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498.海中<採集>

 ログインすると、目の前が天井でちょっと驚いた。


 ああ・・・そうか、ログアウトした場所が共有寝室みたいなハンモックがズラッと並んだ場所だったんだよな~。


 自分が借りたハンモックを返却して、大部屋から出る事にする。


 さて、本日はどうするかね~、伸びをしながら船内通路を抜け、甲板を目指す。


 まだどこに何があるのか全然把握してない水上要塞。


 探検でもすっかな~と思って早々に呼び止められた。


 「おい!今日は早速戦闘員としての【訓練】をだな・・・」

 「今日は何作るんだ?実力は見たからな、何作るかだけ報告もらえれば店出していいぞ」

 「さぁ、今日も木の実を採りに行こうか!いざと言う時君がいてくれると助かるよ」

 「よう!海中戦出来るんだってな一緒に一泳ぎ行こうぜ!」


 一斉に声を掛けられるが知らない顔が一人、さあどうするか。


 「えっと、まず【訓練】だけども銃を造ってもらってるところだから後日で」


 「なっ!銃が無くてどうやって戦う気だ!」


 「銃が大事なのは分かってるんだけど、だからこそ弾数2発じゃ少ないかと思って、頼んじゃった」


 スナイパーエルフがとぼとぼ帰っていく。


 「料理の方は自分も手持ちの食材に限度があるので、手に入る食材次第と言う事で、また後ほど」


 「そうかい、いつ訪ねてきてもいいからね!」


 そう言って、のっしのっしと帰るが、絶対戦闘員向きだよな。


 残るは男エルフが二人、一人は昨日一緒に木の実を採った線の細いエルフ。


 もう一人は溌剌とした若い男エルフ。


 さて、どっちの依頼を受けるべきか・・・。


 「一応ここに来る前に拾った貝とか魚とか売っちゃいたいんだけど」


 「市場なら俺の方が顔が利くし、今日は俺が借りてくぜ!」


 との事なので、本日木の実<採集>はお休み、


 何か一泳ぎしに行く事になった。


 まずは市場だが、甲板が丸ごと出店だらけの活気のある区画。


 若い男エルフについていくと市場の片隅に筋骨隆々な男エルフ。片目に大きな古傷を抱えている様なので、前線を引退した古強者かな?


 取り合えず、今持ってるだけ貝と魚を提出すると、


 ガッポガッポ・・・貝を開いていき中身を確認して行く。


 見てると貝殻の中に詰まっているのは、貝じゃない。


 何か粉とか・・・え?


 「この粉なんですかね?」


 「塩だな。この辺りじゃ貴重な資源だから、それなりの値段で引き取るぞ」


 「え?じゃあ、岩塩とかも良い感じの値段で引き取っていただけますか?」


 「そんな物があるならそりゃ引き取るが?」


 塩が無いなら仕方ない!地下で餞別に貰った岩塩をごっそり出すと若干引いた顔をしつつもちゃんと値付けしてくれる。


 貝からは他にも明らかに金属とか・・・錆びないんか?


 後は明らかに土とか・・・溶けださないの?


 「何で貝の中にこんな物が・・・」


 「そりゃぁ、世界樹様の根にくっついてる貝にはここらじゃ貴重な資源が入ってるからな。だから腕に自信があるやつは一攫千金を狙って海に潜るのさ」


 「へ~じゃあ、千金になるのってどんな素材?」

 

 「そりゃ宝石だよな。銃弾にも使えるし、アクセサリーにも使えるし、希少価値が高い事この上無いぞ」


 え~山のように持ってるんだが・・・でも武器屋のおっさんがなんか様子おかしかったし、ちょっと秘蔵しておきますか。


 塩はね、塩はライフラインだから良いのよ。食べる物は大事だから放出しちゃう。


 そして、また大量に貝殻と交換してもらった。


 お金代わりの貝殻が大量に溜まるが今のところ使い道が全く無い。武器屋のおっさんに装備メンテでも頼もうかな?


 若い男エルフについて市場から抜ける途中色々屋台を眺めるが、中々面白そう。


 食材の屋台が一番多いが、武器っぽいものも有る。


 金属や宝石が少ないって言うだけあって中々お値段張りそうだが、ちょっと気になるんだよね~。


 もし、面白いクリエイターがいたら、ちょっと仕事頼んでみたいな。


 【帝国】軍の制服型の装備を作って貰ったんだから、それに合う様な一揃いの装備が欲しいという密かな野望がメラメラ。


 制服は氷精の宝石を使っていて、耐性だけ上げて行く仕様だ。


 今着てるファンタジー忍者装備も様々耐性付いているが、全耐性特盛りの防御力だけ装備も悪くないよなと思う今日この頃。


 さて、水上要塞縁に辿り着くと数名のいきの良さそうな若いエルフ達がいるので、最悪喧嘩かな?と思ったものの、


 何か皆コミュ力高くてあっという間に打ち解けた。


 流石に木製の船の上でやたらめったら火は使えないので、おやつ程度に干し肉を出すと皆無口になりながら齧って、船を沖に出す。


 因みに酒も出そうとしたが、流石に潜る前はやらないらしいので、後のお楽しみ。


 少し、木の多い茂る辺りに船を繋ぐ。


 と、言うのも何にも無い広い場所だと、その分大きな魔物が巣くっているらしく、


 流石に危険が多いとの事。


 「でもいつも同じ場所だと収穫も少ないんじゃない?」


 「まあ、そこは安全と実力を天秤に掛けてだな。他のやつらを巻き込まないように少人数で出てるわけだしな」


 ふむ、じゃあ出来るだけ通り抜けにくい狭い場所を探索<採集>して行きますかね~。

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― 新着の感想 ―
[一言] 知らない人間→喧嘩 蛮族ムーブがひどすぎるw
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