ジョブの時にしか取得できないクラススキル

 その他にもジョブが条件となるスキルは存在している。

 得てしてその場合、専用のアビリティで他のジョブでは不可能な行動を行える。

 一度取得してしまえば他のジョブになったとしてもスキルをロストする事は無い。


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


 旅の準備となるとまずはクラーヴンか。

 いつまでも支給品のショートソードに頼っていられないだろう。下手をすれば秘密裏に他国に行く以上支給品は使用できない可能性も視野に入れなければならない。


 「こんにちは、クラーヴンちょっと相談なんだけど」


 「よう、相談は良いけどよ。早いところ装備を新調しろよ。そんな真っ赤っかのままで、いつまでもふらふらしてるが、それなら初心者装備の方がいくらかマシだぞ?急に壊れたりしない分な」


 「そのことさ!武器を新調したい。鉱石も手に入れたんでそれも含めて相談だ。その他の装備については鋭意努力中です」


 「まあ、そういうことなら相談には乗るけどよ。お前の鋭意は信用してねぇ。とりあえずその鉱石ってのを見せてみろ」


 と言う事なので、氷鉱石を渡す。


 「なるほどな、氷精の力の宿る鉱石か、悪いもんじゃないな。だが作れてもショートソード一本って所か、そのプギオのほうも真っ赤だからなダガーも必要だろう。考えは有るのか?」


 「一応メインのショートソードを氷精武器に出来たらありがたいんだけどね。<氷精術>が使えるようにさ。ダガーは生産系にも使えるようになるみたいだからとにかく丈夫に作って欲しい。

 ただ、クラーヴンは鉄鍛冶だろ?精霊武器とか無理だった筈だから、その辺を相談だね」


 「お前と関わってからそれなりに経つが、俺が何年ここで修行してると思ってんだ。鉄と他の鉱石を混ぜて合金にする方法はすでに習得済みだ。鉄に宝石だけ混ぜても何がしかのバフがつくだけだが、この手の鉱石を合わせれば、鉄ベースの精霊武器も作れるから安心しろ。

 しかし、そうなるとショートソードは氷鋼剣、ダガーが魔鋼剣だな。形状の希望はあるか?」


 「鉄ベースであることは変わらないのか。まあ、クラーヴンなら奇抜な物は作らないだろうし【帝国】基準内なら形状はお任せする。ただ、名前だけは何とかして欲しいな。そのまますぎて逆に分かりづらいわ」


 「なんだかんだ結局鉄が一番バランスがいいんだ。他の鉱石が悪いわけじゃないが要は性能が尖っている。

お前の場合は丈夫さこそ重視するが基本はバランスが良いやつを使うだろう。だったら鉄で満足しておけ!

 後、名前は出来上がってから考えるとしよう。

 最後に必要なものだな、鉱石はいいとして、氷精の宿る宝石、そして魔石、柄に巻くための皮だな。ついでだから剣帯と鞘も新調するぞ。皮は多めに持って来い」


 「魔石は先に渡しておく。そうすればダガーは先に作れるだろ?皮はどこぞで魔物でも狩ってくればいいから構わないけど、宝石については当てがないな。採掘も出来ないし、宝石持ってる魔物も見たことないし」


 「まあ、皮を持ってくるまでに手に入らないようだったら、普通に流通してるもんをこちらで買い付けておく。材料費が上乗せされるがお前は金に困ってないものな。

 少しは世の中に金をまわすようにしないと駄目だぞ?」


 「材料は極力自分で取って来いって言われてて、どうやって金を使うのさ。まあ、いいけどね。じゃあ次は皮と宝石持ってくるよ。まだ寄らなきゃいけないところがあるからもう行くよ」


 「おう、またな。早いところ他の装備も新調しろよ」


 ここのところ顔を合わせるたびに装備を新調しろと言われるが、とりあえず武器の方は何とかなりそうだ。


 次は旅の道具だな。

 基本的に手入れ用品なんかは支給品を使っていた自分としては何気に初めて来る店なんだが、旅用品をそろえるならここですってルークが言ってたしな。

 ジョンさんの雑貨屋を訪ねることにする。


 「こんにちわ、お邪魔します」


 「と、とうとう来やがったか!モリーを誑かすエロ中隊長が!!ルークから話を聞いていつか来るだろうと思ったが、ここであったが100年目!悪い虫は俺が成敗してくれる!!」


 何か知らないがいきなりすごい剣幕で詰め寄られるのでここは適当に誤魔化しておくことにする。


 「あっ多分人違いです。自分【士官】で【運び屋】ですから、何のことか分かりません」


 「あっ、そ、そうなの?ってなると思ったか!!この前メリーさんに紹介されてるところをちゃんと見てるんだぞ!!俺ですらまだ名前を覚えてもらえないのに『蝉の隊長さんがね?』とか言われるこっちの気持ちにもなってみろ!!」


武技 正義の鉄拳エロ中隊長顔面爆殺ラヴシンドローム・・・・・


 「いや、本当に何もありませんから、何なら今度モリーさんに会ったら、ジョンさん超いい人だったって言っておきますよ」


 「あっそうなの?そういうことなら、まあこの件は一回保留にしておかなくても無いけど。それなら今日は何の用で来たんだ?」


 「今度ちょっと色々と他国を回ることになりまして、その為の旅準備ですね」


 「そういうことか、それなら基本旅セット一式だな。【運び屋】も【兵士】系も持っているなら、<簡易調理><基礎知識><手入れ><手当て>辺りを合成して<野泊者>にすると、焚き火のある安全地帯で寝ることが出来るからそのためのセットだ。さらに先に言ったスキルで必要な道具もまとめて入れてある。毛布とかランタンとか生活必需品系もまとめてある。【ニューター】の鞄なら1スタックで入るようにまとまってるからな」


 「<野泊者>じゃなくて<生活>なんですけど?」


 「【運び屋】を取ったなら自動的に変わってる筈だから教会に行って確認しておくといいだろうな。特定のジョブじゃなきゃ取れないクラスもあるからな。そうなるとつけられるアビリティも増えてるからなもったいないから買い物が済んだらすぐ行けよ。

 後は食料とかその辺りだろうがそれは食料品店で聞くと良いだろう」


 「分かりました。助かります。支払いは【兵舎】で商品と引き換えでお願いします」


 「ああ、そうしよう。それよりもくれぐれもモリーの件頼むぞ。俺のことをアピールしておいてくれよ」


 何か危険な感じがしたが何とかなってよかった。

 後は【教会】に寄ってスキルを確認する


 <野泊者(アウトドア)

 アビリティ

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 野外生活基本から基本が抜けてキャンプでのログアウトが出来るようになったようだ。

 応急処置はそのまま

 生活知識を取得できたことで鑑定系能力と採集系で得られる物の種類が増えたようだ。


 さ・て・と~後は呼び出し食らうまで【輸送】ついでに荷物を届けてこの前言われてたスキルを取得すればいいか。

 魔物も狩って素材を集めなきゃな。問題は宝石だがとりあえず兵長に相談するか。駄目なら一般流通品を購入すればいいだけだし。


 問題を先送りにして久々に気軽な気持ちでゲーム生活を送る。


 心置きなくログアウトしようと【兵舎】に向かうといつも通り兵長が受付にいたので、


 「今日はもう飯食って寝ようと思うんですが一個相談です。氷精武器を新調するのに氷精の宿る宝石が必要なんですが、心当たりありますか?」


 「おう、お疲れだな。本格的に旅をする前に出来るだけ慣れておけよ。それにしても氷精の宝石か。まあ、心当たりはなくは無いがな。宝剣は使わないのか?」


 「なんか、ボス用と言うか今回の異変専用武器みたいな感じなので、普段使いしちゃうのもなんか気持ち悪いので、自前で用意しますよ」


 「そうか、そうだな、あえて皇帝陛下より下賜された武器を普段使いすることは無いな。分かった氷精の宝石についてはこちらでも考えてみよう。次起きた時にでも結果を聞きにくるといい」


 「了解、よろしくお願いします。では飯食って寝ます」


 「おう、そうしろ」

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