7.今度こそ試験2やっぱり準備
■ 発展スキル ■
スキル合成により生み出されるスキル
複数のスキルを使用できるスキル依存パターン
アビリティの特徴を引き継ぐアビリティ依存パターン等 仮に同名のスキルであっても効果が違ってくる場合が往々にしてある
また、特殊な効果を持つスキルに発展する場合もあり、その場合は『発展』スキルと呼ばなくなることもある。
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何とか時間より少し早く北門に到着したので、周りの様子をうかがうと、
自分と同じように、本当に何も用意してないやつもいれば、すでに完全装備で、なんかリュックまで背負ってる奴もいる。
リュック背負ってる奴は、一つ目の試験のときに7セット装備持ってった奴だ。よっぽど心配性なのか?
いや、むしろ心配性なら私物持ってこないよな?
まあ、自分とは、考え方が違うのだろう。
周りの同僚たちを観察していると、時間になったようだ。教官が馬車の車列を率いてやってきた。
「全員そろっているか?まあ、時間を守れないような奴は【兵士】として多少問題があるな。どういう理由であっても現時点までの成績で判断する」
あっ失格じゃないのね。思ったより優しいのか?それとも止むを得ない事情でログアウトする【ニューター】への配慮か?
「まず諸君は先頭の馬車で装備を受け取り、身につけるように。すでに装備をしてきている者は先に外して先頭の馬車に預けるように」
まあ、そうなるよな?必要なものは用意するって言われてるんだから。
「教官!質問であります」大荷物の心配性の奴だ。軍人みたいな話し方するな。
「何だ?質問を許可しよう」いつもこの受け答えね、定型どおりのしゃべり方とか軍人ぽいな。
「小官は、国の定める基準通りの装備を自分のサイズに合わせたものを装着してまいりましたが、支給品を使用した方が、よろしいでしょうか?」
小官と来たか!ますます軍人っぽい!農家の次男坊ではないようだ。ちゃんとした軍人の家系なら中央で教育受けた方がいいんじゃないか?
「いつも完全な状態で、自分用の装備を身につけられる訳じゃない、むしろ支給品に体を慣らせることも訓練だ。だが、安心しろ。ちゃんと諸君の体型は記録にあるし、今後の進路希望に合わせた装備を用意してある」
いや、体型記録してあるって、逆にすごいと思うんだが。確かに【訓練】の初めのころに健康診断みたいなの任務であったけどさ。
ちなみにリアルの会社では健康診断はしていない。法律上罰則規定はあるらしいが適用されたことが無いらしく社長は国を舐め腐ってるのだ。国の制度に守られて商売出来ていることを忘れて、むしろ税金払ってやってるんだ!!位の態度に反吐が出るわ!!
おっと、また気持ちが荒んでしまったな。
いつの間にか話が終わって、皆馬車のほうに並び始めてるじゃないか。
まあ、いいさ一番後ろに大人しく並んでよう。
なんかあれだな、丘陵の先の砦が目的地って言ってた気がするが重装備の連中大丈夫なのか?<重甲>スキルとか取ってれば平気なのかね?
まあ、魔物と戦闘になるかもしれないとなれば、少しでも露出が少ない堅い装備を着けたくもなるかね。
そう考えると皮服?みたいな装備の連中は、大丈夫なのか?あれか回避がうまいか、逃げ足が速いのかもな。
そりゃあ、攻撃受けるより逃げちゃった方が、絶対いいもんな。
<服>系の選択肢もありだったかもな。
でも【訓練】では回避の仕方なんて教わらなかったけどな。
おっと、考え事してたら自分の番だ。
「えっと、名前を言えばいいんでしょうか?」
「いや、問題ない。お前の装備はコレだ。受け取ったらすぐに装備しろ」
あっという間に一セット渡されたので、装備すると普通に剣帯着きの鞘に入ったロングソード・冑・胴当て・手袋・コート・リュックサック以上だ。ブーツは、流石に履いてきたものそのままでいいらしい。まあ、このブーツも支給品だけどさ。
一応剣やリュックサックの中身も確認する。
剣は、異常なし。
リュックサックの中身は、食料やランタン・水筒・毛布、手入れ用品、手当て用品、簡易調理用品
2時間程度って言ってたよね?コレもしかして、最悪遭難した場合のことも考えてるって言うことなの?
「全員、装備は終わったようだな。今配布したものが、戦場に赴く際支給される装備になる。将来的には、自分用の装備を誂える者もいるだろうが、まだ諸君は【熟練兵】になったばかりだ、その装備に早く慣れるように。
本来であれば、この後小隊を組むのだが、諸君はまだ小隊行動を訓練していないだろう。今日のところは、馬車の両側に並ぶように!それぞれの列は、進行方向を向いて、右隊・左隊とする」
あっ装備は、基準になる装備をそのまま渡したって事なのね。早く行軍に慣れろとそういうわけだ。
「目的地は、丘陵先の砦【北砦】だ。出発!任務開始!」
北門の先だから【北砦】ってそれでいいのかね?
嗚呼、一応【古都】って昔は都市国家の首都だった訳だし。【古都】中心の方位感覚で名前がつけられてるのかもね。
そんな気の無い考えに浸っているようで、実は、すごい緊張している。
なぜなら、自分は【古都】から出るのが初めてなのだ。
本当にゲームを始めた初日に出ようとしたこともあったが、門番の【兵士】さんに何の心得もなく出たら魔物に襲われて死ぬぞって言われるのだ。
出られないことは無いんだろうが、ちゃんと【訓練】受けてからにしようと思ったら、今日まで時間が経ってしまったのだ。
もしかしたら、魔物初遭遇の可能性もあるかもしれない。
ドキドキするしワクワクもする。