542.ボスからの休憩部屋からのボス
出てきたのはボスサイズの・・・ボスサイズの・・・なんだろうな~例えようのない何か~。
殺意だけは高そうな見た目。どこが手とも足とも口とも分からないが、あからさまに突き刺さりそうな角が頭側かな~?
刃状の鋭いヒレ?擦られるだけで皮膚を引っぺがされそうな鮫肌。
まあ水中を移動するだけあって魚っぽいと言えなくも無い。魚という事にしよう!
ボスサイズの魚状の敵をよくよく観察するもちょっと邪神の尖兵の核は見えないので、ちと戦ってみるしか無いか~。
・・・うん、相手は水の中だし自分は水の外なので、どう戦うかな。他の普通の白血球みたいなやつらみたいに道に上がって来ないんだけど。
もう、放っておくか。
道を細い道に折れると付いてこないので、渡れる橋を探して渡り、また大きな通路へ。
そこにまた顔?を出す魚状のボス。でも道には上がってこないので、何も起きない。何で出てきたんだろう?
さっき見つけた梯子を上ると、小さな部屋。
なんだろう休憩室かな?血管内部での作業の時に使う部屋かな?広い迷路のような造りだもんな~。そりゃ休憩室もあるか~。
って事は心臓はどこよ?血流が集まって、血流を送り出す場所だし太い通路の終点か?
そうなるとあいつずっと付いてくるのかな~。自分達の道は交叉することの無い運命じゃない?
とりあえず、休憩室から出て太い道を通り抜けて行く。殺気はあるが何もしてこない魚状の敵が付いてくる。
そして辿り着く行き止まり。ここが終点って事で一応心臓だとして、誰もいないって事はヒトが心臓を管理する部屋が別にあるのだろう。
まあ、しかし部屋の中央に血流が溜まり、そこを囲むように丸く壁沿いに道がある。しかも道幅が少し広いって事は・・・。
なんか嬉しそうなんだよね~表情も何も無いボスが、ヤル気満々じゃん?でもさ!自分もさ!ぶっ殺したかったよ(ハート)
あそこで出てきたのは、迷路にヤル気をなくしちゃいそうな自分へのエールだったのかね~。でもさ~殺気をあそこまで撒かれちゃったら、こっちもね~。
サイズ的にも表面の質感的にも<掴み>は無理だろう。最初から銃と剣を抜いて対峙する。
まずは挨拶代わりのヒレ攻撃。ヒレで壁を削るようにぐるっと部屋を半周。
自分は<跳躍>で避け、
武技 反動滞空
を使用し、着地位置を調整しつつ相手にダメージを与えていく。
まあお互い様子見だし大したダメージにはなってない。お次は角をこちらに向けてくるので、自分も警戒心を高め・・・妙に口が渇くな~と思った瞬間に高まる殺気。
転がって避ければ、壁に大穴が空いている。やっぱり邪神の尖兵に操られてるんだろうね。じゃなきゃ宿主の心臓に穴あけないでしょ?
あんまり長引かせられないな。ちょっと緊張してくるけど、振り払うように気持ちを攻撃的にシフト。
血流の中を泳ぎまわり、余裕を見せていた魚状の敵が止まって顔を見せたところで、銃を乱射。
水中に逃げたボスが、勢いをつけて水の中から飛び出し空中に身を投げ出し、やっと全身が見えた。
尻尾の辺りに邪神の尖兵の核を見つけたのと同時に血流が溢れてきて壁に叩きつけられ、そのまま引き水で血流の中に引き込まれた。
そこに待ってましたとばかりに殺気が膨れ上がる魚状の敵、
「根住!」
自分は水中戦で尚且つ<掴み>が難しそうな相手と戦う為に相棒を呼ぶ。
『ふふ、僕なら掴めるし、くっ付けるよ』
やっぱり頼りになる相棒だ。
突っ込んできた角だけ剣で逸らし、そのまま根住がくっつく。そしてすかさず、
気脈術 冷気
ガンガン流し込み、ボスサイズの敵を凍らせると自然と体が血流の上に浮いていく。
散弾銃をしっかり弾の装填しつつ自分も道に戻り、じっくり狙いをつける。そして<青蓮地獄>からの<犠牲>で生命力を捧げる。
武技 縮砲
凍った魚状の敵が大きく跳ね上がり、大ダメージに痙攣して身動きが取れなくなってしまったようだ。
世界樹の剣を持ち、尻尾の核を潰す。
静かに水の中に沈んでいくが、多分ケーちゃんの守護者的存在なんだろうし、これで正常に戻ってくれればいいな~。
さ、て、と~お次は司祭か。
管理室はどこかな~。司祭をさっさか倒してケーちゃん解放しないと。
まずは心臓の司祭を倒せば、凍らせっぱなしにしなくて良さそうだし、そうすれば装備屋のおっさんを耐冷装備作成から解放できる。
邪神の尖兵はな~ある意味自分にとっては宿敵だし、司祭のあの感じは化身感が強いって言うかさ。本気出せる相手だよね。
散弾銃は装填してホルスターに戻したが、何となく剣は仕舞わず軽く剣先で肩を叩きつつ探索。
なんだろう、ここ最近戦う時に音楽流される所為か鼻歌歌っちゃうな~。