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446.初心者服でうろつく

 イタチのコレクション自慢は長かった。それはもう長かった。


 そりゃ誰でも、そうさ自分の好きな物について話す時は時間が立つのを忘れるものさ。


 気持ちは凄く分かる。そしてフェニックスフレアボム以外に危ないものを持っていないかも良く確認したが、


 まあ、ガラクタの類だ。陰って言うのは本当に不思議だ。


 皆越えられない大霊峰をどうやって越えてるのか、明らかに最近作られたと分かる物も結構あったので、陰だけはしれっと行き来してると言う事になるだろう。

 

 そしてさらに新事実、イタチは結構好奇心旺盛で、他のイタチも結構ガラクタを集めてた。


 割と皆、外に興味もちがちだからこそ、一言忠告があったんだなと納得。


 因みに<気脈術>は知らないって、どうやら種族的な術らしく、自分の爪や毛に堆気を送り込めるんだってさ。


 本日ログインの予定は、装備のメンテって訳。


 「あっどうもお金も溜まって来たんで、装備メンテナンス出したいんだけど」


 「いいぞ?その間の代わりの装備はあるのか?」


 「それが無くてですね」


 「じゃあ、金で他種族が逗留する用の建物貸して貰える様に話つけておくぜ、街から出ない方が安全だろう」


 「そうしてもらえると助かります」

 

 と言うわけで、装備を丸ごと預けて、初心者装備になる。


 「おい、これはどこで手に入れた?」


 と、銃だけ見せられたので、


 「あの西の壁の上の方だったかな。古い遺跡みたいな所で、魔物風の生き物に貰った」


 「そうなのか、先祖の忘れ物か?まあ、こいつの扱い方は分からんから返すぞ。多分見た目だけだと、先祖が捨てた武器にそっくりだそれ」


 ああ、そう言うことか、大霊峰の遺跡で見た壁画でエルフらしきヒトが持ってたあの杖みたいな武器は銃なのか、


 じゃあ、銃作りすぎて世界樹の根を使い切っちゃったってことか?どんだけの銃作ったんだ?


 「これが、例の世界樹の根を使い切る原因になった武器なんだ?」


 「形は似てるが、別物の様な気もするな。何しろ世界樹様の根で作った玉だか矢だかを詰めて、射出したらしいが、この武器の場合どこに詰め込むのか良く分からないし、どうやって飛ばすのかも分からん」


 「世界樹の根を直接邪神の化身にぶち込んだって、そりゃ邪神の化身もたまらなかったろうな」


 「それでも根を使い切ってやっとだったらしいからな。邪神の化身てのは本当にどうなってるんだかな」


 うへー、エルフが戦った邪神の化身は流石に戦いたくないわ。


 あのぶっとい根で作った弾撃ち込みまくってやっと倒すとか、どんな化け物だよ。


 取り合えず、初心者服に銃だけさして、街中をうろつく。


 実は治安がいいと分かった今、どんな格好でも怖くない。なんなら鉄壁のパンツ一枚でもいいくらいだ。


 安全な場所でしかできないことと言えば!


 <気脈術>の実験。


 と言うのも自分に<気脈術>を使ったらどうなるのか!


 イタチは本人自身にしか使えないらしいが、


 自分の場合は相手にしか使えないものなのか、はたまた自分に使ったらデバフが掛かっちゃうのか。


 そもそも、イタチの術とは別物なので、何もおきないのか。


 いざ!まずは自分の腕を掴んで、


気脈術 陰気


 自分の内部に何か入り込んできて満ちる。熱くも冷たくも無く、痛くも痒くも柔らかくも硬くも重くも軽くも無い。


 ただ何となく満ちながら、自分が虚ろになっていく感覚。なんだろうな。


 うーん何が起きてるのか分からない。やっぱり何もおきないのかね~。


 『今、気配が消えてるよ。姿も見えにくくなってる』


 「え?ホントに?」


 『本当だよ。あの服着てた時も見えづらかったのに、凄いね』


 なるほどね。陰気を自分に使うと見つかりにくくなるのか、はたまたターゲットも切れたりするのだろうか?


 まあ、その辺は使ってみてって事になるのだろうが、それならターゲットが外れた状態で攻撃するとダメージ量が上がるスキルとかもいいな。


 夢と使い方の妄想が膨らむぜ!


 お次は!


気脈術 冷気


 これは冷たい、単純に冷たいが、体が凍るとか震えるとかってことは無い。


 「ん~冷気は通ってる筈なんだけど」


 『体が冷たくなってるよ!』


 「それだけ?」


 『うん、それだけ』


 今のところ体が冷たくなってるだけらしいんだが、流石にそんな事は無いだろう。一体どんな効果があるんだ?


 うーん氷だろ?


 他人に使えば、凍結なんだけど、基本はやっぱり停止とかそんな象意なのかな?


 やっぱり、温度が上がると活動、下がると停止みたいなイメージあるじゃん?


 でも、自分に使って停止とかおかしいしな。自分の動きが止まってコールドスリープとかなら分からなくも無いが、動けてるし話せてるもんな。


 氷は硬い!けど石がまんま堆気だしな。


 凍るってどんな状態だ?寧ろ状態の維持か?保存とか。


 自分が保存されるってなんよ?状態の維持・・・。


 まさか、耐性か?何かそんな気がしてきた。氷宝樹の周りが病毒を寄せ付けないとか、強力な攻撃で

ダメージは受けるけど、少々の事は耐性があるよみたいな。


 石ほどじゃないけど硬いから物理耐性、熱さにも耐性、冷たさにも耐性、電気にも耐性、毒やもしかしたら状態異常全般にも耐性、


 なんなら吹き飛ばしとかにも耐性があるのかもしれない。今のところ動きに特に支障は無いが、氷って張り付くもんな。


 ・・・なんてね。まさかね。そんな全耐性とかそんなどこのボスかよって話じゃん。ははっ・・・。


 「おい!お前どうした?体が冷たいぞ?!飯か?飯食うか?それとも酒の方がいいか?」


 街中の広い場所で実験してたら、通りがかりのたまに飯食いに来るエルフに心配されてしまった。


 「いや、冷気を自分に通す実験をしてただけなので、特に異常は無いです」


 「あ、ああ、そうなのか。そう言えば、近日水源の方で闘技大会あるから、大抵の者は向かうし装備の手入れが終わったら、行ってみるといい」


 うん、通りすがりで大事な情報言われてしまった。


 まあ、装備のメンテナンス後でいいらしいので、一旦飯食って寝る。

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[一言] 体が冷たいと真っ先にメシを食わせようとするエルフw
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