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475.イタチの村

 お姉さんを倒して早々、お手紙郵送仕事。


 闘技大会が近いんだから当然か、何にも無い平原を駆け出す。


 以前に比べればだいぶ地理も理解できた平原。今ならショートカットも出来ちゃう。


 結局の所、強い陰はほぼ固定の場所にいるので、それさえ避ければいいのだ。

 

 自分も今の相棒と完全に契約できて、枠が増えたらもっと強い陰と契約してもいいかもしれないが、当分はスルー。


 適当にセーフポイントで休息したりログアウトしたりご飯を食べたりしつつ、イタチの村を目指す。


 走るのをちょっと緩めれば、頭に何かくっつく。


 すっかり慣れたもので、多分あの熟練度をくれる綿毛の様な陰だろう。


 「今回もお金でいいの?」


 『うん・・・お金頂戴、くれたらスキル熟練度を少しだけ上げるよ』


 という事なので、あるだけ渡す。


 装備は最近修繕したばかりだし、料理を作ればいくらでも稼げるのに出し惜しみをしても仕方ないだろう。


 「じゃあね、いつもありがとうね」


 『ああ、いっぱいだー。いっぱい熟練度上げるね』


 そう言って、またふわふわと何処かに行ってしまった。


 そろそろ、銃関連スキルとかくっ付けられると助かるんだけどね。


 戦うのが好きなタイプの陰は一通り倒したので、喧嘩を売ってこない。寧ろ・・・、


 『キャンキャンキャン!』

 

 犬型の陰に絡まれた。


 『なんか、喜んでるみたいだけど、感情が昂ぶりすぎて何が何だか分からないよ』


 「ああ、はいはい・・ようしようし」


 お腹を撫でると喜ぶのだが、サイズはボスサイズなので、デカイ。


 落ち着いた所で、駆け出すと付いてくるが、<疾走>を使用して置いて行くと、


 はるか後ろから『ウォーン!』


 と、聞こえるが放っておく、いずれ誰かと契約できるといいね。


 種族だけでなく、陰ともだいぶ仲良くなったものだ。


 イタチの村に辿り着けば、相変わらずの様子。


 族長さんの家も相変わらずなので、手紙を渡す。


 「いつもお疲れ様だね。うちの若い奴らもあんたの事が気になってる者も多いようだね。まあ好きにしたらいいよ」


 前に比べれば、大分対応が柔らかい。ご飯でも作ってから帰ろうかな。まあ、その前に。


 「次の闘技大会に出たいと思ってるんですけど、各種族の許可が欲しいんですけど」


 「そうかい、じゃあうちの代表と戦いな。認められれば構わないよ。あんたの場合それが予選みたいな物だろう」

 

 各種族の代表と戦うのが予選だったら、自分だけ厳しくない?!

 

 まあ、でも種族を率いる立場でも無いのに単独で我侭を通すとしたら仕方ないのか、


 なんか気持ちが萎えてきた。


 まあ、でもあの黒いイタチは強そうだし戦ってみたかったからいいか。


 村の真ん中に何も無い、本当に何も無いだけの場所がありそこがリングと言う訳だ。


 なんか万全の態勢で待ち構える黒いイタチさん。


 「挑戦者はいつでも受け付けてるぞ!」


 うん、そういうあれね。全部受けるみたいな。


 黒イタチに向き合うと、早速爪に陰を纏わせ始めたので、自分も。


気脈術 冷気


 お馴染みの耐性上げで、準備完了。


 相手はまず様子見の飛ぶ斬撃。距離こそそこまでではないが、腕の振りに合わせて扇状に広がるので、横に避けたりは出来ない。


 下に転がって距離をつめてもいいが、相手も様子見みたいだしと、剣でブロック。


 剣の他右腕全体にも衝撃があった事から、剣のみのブロックは不可かな。


 まあ、でもガードは可能だから、ダメージを減らしながら近づきますか。


 自分の様子を見てスイッチが入ったのか、黒イタチの左右の爪による連撃。


 微妙に擦り上げる軌道の物は斜めに避けて入り、薙ぐ斬撃はブロックして近づく。


 しかし、距離を詰めると、後ろに飛びながら斬撃を見舞ってくるので中々距離を詰めきれない。


 銃を抜きそのまま射撃。


 ばら撒かれる氷片の一部が当たり、一瞬動きが止まった所で<疾走>を使用。一気に間合いを詰める。


 払い抜けをしようとしたが、爪に阻まれた。


 防御に使った手と逆の爪を振ってきたところを左肘で受け、そのまま左手首から陰の尻尾を伸ばし、


 イタチの首に巻きつけ、引き倒す。


 上体が折れたところで、剣で殴りつけ爪で切り返され、お互いダメージを負ったが、


 陰を縮め首に腕を巻きつけるようにしてイタチを転がし、そのまま掴みからの、


気脈術 陰気


 本当は冷気で決めたい所だが、もしかしたら毛皮で無効化されかねない。好奇心旺盛なイタチも毛皮で寒くないって言ってたし。


 相手にダメージを負わせつつ自分は回復。


 しかし、すぐにイタチに撥ね飛ばされてしまった。


 間合いがあくとイタチ有利なので、すぐに間合いを詰めて斬りかかる。


 イタチの左手の爪攻撃を肩で受け流しつつ、切り払い。


 左爪の攻撃をイタチの足元に潜り込む様にかわし、足を掴み掬い上げ仰向けに倒す。


 逆手に持った剣で胴体を突くのと同時に爪の斬撃が飛んでくる。


 お互いがダメージを与え合う泥仕合だが、途中に 気脈術 陰気 で回復した自分の勝ち。


 毛皮で全身防御が効いてる相手は部位破壊も中々出来ないし、きついぞこりゃ。


 最初に使うべきは<青蓮地獄>だったかな?でも冷気なかったら防御力が足りなかったかもしれないし、微妙な所だ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 相変わらず変なものになつかれておるw
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