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483.種族間闘技大会再び

 いつの間にか周囲に色んな種族が集まってた。


 自分とムシャマッシュの戦闘を見ていたようだ。


 何か妙に感心した様子で眺めるエルフや、仲間と話し込んでる黒蜘蛛やら、体を動かして今の戦闘を再現してるイタチや、


 「おいしいご飯!食べたい!」

 「ご・は・ん!ご・は・ん!」


 食事を催促してくる白蜘蛛達。


 これだけヒトが集まって来るって事は、始まっちゃったか闘技大会。


 ムシャマッシュとの【訓練】が楽しすぎて忘れてた。


 う~ん、まずいな根回し終わってない。

 

 どうすっか~、でもまだムシャマッシュには勝てるか分からないしな~。今回はパスしようかな?


 もし、今回の【訓練】なしでムシャマッシュと闘技大会で戦ったら・・・、楽しそうだけど負けてたかもな。


 今なら、どうなるか分からないけど、もうちょっと色々【訓練】してから挑みたいもんな。


 いつの間にかムシャマッシュはどこかに行ってしまったが、


 取り合えず食事を作りますか、


 そろそろ白蜘蛛達がうるさくなってきた。


 何故か全身を掴まれ、振り回されてる・・・。


 「うん、分かったから!ご飯作るから!一旦放そう!」


 自分のご飯の声に一斉に振り向く各種族達。


 茸達だけは興味ない。


 さて、大量に作れて闘技大会の前に食べるのに丁度いい物って何だろうな。


 面倒くさくなってきたな。


 「ご飯炊けるヒト!任せるわ!」


 と言って、米を適当に出せば、何人かが持って行くので、炊いてくれるだろう。


 「じゃあ、スープチーム!」


 と言って、じゃがいもと玉葱とスープの元と味噌を大量に出せば、また数名がそれを持って行く。


 そして、メインは自分が作る。


 酒とスープの元に程よいサイズに切った赤鳥蜥蜴の肉を漬け込んで、


 そして漬けてる間に、油、ニンニク、生姜、醤油、小麦粉を出して用意して置く。


 次は擦ったニンニクと生姜、醤油、ごま油に肉を移してもみこむ。


 下味ついたところで小麦粉をまぶして、熱した油にぶっこむ。


 今回は、から揚げ!外れないし、いっぱい作りやすいからね!


 油でジュワジュワ上がるから揚げ。


 油から上げて5分置き、もう一個用意した温度高めの油でもう一回揚げる。


 二度目は1分くらいでいい。


 どんどん揚げて、どんどん盛って行く。


 そして、どんどん食べられてしまうので、全然追いつかない。


 白飯、味噌汁、から揚げと完璧な定食だな。


 刻んだキャベツも出したいが、時間が無いので諦めた~。


 一人、また一人とお腹いっぱいになって、そこらで転がっていくとほっとする。


 少しづつ終わりに近づいているのが分かると、気持ちに余裕が出て、リラックスが更にいい結果を生んでいく。


 お金やら石やら山ほど置いていかれたが、こんなにどうすっかな。


 っていうか、自分が石好きだと周知されすぎて、何か取り合えずお礼にって石置いていき過ぎで怖い。


 後は羊の毛ね。縒って糸にした物を大量に貰える。


 何に使えってのか・・・。


 そんなこんな、武器屋のおじさん現る。


 「ここの所あのムシャマッシュとやりあってたらしいな」


 「まあね、凄い勉強になるし中々充実してたよ」


 「そうか、それなら良かったな。それでな、飯作って忙しい所だろうがこれ渡しておく」


 と言って渡されたのは円柱形の手で握れるサイズに磨かれた水晶をいくつか。


 「なにこれ?水晶みたいだけど」


 「そうだ水晶に間違いない。例の銃の替えの弾みたいなもんだな。耐久テストをしたわけじゃないから俺もそいつの寿命は分からんのだが、お前から預かったアレは、中の石が壊れて威力低下してたのが、分かったんでな」


 「へぇ、やっぱり精神力込めたりするから負担がかかりやすいのかね」


 「どうだろうな。まあ、いざという時に替えがあれば、便利だろうからちょっとした礼の様なもんさ」


 渡すだけ渡して立ち去ってしまったが、こんな綺麗な水晶をいくつも渡しておいて、礼みたいなもので済むんだから、価値基準がおかしい。


 しかし、石が多すぎて鞄にどうやって仕舞うかな。と思ってたらイタチが壷をくれた。


 <分析>をかけてない石を箱に適当につっ込むと、


 〔ランダム石壷〕に変わった。因みに<分析>してしまったものは、いくつかは返した。


 片っ端から〔ランダム石壷〕を作り鞄に仕舞えば、1スタック99個まで入る!


 何が出るか壷を開けたときのお楽しみだが、何より鞄の容量を圧縮できるのが助かる。


 因みに壷は焼き物で出来ているので、焼き物用の土も手に入るんだろうな。


 なんか自分が壷に興味深々だと分かると、ブロック形に纏めた土を大量にもらえるし、


 なんならそれを焼く用の石炭までいっぱい貰っちゃった。


 石!土!石炭!本当に本来なら坑道掘って手に入れなきゃいけないような物が、いくらでもあるって【鉱国】大丈夫なのか?


 ・・・大丈夫かもな。


 希少な宝石は色々出るが、まとまって同じ種類の物が大量に出てくるのは向こうだ。


 つまり工業用の鉱石なら向こうの方がいっぱい出る筈。


 多少産物がぶつかったとて、シェア独占される訳じゃない。寧ろここのヒト達から希少な石を買い叩こうとするやつがいないか心配。


 食事と大量に交換してる自分が言う事じゃないか。


 まあ、いずれほとぼり冷めて【帝国】に戻れたら、大量に木材や氷でも持って来よう。


 向こうじゃありすぎる代物だしな。格安で大量仕入れして持ってくればここのヒト達も助かるだろう。

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