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421.身辺整理

 目立たない灰色ローブと初心者服だと、誰も見向きもしないんだけど、もしかして、今まで装備で認知されてた?


 まあ、いいか目立たないに越した事ない。


 さっさと【古都】に戻り、旅に必要な薬や必需品を買い込み。


 あとは~クラーヴンに挨拶しておくか!クラーヴンに言っておけば、後はうまくやってくれる。


 相変わらずのゴドレンの店に行くと、何か配線のごちゃごちゃとした鉄の塊をいじってるクラーヴンがいつも通り店番をしてる。


 「よう!クラーヴン!ちょっと旅に出るわ」


 「あ?そうか、さっき【兵舎】から、隊長の装備を整えてくれって連絡があったばかりだが、まだ出来てないぞ?何でも根こそぎ装備を渡しちまったらしいじゃないか」


 「いいよ!ちょっと自分頑張ろうと思ってるから、必要な物は道々買って行く」


 「何頑張るか知らないが、装備くらいちゃんとしておけ」


 「いやさ、今までただただ流されて頼まれては仕事してただけじゃん?だから自分で旅してみようかと思って」


 「は~ん、別にいいと思うがな。取り合えずその腰の物見せてみな」


 と、銃を指差して言うので、差し出すと。


 「これ壊れてるぞ。装備と一緒にこいつも直してやるから、何日か待っとけ」


 「え?クラーヴンて銃まで直せたの?」


 「いや、アップデート後の新スキル<機工>ってのがあってな。新品同様って訳にはいかないが、最低限の修理位はしてやる」


 「ああ・・・じゃあ、頼むよ。銃って誰も使ってないみたいだから、それを自分なりに使いこなしてみようと思ってたし、あっじゃあこれもお願い」


 ついでに〔酒呑の味方〕も預けておく。


 「じゃあ、尚更だな。まあ、悪いようにはしないから、他の準備整えとけ。ところで、何で剣まで渡しちまったんだ?あれかなり強かったろ」


 「強いは強かったけど、何となく宝剣と同じでクエスト用装備感が合ったから、渡しちゃった」


 「クエスト用?」


 「そう、なんていうか使い慣れはしたんだけど、馴染まないって言う感じ?霊鳥に力を貰った辺りから、なんとも変な感じでさ」


 「ああ・・・俺は武器振らないから分からんが、武器との相性みたいなのがあるのかもな。たくさん振って、尚且つそれをメンテして、徐々に自分の体の一部になるみたいな」


 「それそれ、性能は良くても、体の一部じゃないとうまくグリップがしっくりこなかったり、どれ位の力で使ったらいいかも分かんないし」


 「分かった。参考にしよう。まあ他にも色々変わったこととかもあるだろ。確認しておけ」


 「そうするか~・・・、そうだ!袖をまくり易いように装備を作って欲しいんだけど」


 「なんでだ?【帝国】は寒いし、長袖の方がいいだろ」


 「いや、なんか邪神の化身倒し終わったら、腕に刺青が入ってて、多分<粧印術>じゃないかなってさ」


 「ほ~蛇の図柄か、俺は詳しくないが<粧印術>なら剥き出しに出来た方がいいだろうな。分かった」


 「んじゃ、装備は任せるわ!」


 さっと旅に出ちゃおうと思ったけど、数日間は【帝国】か。ま、仕方なし。


 店を出て訓練場に向かう。


 「教官!任務票貰ってないんですけど、武技確認してもいいですか?」


 「ああ、武技連携が出来るようになったんだな。いいぞ教えてやる。あの案山子に追突剣から使ってみろ」

 

 とショートソードを渡されたので、


 「んじゃ、遠慮なく」


武技 追突剣


 案山子を貫く。


 「ほらすぐに上に切り上げてみろ!」


 言われるがまま、切り上げれば、そのまま案山子を真っ二つにしながら、上に<跳躍>してた。


 「これ、このまま空中から三撃目もあります?」


 「習熟すればな、その二撃目は『飛翔剣』って技だ」


 ちょっとだけ派手な気もするけど、技が増えるのはいいことだ。


 「払い抜けも何か出来ます?」


 「ああ、勿論だ。向こうの案山子に当てたらすぐに背中から袈裟切りにしてみろ」


武技 払い抜け


 案山子に一撃あて、剣の当たった勢いと摩擦で、背後に回りこみ、そのまま袈裟切りに。


 剣にエフェクトが発生し、追加ダメージを与える。


 「ん~二撃目がよりダメージ量が多そう」


 「そうだな、それが『逆巻』前と後ろからの二連撃技だな。あとは、確認したか?<威圧>の技も出てるぞ?」


 え?全然気がつかなかった。


 「えっと・・・どんな技ですか?」


 「ふぅ・・・そんな事だろうと思ったぜ」


<威圧>+<剣技>=牽制


 「すみません!何も起きません」


 「それは、近距離で相手に使うと相手が一瞬怯むんだ。硬直より短いが、行動がキャンセルされる。当てなくてもいい、掠める程度の距離で十分効果がある。他の武技より溜め時間も短い」


 正に牽制だな。ダメージ技じゃないのか。


 「『牽制』してから、次の一撃はクリーンヒットになる。勿論ちゃんとお前が相手を斬った場合だがな。幻影に騙されてたんじゃ当然斬れないぞ。その名も『霞二段』だ」


 「因みに銃の技もありますか?」


 「銃ってのは知らんな」


 なるほど、やっぱり自分で試して行くしか無いか、基本技は【教会】で見れるはずだし、確認しておけばよかったな。


 まあ、次のログインの時でもいいか。今日のところはこれ位にして、明日から、色々と回るか。


 特にお酒の仕入れだけは忘れちゃいけない。どこに行くにもまずお酒だ。

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― 新着の感想 ―
[一言] インベントリは、荷物と 数多の酒樽(笑)
[気になる点] そういえば顔が隠れる装備ばっかだったような [一言] >クラーヴンに言っておけば、後はうまくやってくれる クラーヴンなら、クラーヴンならなんとかしてくれる…!
[一言] 銃はドワーフのとこに持ち込めば、うまくいけば技術革新的なこと起きそう
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