表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
520/613

520.発見世界樹を齧る奴

 食事の後自分はログアウト、皆は一旦水上要塞に帰ってもらった。


 自分が再びログインする頃に合わせて、セーフゾーンに集合!


 自分都合で大変申し訳ないのだが、ニューターなので仕方ないよねで済んじゃった。


 再び探索開始、セーフゾーンを見つけてはそこを中心に探索と言う形をとれば、誰も迷う事は無い。


 寧ろ誰か忘れて先に進んだり帰っちゃったりしたら流石にそれはマズイだろう。


 小回りの利く小船で水中があまり広くない場所の上を通り、


 広い場所に差し掛かったら、そっと隠れながら潜ってはどんな魔物がいるのか確認。


 結構南に移動して、水上要塞からここまで来るのでいっぱいいっぱいかな?って言う距離に差し掛かった頃、


 今日も探索終わりかな~とご飯を作っていたら、それらしき魔物発見の報が届いた。


 火の番は料理の出来るエルフがいたので任せて、自ら海に潜って確認に向かう。やはり自分の目で確認しないでこの距離戻ったのでは、怒られちゃうじゃん?


 潜っても一見何の異常も無い。何が泳いでる姿も無いので困惑していたら、


 よおぉぉく目を凝らすと、何かがうねってる。


 てっきり海草が密集しているのかと思ったが、正体が分かると禍々しい・・・オニヒトデだ。


 確かオニヒトデって毒があるんだよな。手のひらサイズでも激痛が走って手が腫れちゃう筈。


 最悪アナフィラキシーショックで死んじゃうなんて事も聞いてる。


 そのオニヒトデが、レギオンサイズ。


 もうね、海草が密集したような、そういうゾーンが形成されてるんだろうって思っちゃったよ!


 剣で戦える相手じゃないかもしれない、だって相手に生えてる棘の方が長いんだもの・・・。


 そうなると何とか水上に釣り出して、銃で倒すしかないのかな~。


 紐のついた銛かなんか打ち込んで、強制的に引きずり出すか・・・。


 その辺は戻ってから相談かな?装備屋のおっさんからも武器関連や道具関連なら情報もらえるだろうしさ。


 焦ってなんでも自分で決めちゃわない!なんでもまず相談からだね。


 しかし、このオニヒトデ齧ってるって言うか溶かしてるって言うか・・・でも世界樹の根にへばりついてるのは間違いないし、何となく世界樹を捕食しているようにも見えなくは無い。


 自分はヒトデに詳しくないし、この情報を持って帰って、海の専門家達に聞いてみよう!そうしよう!


 もし駄目だったら、もっと足を伸ばさなきゃいけないし、そこも相談だな。


 水上に戻り帰還の指示を出そうと思ったら、皆がじーっと自分を見てくる?


 「あっ!ご飯食べてから帰ろうか!」


 それで正解だったのか、皆ほっとしたようにニコニコ。


 一応、本日は野菜スープはもう作ってあるので、もう一品。


 まずはブリと芋をオリーブオイルで炒める。本当はじゃがいもがあったら良かったんだんだけどね~。


 軽く下味をつけて、


 オリーブの実、ケッパーを投げ込みつつ天上産白ワインを投入。


 船の上でもお酒造ってるなんて、本当にお酒の魔力ってのは恐ろしい。


 香り付けに偶々持ってたハーブを一房入れて、そのまま火にかけて放置!


 最後に胡椒で味を調えて完成。ブリと芋の炒め物!


 スープと炒め物を皆でがっついたら、帰途につく。


 普段偵察などしない男衆は帰り道なのになんの獲物も持たずに帰るのがなんとも違和感があるらしい。


 まあ、そりゃいつもなら海に潜るなり、木になってる作物採るなりして帰るのが仕事なんだから気持ちも分かるけど、偵察ってそんなものよ。


 収穫は情報!重さは無い。ただ生きて帰って脳に刻んだ記憶を伝えるのみってね。

 

 でも、次100人連れてくる時はどうやって移動するんだ?3~4人程度の小船を25~30艘出すのかな?


 いくら小回りが利くって言っても、そんな船団じゃ大変だぞこりゃぁ・・・。


 途中ボスサイズのダツに襲われたので、迎撃。


 飛んでくるダツが船の横腹に穴をあけてくるのを小船一艘犠牲にする覚悟で、ダツをその船に銛で縫いつけ、後はタコ殴り。


 しかし、戦闘で小船が壊れる事も想定しておかねばならない。


 壊れた小船は水上要塞まで曳航していく、最早ただの木の塊だが大事な資源だし、何かしら使い道もあるだろう。


 ふーむ・・・、え?ダツ食べるの?


 何か若いエルフがダツを食べると言ってるので、近くのセーフゾーンの火で調理、炙り刺身にしてもらう。


 自分は余った部位で、アラ汁にする。


 本当に食べるものに困らない土地だな~。


 本当はもっと根菜類とか葉野菜とか穀類が有るともっといいんだが、それは土のある土地に任せるしか無いか。


 やっぱり地下は何とかして水を引いて、食糧生産できるようにしたいな。


 そんなこんな偵察は終わり、水上要塞にてオニヒトデ討伐計画が練られる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] やっぱり、料理教室するべきでは…………… 分業とか、役割分担とかは学ばないと覚えない(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ