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507/613

507.3:1圧倒

 スナイパーエルフも戦いやすいように戦うのはサバゲーフィールド。


 ルールは全滅戦。


 相手はスナイパーの射線が通りやすい場所に乱射魔と指揮者であり補助タイプでもある姫毛カールが一緒に待ち構えている。


 まぁ、要は三人の戦力を十分に生かせる場所で待ち構えてボコボコにしてやろうと言ったところだろう。


 さて、隠れて一人づつ削るか、正面から行って実力の差を思い知らせるか。


 両方だな。


 不意は突くけど、端から見れば正々堂々正面から敗れたかの様に見せかけてやろう。


 まずは障害物に隠れて<青蓮地獄>からの、【帝国】制服風装備に精神力を流す。


 ズボン、上着、マントがグレーから白に色が変わり、真っ白軍服になったところで、


気脈術 冷気

気脈術 陰気

 

 <犠牲>を使用し生命力を捧げ、次の一撃のダメージを高めておく。


 障害物から全力で距離を詰め、まだ自分に気づく事すら出来てない銀髪ショートの乱射魔のこめかみに散弾銃を突きつけ、


武技 縮砲


 邪神の化身の力を除けば自分が出せる最大火力で、一人飛ばした。


 弾を5発分いきなり使用してしまったので、当分は再装填。左手に散弾銃を下げながら姫毛カールに向かう。


 最新の散弾銃はわざわざ銃の上部を持ち替えなくともリロード可能になったので、とても楽だ。


 自分に気が付き、手に持った宝石の嵌った球体を自分に向けると光の膜のような物が展開される。


 陽の力を使った盾かな?と目星をつけたところで飛んでくる遠距離射撃。


 しかし、そんなものは殺気のラインがありありと見えてる為、軽くかわす。


 姫毛カールの盾がどの程度の性能か見てみたいので、剣に重さを乗せる様に思い切り盾を殴れば、姫毛カールごと吹っ飛んだ。


 さらに遠距離射撃が飛んでくるが、全く無駄。もう少しタイミング考えないとね~。


 姫毛カールは籠手に球体をセットし、そこから刃が伸びて剣の形状になる。


 剣撃戦かな?とちょっと楽しみになったが、てんで駄目。


 一発で弾き飛ばし、体勢が崩れた所を袈裟切り、からの水平切り、からの心臓突き。


 急所判定で硬直した所で、滅多切り。


 もう何も考えずとも斬れば全部当たり、あっという間に倒しきった。


 後はスナイパーのみ。


 飛んでくる遠距離射撃を体をずらすようにして簡単にかわし射撃地点が既に割れている為、そのまま接近してリロードの済んだ散弾銃を連射。


 2発目と4発目で凍結のデバフが発生し、次の弾のダメージ量が目に見えて上がった。

 

 それでも散弾銃を撃ち切り、最後は剣で首を切り捨てて、おしまい。


 ふむ、内容は圧勝だったが制服については一考の余地ありだな。


 白くなるのは、格好つけすぎだが氷精なら仕方ない。なんなら礼服でもあるんだしセーフだろ。


 しかし問題は燃費。


 ただでさえ<青蓮地獄>のおかげで、精神力の自動回復が止まっているのに、


 服の効果を維持する為に精神力を消耗し続けなければならない。


 今回は消費こそ少なかったが、継戦能力にやや難ありだな。


 回復手段を考えねば・・・。


 それこそ自然回復を高めるような方法は<青蓮地獄>の効能上無理。つまり〔癒液〕しかないってことか!


 後は最大値補正か・・・外部電池的に何かに精神力を取っておくことができればいいんだけどな。


 負けたヒトが飛ばされるゾーンには3人がまだ動かずに居た。


 「あのさ、仲いいのか悪いのかは知らないけど、もう少しちゃんと連携しないと勝てないよ?」


 「ぐぅ・・・」


 「貴女達!折角胸を借りて、しかも3:1などという無理も聞いて貰い、それで完全に負けたからって何も言わずにいるのは失礼ですよ」


 「まぁ、いいさ。それじゃあもう絡まないでね」


 それだけ言い置いて、装備屋のおっさんの所に向かう。


 「お疲れ、圧勝だったな。少しは謙虚になって【訓練】に身を入れて、顔を合わせれば喧嘩なんて言う事も減ればいいな」


 「それは本人達次第じゃない?逆にグレても自分は知らないよ」


 「はは!【巫士】様やエリーゼ嬢が許さんだろう。そんな事したら今日位じゃ済まない」


 「それは可哀想に、優しくはしないけど」


 「それで、新装備の具合はどうだった?」


 「精神力の消費を解決したいね。例えば銃の弾みたいに服の宝石にある程度精神力を溜めておいて、一定時間でも無消費時間が有ると助かるかもしれない」


 「ほ~、そうなると使用時間が終わるたびにもう一回再装填し直しになるな」


 「つまりその間は耐性が下がっちゃうのか、もうちょっと考えないと駄目か」


 「ああ、でも発想は分かるぜ。例えば精神力の自然回復力補正じゃ駄目なのか?」


 「それが自分の切り札スキルは精神力の自然回復が止まっちゃうんだよね」


 「ふぅむ、切り札って言うだけあってリスクも大きい訳か・・・なんか考えよう。その服預かるぜ」


 「助かるよ。じゃあ大人の打ち上げと行きますか」


 「ふん、どうするんだ?」


 「【森国】の古酒があるんだけど、米酒を熟成させたやつ」


 「ほう?それで?」


 「海産物に合うんだよ。干し蛸とか干しイカがあれば炙ってもいいし、海草で出汁をとって何かご飯作ってもいいし」


 「じゃあ、俺は干した海産物用意するから・・・」


 「自分は海草出汁でおじやでも作りますかね・・・」


 <昌印術>のおばさんも参加し、のんびり酒呑みタイムこんな日があってもいいじゃない。

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― 新着の感想 ―
[一言] 惨敗した自分達の腑甲斐なさに気付いて、真面目に修行すれば、段々と強くはなるだろう 強くなっていけば、髪型が強さの証明じゃ無いことにも、いつかは気付くだろう 巫女さんのはただの天パーだ…
[一言] 子供たちが燃え尽きたw
[良い点] うむうむ、地味でも締めるところはしっかり締める隊長(笑)すごいです。 [一言] 若者の高く伸びた鼻をへし折るのも大人の努め、ですにゃ。
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