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505.仕方ないので本気出す

 姫毛カール小隊VS自分、銀髪ショート、スナイパーエルフ。


 「いや、こっち三人かよ!」


 「仕方ないじゃない。一応私の小隊は私達より年代が下だから個の実力は一つ劣るわ」


 「自分は自前の装備禁止って言うハンデを背負ってるんですが?」


 「じゃあ、私が参加しましょう」


 いつから見ていたのか【巫士】様が現れた。


 「【巫士】様!そんな恐れ多い!」


 「そうですよ。こんなしょーもない余興に付き合わせるわけには・・・」


 「どうか【巫士】様は御身を守る護衛達の実力を高みで見ていただければ・・・」


 「いえ、私はずっと気にかけていました。金の卵とまで言われるあなた達世代がずっといがみ合っている事を・・・良い機会です。この勝負が終わったら、仲良くとまで言いませんがもう少しお互いの事を認め合いなさい」


 「いや、あの~自分が巻き込まれるのはナンデデスカ?」


 「申し訳ないとは思いますが、是非お力をお貸し願えればと・・・」


 「オラァ!【巫士】様の頼みが聞けないってか!」


 「あぁん?この水上要塞で【巫士】様にたて突くとはいい度胸だ!」


 「そうね【巫士】様をないがしろにする様な者は縛り首が妥当だと思いますわ」


 いや、こいつら・・・勝手に巻き込んで勝手にぶち切れるんだけど、どうしろっつうの?そして絶対仲いいじゃん。必要ないよこんな茶番。


 「あなた達!ご迷惑をお掛けしてるのはどちらだと思ってるの?そもそもあなた達のいがみ合いに巻き込んでおいて、何か言える立場だと思っているのですか?」


 「「「すみませんでした」」」


 「貴方が相当の実力者である事は初めて会った時から承知していますし、ハンデがあってもその気になれば単独で制圧できる事は存じ上げていますが、1000人を率いる者の指揮というものを見せていただく訳にはいかないでしょうか?」


 「いや、買いかぶりすぎだと思いますけど。しかも1000人率いるって言っても自分の術は陣形で戦うものだから銃とは相性悪いですよ」


 「またまたご謙遜を私は身体能力やスキル熟練度といった相手の蓄積してきた経験や力という物がある程度分かります。貴方のそれは相当の熟練者、はたまた極めヒトの物です」


 まあ、ステータスはこれ以上ほとんど上がらない所まで来てるって言う自覚はあるけど・・・、ああだからあの時涙目だったのか、死を覚悟してたみたいな。


 「まぁ、このフィールドとルールに合わせてうまくやってみます。それでいいですか?」


 「ええ、十分です。よろしくお願いしますね」


 と言うわけで、仕切りなおし、


 姫毛カール小隊VS自分、銀髪ショート、スナイパーエルフ、【巫士】様。


 正直【巫士】様は大型の拳銃一丁の為、戦力としては今一つ。


 まあでも、えげつない戦術でやったるわ!と作戦発表したら、めっちゃ怒られたが意見は通った。


 開始の合図と共に姫毛カール陣営は補助術を使ったのか術エフェクトで、一人居場所が速攻割れた。


 こう言うのは潜伏が重要なのに、正々堂々戦うつもりか?


 そこに向かって行く【巫士】様。


 補助を貰って、意気揚々と攻めてきた一名はあっけに取られ【巫士】様に攻撃できず、大型拳銃で撃ち抜かれ、さらに遠方から強力な一撃を貰い、飛んだ。


 多分銃声に釣られたか、隠れたか・・・、現状相手は見えないが【巫士】様には真っ直ぐ進むように伝えてある。


 そして覚悟を決めたのか【巫士】様を討ちに出て来た一人を撃ち返し、さらに乱射魔がしこたま弾をくれてやったら、その一人も飛んだ。


 作戦はシンプル。


 【巫士】様を囮にして、護衛の二人が必死で守れ!


 三人目も出て来た瞬間に乱射魔が滅多撃ち、さらにスナイプがトドメを刺す。


 その後はうろうろと【巫士】様が相手標的を探すように歩き回り、とあるオブジェの陰に標的を発見した瞬間、


 「申し訳ございません【巫士】様!」


 と、姫毛カールとその部下一名が飛び出した。


 しかし、気脈術 陰気 で隠れてた自分が相手の標的を破壊し、終了。


 「まあ、これでいいよね?」


 「駄目だろ!どう考えてもズルイだろ?」


 「流石にこの結果は、ちょっと・・・」


 「いくらなんでも非道過ぎないか?」


 「ズルイ、ズルイ、ズルイ・・・」


 ええ・・・何が不満なの?ちゃんとそれぞれの特徴に合わせた割り振りだったじゃん?


 「やはり、お互い全滅するまで戦うルールの方が・・・」


 「だから、装備預けてる自分が不利じゃん」


 「じゃあ、ボス魔物を倒す速度を競ったらどうだ?」


 「それはいくらなんでも危険すぎます!時短の為に無理をするなど、認めません」


 侃々諤々いくら話し合っても答えが出ない。


 「そもそも、三人が喧嘩してたんだから自分はもういいよね?」


 「何言ってんだ!そんな事はもうどうだっていい!それよりズル無しで勝負しろ!」


 「そうだそうだ!」


 「こうなっては仕方ありません。装備のメンテナンスが終わったら、私の護衛達2人と小隊長を合わせた3人と戦っていただけますか?」


 なんでそうなった?やっぱり仲いいじゃないかこいつら!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 毎回続きが楽しみです。 [一言] 自分の有利なマイルールで、戦って負けるとだだこねてって、今時小〇生未満ですか。あー、でも凄く人生の先輩方にも思い当たる節が……両端は似るってことですかねw…
[一言] みんなが攻撃できない相手をおとりにするとはさすがニンジャきたない
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